npmとyarn

前書き

npmとyarnは、どちらもJavaScriptのパッケージ管理ツールです。プログラムに必要なライブラリやツールを簡単にインストールしたり、管理したりするために使われます。

npmとは？

• 正式名称: Node Package Manager
• 提供元: Node.jsに付属している公式パッケージマネージャ
• 用途: JavaScriptのライブラリやツールをインストール・管理
• 特徴:
  • Node.jsをインストールすると自動的に利用可能
  • 巨大なオープンソースパッケージリポジトリ「npm registry」を利用
  • インストールコマンドが簡単: npm install パッケージ名

例:

lodashというライブラリをインストール

npm install lodash

yarnとは？

• 提供元: Facebook (現在はオープンソースコミュニティで管理)
• 用途: npmと同じく、パッケージのインストールや管理
• 特徴:
  • npmの代替ツールとして登場
  • 高速かつ信頼性が高い（キャッシュ機能の最適化など）
  • 同じコマンド体系だが、yarnで始まる

例:

lodashというライブラリをインストール

yarn add lodash

npmとyarnの違い

項目	npm	yarn
速度	遅い場合がある（特に古いバージョン）	高速（キャッシュや並列処理を活用）
設定ファイル	package-lock.json	yarn.lock
依存関係の管理	自動解決に時間がかかる場合がある	依存関係の解決が高速
オフラインモード	一部のバージョンで非対応	完全なオフライン対応
コマンド体系	npm installなど	yarn addなど

どっちを使うべき？

1. プロジェクトに合わせる

• 既存プロジェクトでnpmが使われている場合はnpmを使う。
• 逆にyarnが使われている場合はyarnを続ける。

2. 速度や信頼性を重視するならyarn

• 依存関係の解決やキャッシュ効率が良いため、大規模プロジェクトではyarnが有利。

3. npmも進化中

• npm v7以降、機能が大幅に改善され、yarnとの差が縮まってきています。

簡単なサンプルコード

以下は、npmまたはyarnを使って「axios」というHTTPクライアントライブラリをインストールして使う例です。

npmを使う場合

npm install axios

yarnを使う場合

yarn add axios

コード例

// axiosを使ったHTTPリクエスト
const axios = require('axios');

axios.get('https://api.example.com/data')
  .then(response => {
    console.log('データを取得:', response.data);
  })
  .catch(error => {
    console.error('エラーが発生:', error);
  });

まとめ

• npmとyarnはどちらも便利なツールで、どちらを使っても大きな違いはありません。
• 既存プロジェクトのルールを尊重しつつ、必要に応じて選んでください。
• 小さなプロジェクトならnpm、大規模で信頼性が必要ならyarnがおすすめです。