vimの操作方法
vimの操作方法
1. はじめに
この記事では、vimの操作方法についてまとめていきたいと思います。書く目的としては、研修で学んだことを定着させるためです。備忘録として読み返せるようにまとめていきたいと思います。
2. vim...?
、Linuxにおけるテキストエディタのことです。PCでいうメモ帳のようなもので、テキストを入力して保存することが出来ます。Linux内のツールの設定を編集する際などに使用される機能です。vimは、操作性が独特なため、パソコンのメモ帳のように使うことはできません。使いこなすにはモードや操作方法等について知っておく必要があるので、それらを書いていきたいと思います。
3. vimのモードと操作
vimには4つのモードがあります。それぞれのモードによってできることが異なるので、正しく使うためにはモードとその切り替えを覚えていく必要があります。
モードは
- ノーマルモード
- コマンドラインモード
- インサートモード
- ビジュアルモード
の4つがあります。それぞれの位置関係は下図の通りと思ってください。なお、矢印の下の文字は、出入りするのに必要なキーとなります。
なお、vimのカーソルを動かすには十字キーではなくアルファベットのhjklを使います。Hは左、Jは下、Kは上、Lは右に移動することが出来ます。
この操作に最初は戸惑いますが、何度も続けていれば自然とできるようになります。
各モードの説明に入っていきます。
ノーマルモード
Linuxからvimに入ったとき、一番最初に通されるモードです。このモードではカーソルの移動と文字の削除が出来ます。ほかのモードからノーマルモードに映るにはescを使えば間違いないでしょう。
代表的な操作コマンドをいくつか挙げていきます。
- x →カーソルの前の1文字を消すコマンドです。
- dd →カーソルがある行を削除します。
- d@w →カーソルがある箇所の前の、@個の単語を消します。@には数字が入ります。
- gg →最初の行にカーソルを移動します。
- G →最終行に移動します。
- @gg(@G) → @行目に移動します。@には数字が入ります。
- u →直前の操作をキャンセルできます(undo)。
- yy →カーソルがある行をコピーします。
- p →カーソルがある行の下にペーストします。
なお、ノーマルモードではa-zすべてが何らかのショートカットキーとして登録されているため、この他にもたくさんできることはあると思います。
コマンドラインモード
ノーマルモードから:を押すことで入れるモードです。このモードではvimエディタの保存や終了が出来ます。
代表的なコマンドは
- q → vimを終了します。データが保存されていない場合はエラーが出るので注意です。
- w →vimの編集内容を保存します。
- wq →vimを保存して終了します。
- q! →vimを保存せず強制終了します。qだけではエラーが出てしまいますが、!を付けるとできるようになるのです。緊急時に使うとよいです。
- set nu →行番号を表示します。特定の行番号に飛びたい場合、こちらのモードでset nuをしてからノーマルモードに移り、@ggと入力すれば簡単にできます。
インサートモード
ノーマルモードから i で入ることができるモードです。このモードではテキストの入力ができます。ただし、このモードではカーソル移動操作はできない為、ノーマルモードと併用していかねばなりません。気づかずにhjklを沢山入力してしまわないよう注意です。
また、ノーマルモードからこのモードに入る際、i以外のコマンドで入ることで、あらかじめカーソルの位置を選択をした状態で入ることが出来ます。(iは現在の位置にカーソルがある状態)
- I →行頭にカーソルを合わせます。
- A →行末にカーソルを合わせます。
- o →新しく空行を作ってそこにカーソルを合わせます。
- a →現在位置の一つ右にカーソルを合わせます。
適宜使い分けていくことが大切ですね。
ビジュアルモード
ノーマルモードから v で移動できるコマンドです。 このモードでは範囲選択とその範囲の操作ができます。
- d →選択範囲を削除してノーマルモードに移る
- y →選択範囲をコピーしてノーマルモードに移る
- c →選択範囲を削除してインサートモードに移る
4. vimtutorについて
vimは、Linuxにはデフォルトで標準モードがインストールされていますが、vim enhancedという拡張版パッケージをダウンロードすることによって、vimtutorというチュートリアルが利用可能になります。
#dnf -y install vim
でvim enhancedもまとめて一括インストールすることが出来ます。
インストールした後は
$vimtutor
$vimtutor ja
を入力すれば、チュートリアルモードに入ることが出来ます。デフォルトは英語なので、日本語で入りたい場合は後ろにjaを入力します。なお、チュートリアルを終了するにはqを入力します。(保存はできない)
5. 終わりに
今回はLinuxのvimついて、概要と操作方法を説明しました。モードの切り替えやカーソルの移動になかなか慣れず、苦戦しましたが、こういったものは沢山いじることで少しずつ覚えるしかないものだと思います。以上です。ありがとうございました。
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