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新サービス/アップデート情報 & Agentic AI時代のビルダーの役割 - re:Invent 2025 in Las Vegas
はじめに
一部ですがre:Invent期間中のアップデートを整理しました。後半では個人的に印象に残ったキーノートの内容を紹介しています。
1. 新サービス/アップデート情報
AIインフラストラクチャとカスタムシリコン
| カテゴリ | サービス/機能名 | 概要 |
|---|---|---|
| AIアクセラレータ | Amazon EC2 Trn3 Ultra Servers (GA) | Trainium 2と比較して計算能力が4.4倍、メモリ帯域幅が3.9倍、1MWあたりのトークン処理量が5倍に向上。最大144個のチップを連結可能。Anthropic Claudeなど、Bedrock推論の大部分を支える。 |
| AWS Trainium 4 (プレビュー) | Trainium 3と比較して、6倍のFP4計算能力、4倍のメモリ帯域幅を実現する次世代チップ。 | |
| 汎用コンピュート | Graviton 5 | 192コアを単一パッケージに統合し、Graviton 4世代に比べL3キャッシュを5.3倍に増やしたカスタムCPU。M9gインスタンスで最大25%の性能向上を実現し、EC2で最高の価格性能比を提供する。 |
| Lambda Managed Instances | サーバーレスのシンプルさを維持しつつ、EC2インスタンス上でLambda関数を実行可能。インスタンスタイプやハードウェアを選択でき、高いネットワークスループットやが求められるワークロード特定のCPUアーキテクチャに対応できる。ライフサイクル管理、パッチ適用、負荷分散等、EC2インスタンスの管理は不要。 | |
| Lambda Durable Functions (GA) | 最大1年間実行でき、進行状況のトレース、再試行、回復機能を備える。長時間ランニングのアプリケーション(AIワークフロー)を安全に実行可能にする。 | |
| ソブリン対応 | AWS AI Factories | データ主権や厳格なコンプライアンス要件を持つ顧客のデータセンター内に、AWSが運用する専用のAWS AI インフラ(AIチップ、NVIDIA GPU、SageMaker AI、Bedrock)を展開し、最新AI機能へのアクセスを可能にする。 |
Agentic AI プラットフォームとモデル
| カテゴリ | サービス/機能名 | 概要と特徴 |
|---|---|---|
| Agentic Platform | AgentCore Evaluations | エージェントの実際の行動に基づいてパフォーマンスを継続的に監視・分析できるフルマネージドサービス。正確性、有用性、ツール選択の正確性、安全性、目標達成率、コンテキストの関連性といった一般的な品質指標について、13種類の事前構築評価ツールを利用できる。本番環境のリアルタイム評価はもちろん、評価フェーズでも利用可能。 |
| Policy in AgentCore | エージェントの挙動を自然言語で定義し、AWSのオープンソースポリシー言語Cedarに変換して強制する機能。「1,000ドルを超える返金はブロック」といったポリシーをツールコール実行前にミリ秒単位でチェックし、決定論的な制御を可能にする。 | |
| Amazon Nova 2 | 新世代の基盤モデル。Nova 2 Liteは高速で費用対効果の高いモデル。Nova 2 Proは複雑で多段階処理を要する作業に適した最もインテリジェントなモデル。Nova 2 Sonicはリアルタイムに人間らしい会話を実現するspeech-to-speechのモデル。 | |
| Nova 2 Omni (プレビュー) | 高度なマルチモーダル推論が特徴のモデル。テキスト、画像、動画、音声をインプットとして受け取り、テキストと画像をアウトプットできる。 | |
| Amazon Nova Forge | 自前のデータを、Novaのトレーニング途中のチェックポイント(例:80%事前学習済み)に組み込んで追加学習させることで、ドメインにネイティブ特化したモデル(Novellasと呼ばれる)を構築できる。独自の環境で報酬関数を使った強化学習を実行可能。 | |
| Amazon Nova Act | UIワークフロー自動化のための垂直統合型エージェントサービス。モデル、オーケストレーター、アクチュエータを一体として強化学習(RL)し、エンタープライズワークフローで約90%の信頼性を実現する。 |
ストレージ、データベース
| カテゴリ | サービス/機能名 | 概要と特徴 |
|---|---|---|
| ベクトル検索 | S3 Vectors (GA) | Amazon S3にベクトルストレージとインデックス機能を追加。数十億のベクトルをバケットに保存でき、ベクトルのアップロード、保存、クエリなどにかかる総コストを最大90%削減する。頻度の高いクエリは事前計算された近傍探索により100ms未満のクエリレイテンシを実現。 |
| OpenSearch Service GPUアクセラレーションと自動最適化 | OpenSearch ServiceでGPUアクセラレーションによるベクトルインデックス作成を提供。ベクトルデータベースの構築時間を10倍高速化し、コストを75%削減。ベクトルインデックスは自動最適化されるため、手動でのインデックスチューニングが不要。ドメインとコレクションの両方でベクトルデータベースを作成する際に利用できる。 | |
| ストレージ | S3 テーブル | Apache Icebergベースのテーブル形式で、Intelligent-Tieringによりストレージコストを最大80%削減。クロスリージョンおよびクロスアカウントの自動レプリケーションに対応。 |
| S3 最大オブジェクトサイズ | 従来の5 TBから50 TBに上限が引き上げられた。 | |
| データベース | RDS for SQL Server & Oracle | 最大ストレージ容量が64 TBから256 TBに拡大。IOPSとI/O帯域幅が4倍に増加。 |
2. Agentic AI時代のビルダーの役割
Agentic AI時代のビルダー(開発者)の役割は「コードを記述する人」から「目標を設定し、エージェントに指示を出し、システム全体を設計する人」へと根本的に変革する。
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ビルダーの役割
- 従来のチャットボットが「何をすべきか助言する」に留まっていたのに対し、エージェントは「自ら調査し、診断し、解決に向けて動き出す」存在となる。開発者は、タスクの実行フローをハードコーディングする代わりに、モデル、コード(能力・制約)、ツール(API、DB) を定義し、フロー自体はエージェントが自律的に計画・適用する。
- 「コードとAPIを暗記する」作業から解放され、自然言語でやりたいことを説明すれば、エージェントがそれを計画・実行する。
- エージェントに大きな目標を与え、並列処理を最大限に活用することで、「AIの世話をする」ことから脱却し、より多くの時間を「発明」に費やすことができる。
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自律性がもたらすリスクとその対策
- エージェントは強力だが、予測不可能な側面を持つため、「安全にスケールする運用基盤」の設計が不可欠。
- セキュリティを後付けするのではなく、「組み込みで構築する」という原則に基づき、設計レビューやPRワークフローにエージェントを統合することが求められる。
- Policy in AgentCoreやAgentCore Evaluationsといった機能を活用し、エージェントの挙動に対する決定論的な制御を保証する知識が必要となる。
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T型(深さと広さ)
- API、キュー、キャッシュなどの変更がシステム全体に波及する複雑な環境で、システム思考(Thinking in Systems)を持ち、運用優秀性(Operational Excellence)を追求する姿勢が重要。


3. 開発者体験の変化
Agentic AIの時代における開発者体験の変化は、例えるなら、地図を頼りに自分で道を切り開いていた時代から、目標を伝えるだけで最適なルートを選び、運転、給油、トラブルシューティングまで行ってくれる自動運転車に乗る時代への移行に似ている。開発者は「運転(コーディング)」から解放され、「目的地(ビジネス価値)の定義」と「信頼できる制御システムの構築」に専念できるようになる。
| 領域 | Agent from AWS | サービス概要 |
|---|---|---|
| 大規模な変更/リファクタリング | Kiro Autonomous Agent | ライブラリのアップグレードやコードベース全体にわたるリファクタリングなど、複数のリポジトリにまたがる作業をエージェントが並列で実行し、テスト済みのPRを生成するAIチームメイトとして機能する。 |
| セキュリティ | AWS Security Agent | 設計ドキュメントのレビューやプルリクエストのスキャン、脆弱性に対する修正案の提供を常時行い、継続的なセキュリティ検証を開発パイプラインに埋め込むことで、開発速度を落とすことなくセキュリティを担保できる。 |
| 運用/インシデント対応 | AWS DevOps Agent | インシデント発生時、オブザーバビリティツールやランブックから学習し、根本原因の特定、テレメトリの相関付け、コード変更の提案を自律的に行う。開発者は、オンコール対応の負担やインシデント期間の短縮が可能になる。 |

さいごに
無事、ホノルル空港でのトランジット中に本記事を書き終えることができました。出発まであと3時間もある。。。何しようかな。
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