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「LLMが使えない」と言う前に──生成AIを“当てにいく”設計があるか?

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はじめに:「ガチャが渋い」って言う前に

生成AI、使ってみたけどイマイチだった。
それっぽい文章は出てくるけど、どこかズレてる。
結局、人間が全部直すハメになる。

「これ、意味あるの?」という声も聞こえてくる。
でもそれって──
AIを“ライター”として見てしまってるからかもしれません。


生成AIは、ガチャである(しかもピックアップは自分で設計する)

一発で当たりを引くのは難しい。
そもそも、SSRが出るかどうかは“設計”と“試行回数”次第。

今の生成AIは、自分で“天井”を設計できるガチャに近い。
引きたいものをちゃんと定義し、試行回数を稼ぎ、
「引ける確率を構造的に高めていく」──
その戦い方をしないと、ただの「渋いガチャ」。


「100回引いても当たらない」問題の正体

よく言われるのが、「100本試しても全部微妙だった」という話。
でもこれ、ガチャで言えば:

  • 何が欲しいのか決めていない(ピックアップ未設定)
  • どの素材が使えるか見極める目がない(倉庫見ないで売却)
  • 一発目でSSRが出ないと文句を言う(試行戦略なし)

という、そもそも“プレイングミス”じゃないのか。


よくある“外れガチャ”の構造

1. 欲しいキャラが決まっていない(目的不明)

  • どんな読者に、何を、どう伝えたいかが言語化されていない。
  • 出力結果が全部バラけて見えるのはそのせい。

2. 回し方が雑(プロンプト設計)

  • 「○○について書いて」だけじゃ、どのキャラも出るけど誰も刺さらない。
  • トーン、粒度、語調、視点の指示が必要。

3. 評価が雑(“使える”かどうかでしか見ない)

  • 「このまま使えない」=「全部ハズレ」ではない。
  • 武器として“組み直す”発想があれば、Rも使える。

当たりを引くために必要なのは、“設計された天井”

生成AIをまともに使うなら、プロセスを設計する必要がある。

フェーズ 内容
① ピックアップ設計 誰向け、どんな語調、どんな構成かを明確にする
② まとめて回す 10〜50本、複数パターンを生成。数で押す
③ 良ガチャを見極める 部分的に使えそうなものを拾う(構成、言い回しなど)
④ 再構成&仕上げ SSR(成果物)に仕上げて公開する

これを前提にすれば、「使える/使えない」で迷わなくなる。


評価軸は“排出率×育成力”

「これは完成品か?」じゃなくて、

「どの出力が、編集すれば使えるか?」

という視点に切り替える。
Rでも、限凸すれば強い。SSR未満でも戦える。

生成AIを“完成品製造マシン”ではなく、
“使える素材を無限排出するガチャ機”と捉えると、運用はラクになる。


おわりに:「ガチャが渋い」んじゃない。「設計と見極めが甘い」だけ

生成AIは、まだ万能でもなければ器用でもない。
でも、“数をこなせる”という一点において人間を凌駕している。

  • 目的を定めて引く
  • 設計して試行する
  • 外れではなく“育成候補”を見る

そんな視点を持つだけで、「これ使えるじゃん」という場面が増えてくる。


📝 まとめ

  • LLMは「一発当てるツール」ではなく、「大量排出から拾うガチャ」
  • 外れに見えるものも、編集すれば使える
  • 評価軸は「完成度」より「育成コスト」と「排出率」
  • 設計すれば当たる。回し方次第でSSRも引ける

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