【29,800円】ThinkPad T480s × Ubuntuで構築する、最強のWeb開発用モバイル環境
はじめに
これからエンジニアを目指して独学を始める際、最初のハードルとなるのが**「開発用PCの選定」**ではないでしょうか。
「MacBook Proが良い」とよく聞きますが、初期投資として十数万円~数十万円を用意するのは容易ではありません。また、高価なマシンを買うことが目的になってしまい、学習の本質を見失ってしまう懸念もあります。
本記事では、中古のThinkPad T480s(約3万円)にLinuxディストリビューションであるUbuntuを導入し、モダンなWeb開発環境を構築した実践記録を共有します。
「低予算で環境を整えたい」と考えている方や、プログラミング学習において「OSやコマンドライン(CLI)の基礎から理解を深めたい」と考えている方の参考になれば幸いです。
なぜ「Mac」ではなく「中古PC × Linux」なのか
抱えていた課題
プログラミング学習、特にWeb開発を始めるにあたり、以下の課題がありました。
- 初期費用の高さ: 一般的に推奨されるMacBookやハイスペックなWindows機は高額で、未経験からのスタートにはハードルが高い。
- 学習環境の持ち運び: 自宅だけでなく、カフェや図書館など場所を選ばずに学習したい(そのためデスクトップは除外)。
- 技術的な必然性: Webアプリケーションが稼働するサーバーの多くはLinuxベースです。学習段階からLinux環境(UNIX系OS)に触れることは、将来的なサーバーサイドの理解に繋がると考えました。
解決策:ThinkPad T480sの選定
そこで選択したのが、Lenovo ThinkPad T480s です。
エンジニア界隈で「名機」と呼ばれることも多いモデルですが、今回購入したスペックは以下の通りです。
| 項目 | スペック | 備考 |
|---|---|---|
| モデル | Lenovo ThinkPad T480s | 中古整備済み品 |
| CPU | Core i5-8350U (1.7GHz) | 4コア/8スレッド (第8世代) |
| メモリ | 8GB (DDR4) | ※必要に応じて増設可能 |
| ストレージ | SSD | |
| ディスプレイ | 14インチ FHD (1920x1080) | コーディングにはFHDが必須 |
| OS | Windows 11 Pro | → Ubuntu 24.04.3 LTS へ入れ替え |
| 価格 | 29,800円 | 購入時点 |
💡 技術的な選定ポイント
単に安いから選んだわけではありません。以下の理由から、このスペックが「Web開発の最低ラインかつ最適解」だと判断しました。
-
CPUの世代(第8世代 Core i5):
ここが最も重要です。Intel Core iシリーズは、第7世代まではUシリーズが2コアでしたが、第8世代(8000番台)から4コア8スレッドになり、性能が劇的に向上しています。Dockerなどのコンテナ技術を扱う場合でも、4コアあれば実用に耐えられます。 -
Linuxとの親和性と拡張性:
ThinkPadはLinuxのドライバサポートが手厚いことで知られています。また、T480sはメモリの換装・増設が容易なため、将来的に16GBや24GBへ増強できる点もメリットです。
環境構築の実践
1. Ubuntuの導入
Windowsが入っていたSSDに対し、Ubuntu 24.04.3 LTS(または最新版)をクリーンインストールしました。
- 公式サイトからISOイメージをダウンロード
- Rufus等を使ってブータブルUSBを作成
- BIOS設定を変更し、USBからブートしてインストール
手順の詳細は以下の記事などを参考にしました。
参考: Ubuntuの入手方法
2. 言語設定とロケールへの挑戦
今回、技術ドキュメントを英語で読む習慣をつけるため、セットアップ時の言語設定をあえてEnglishに設定しました。
筆者の英語レベルはまだ発展途上ですが、エラーログや一次情報を英語で検索する「エンジニアとしての基礎体力」をつけるための意図的な選択です。
3. Web開発環境のセットアップ
学習カリキュラムとして「The Odin Project」を進めているため、それに準拠した環境をCLI(ターミナル)中心に構築しました。
必須ツールのインストール
GUIツールに頼らず、基本的には apt コマンドで管理します。
# パッケージリストの更新
sudo apt update && sudo apt upgrade -y
# Gitのインストール
sudo apt install git -y
Node.js環境の構築
Node.jsのバージョン管理には、プロジェクトごとの切り替えを想定してバージョン管理ツールを使用します(今回はThe Odin Projectの推奨等に従い導入)。
# nvm (Node Version Manager) のインストール例
curl -o- https://raw.githubusercontent.com/nvm-sh/nvm/v0.39.1/install.sh | bash
# 最新のLTS版をインストール
nvm install --lts
その他、以下のツールを導入しました。
- VS Code: メインエディタ。Snap Store経由でインストール。
- Google Chrome: Web開発のデバッグ用。
- Notion: 学習記録・タスク管理用(Web版を使用)。
ハマったポイント・技術的知見
環境構築は一筋縄ではいかず、いくつかの壁に当たりました。しかし、これらを乗り越える過程こそが環境構築の醍醐味であり、学びでした。
1. 英語環境ゆえのセットアップの壁
OSを英語設定にしたことで、日本語入力(IME)の設定やキーボードレイアウト(JIS配列 vs US配列)の整合性を取るのに苦戦しました。
単に設定画面をポチポチするだけでなく、ibus や fcitx といった入力メソッドフレームワークの概念を調べるきっかけになりました。
2. 初学者にとってのCLIの壁
Windowsではインストーラーをダウンロードして「次へ」を押すだけだった作業が、Linuxではコマンドライン操作になります。
ファイルの権限(Permission)エラーが出た際に chmod や chown、sudo の意味を理解する必要に迫られました。
最初はAI(ChatGPT等)にコマンドを聞きながら進めましたが、結果としてファイルシステムの構造への理解が深まりました。
まとめ・今後の展望
コストパフォーマンスと学習効果
ThinkPad T480s(29,800円)+ Ubuntuという構成で学習を始めて3週間が経過しました。
結論として、プログラミング学習においてスペック不足を感じることは全くありません。 むしろ、余計なソフトが入っていない軽量なLinux環境は、開発に集中できる最高の環境です。
学んだこと
- Linuxの基礎: 普段何気なく使っているOSの役割や、コマンドライン操作への恐怖心がなくなりました。
- 問題解決能力: 環境構築時のエラーを、AIや公式ドキュメントを駆使して解決するプロセス自体が、実務に近い訓練になりました。
今後の展望
現在は「The Odin Project」をベースに、未経験からWeb系自社開発企業への就職を目指して学習を続けています。
高価なMacBookを買うのは、エンジニアとして稼げるようになってからでも遅くありません。まずはこの相棒(ThinkPad)と共に、コードを書き続けていきたいと思います。
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