CODESYS Feature Briefing Spring 2025 要約
CODESYS 機能概要 2025 年春:最新情報をチェック!
先日発表された「CODESYS Feature Briefing Spring 2025」の主要なポイントを、サッと把握いただけるよう3分で読める記事にAIでまとめました。今回のブリーフィングでは、開発システムから最新のエンジニアリングプラットフォームであるCODESYS Go! まで、盛りだくさんの内容が発表されました。
前半:開発システムの進化
前半では、既存の開発システムの改善点が中心に紹介されました。
- CODESYS インストーラー v2.4.4:個別のリポジトリ作成がより分かりやすくなり、インストールパスへの直接アクセス、セルフアップデート機能、アドオンフィルターの導入など、ユーザビリティが大幅に向上しました。
- CODESYS 開発システム v3.5 SP21:ネットワークライセンスサーバーのサポートやGUIの改善により、ライセンス管理がより柔軟になりました。
- 言語エディタ:LDF/FBD、CFC、SFCのエディタでバグ修正と使いやすさの向上が図られ、特にLetter エディタ v1.2ではLDF/FBDとの実行順序の整合性が実現しました。
- スクリプトインターフェース:IronPython 3 のサポートが導入され、既存のIronPython 2.7との並行利用が可能です。旧バージョンは将来的に廃止されるため、移行が推奨されています。
- ドキュメンテーションとヘルプ:オフラインヘルプはHTML 5 形式に移行し、CHM形式のサポートは終了します。サンプルプロジェクトはヘルプポータルとインストーラーから利用可能になります。
- コンパイラ:最新バージョンで古いバージョンとの互換性を持つライブラリ開発が可能になり、コンパイラバージョンの選択もサポートされます。IEC 61131-3 第 4 版の新しいキーワードが予約されます。
- プロフェッショナルデベロッパーエディション:継続的インテグレーション(CI)のサポートが強化され、静的解析結果の共通フォーマット(SERIF)のサポート、コマンドラインでのテスト実行、ファイルベースストレージのプレリリース(v0.9)などが発表されました。
- 通信プロトコル:OPC UA は認証レベルの向上と冗長化サポートの準備が進められ、DNP3 はレベル 1 サポートの完了を目指しています。
後半:注目の CODESYS Go!
後半のハイライトは、全く新しいウェブベースのプログラミングシステム CODESYS Go! でした。
CODESYS Go! は、従来のデスクトップアプリケーションとしてだけでなく、サーバーベースの集中型マルチユーザー環境やコントローラー上でも動作可能なクライアントサーバーアプリケーションです。これにより、ローカルインストールが不要になり、ウェブブラウザを通じてサーバーやコントローラーにアクセスできるようになります。
主な特徴として、
- プロジェクトは個々のテキストファイルに基づいた新しいディレクトリ構造で保存され、Gitなどのバージョン管理システムとの連携が容易になります。
- 全ての重要な機能がコマンドラインコマンドとして提供されるため、自動化されたビルド環境に最適です。
- ライブラリはCODESYS Version 3 と互換性があり、同じコンパイル済みライブラリ形式が利用できます。
- モジュール構造を採用し、機能は拡張機能として提供されます。
- 高いスケーラビリティとプラットフォーム非依存性を目指し、PLCからデスクトップ、集中型環境まで、様々な形態での利用が可能です。
現在、既存のソースライブラリの変換や、ライブラリ管理、構造化テキスト、コンフィギュレーション機能の開発が進んでいます。当初予定されていたEtherCATの完全な移植は困難であるため、Modbusに注力して開発が進められています。
CODESYS Go! はまだリリース前の製品ですが、その革新的なコンセプトは、今後の産業オートメーションのあり方を大きく変える可能性を秘めていると言えるでしょう。今後の開発状況に注目です!
その他の注目ポイント
- アプリケーションテクノロジー:プロフェッショナルデベロッパーエディション向けのCODESYS シミュレーションインターフェースのプレリリースが予定されており、より正確な機械シミュレーションが可能になります。ライブラリ関連では、リブランドされたライブラリのアップデートに関する注意点や、CODESYS Base Librariesのアップデート、OPC UA PubSubやIoTライブラリの最新情報が紹介されました。
- CODESYS オートメーションサーバー:証明書管理機能や暗号化通信の簡単な有効化、Web視覚化への直接アクセス、スクリプトドキュメントのリリース、証明書署名要求(CSR)の処理機能など、セキュリティと運用性の向上が図られます。
- CODESYS ランタイムシステム SDK:OPC DA サーバーのサービスフェーズへの移行と販売終了、Windows ARM64サポート、musl-libcサポート、ゲートウェイのデフォルト設定変更、アプリケーションベースライセンスの本格サポート、冗長化機能の強化などが発表されました。ランタイムシステム SDK の独立リリースは SP22 に延期されました。
- CODESYS Safety:CODESYS Safety SIL2 の新リリース、Virtual Safe Controller SL のサポート、CODESYS Gitとの連携などが計画されています。Virtual Safe Control SL はTÜV SÜDによる認証を取得済みです。
- CODESYS Control ランタイム製品:Control SL Deploy Tool の刷新、Virtual Safe Control SL のリリース、Raspberry Pi 5 GPIOサポートの修正、Red Hat Package Managerサポートなどが発表されました。
- CODESYS 視覚化:ターゲット Vis オーバーレイのパフォーマンス最適化、Web視覚化の拡張(ログイン機能、WebSocket対応)、アラームとトレンドの改善、日付と時刻の表示オプションの拡充など、より使いやすく高性能な視覚化機能が提供されます。
- CODESYS Motion:新しいカムセグメントタイプやカム表示・編集要素の追加、高精度デジタルカムスイッチ、ソフトモーション軸の自動初期化、ロボティクスの改善(アボーティング、ロギング)など、モーション制御機能が強化されます。
- フィールドバス:バスカイクルタスクのマーキング、CAN FDのサポート、Modbusの冗長化対応、PROFINETの機能強化、EtherCAT/EtherNet/IPのアップデートなどが発表されました。
まとめ
今回のCODESYS 機能概要 2025 年春では、既存のCODESYS環境の着実な進化に加え、ウェブベースの全く新しいプラットフォームであるCODESYS Go! の登場が大きなインパクトを与えました。今後のCODESYSの発展がますます楽しみになる発表内容でした。
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