Steamでのゲームビルド手順 | SteamPipeの使い方
Steamの「ビルド」について、備忘録的にまとめました。
手順は大きく2つありますが、ここではSteamPipeを使ってビルドする方法を記載しています。
前提
Steamの「ビルド」とは?
Steamにおける「ビルド」とは、こちらで作った完成品をSteamにアップロードする工程そのものを指します。
アップロードしたコンテンツはSteam上にて、1つ以上のDepot(デポ)という単位で管理されます。デポは対応するOSやDLCに応じて数が増えるもので、例えば「Windowsのみ対応、DLC無し」なら1つです。

Steamの工程は「ストアプレゼンス・ゲームビルド・ゲームリリース」の3つに分かれますが、ここの2つ目にあたります(今回審査の話はしません)。
ビルド方法
大きく以下2つの方法があります:
- Zip形式でアップロード
- SteamPipeを使ってアップロード
- GUIかコマンドラインの2択
こちらの記事が方法全てをまとめてあり、大変参考になります。
特徴
- Zip: Steamworksの画面上で手軽に行えるので、すぐアップしたい時に便利(2GBの容量制限あり)
- SteamPipe: 初期設定こそ面倒だが、継続的にビルドしたいならおすすめ
今回は後者のSteamPipeの方法を使用したので、こちらの手順をまとめます。
本記事での実行環境・条件
- Windows 11
- Steamworks SDK 1.62
- デポは1つとする
SteamPipeによるビルド
公式ドキュメント からSteamworks SDKをインストールします。
このパッケージ内にある「SteamCMD」を使ってコマンドラインで実施していくのですが、この作業をGUI上で行える「SteamPipeGUI」も同封されており、このアプリでも実施できます。
が、自分がダウンロードしたSDK内のSteamPipeGUIにて、図の一番下のログイン入力欄がなく、Uploadボタンを押しても「ログインが必要です」と出てきて使用できませんでした(ネットで似た不具合が見当たらず、自分の凡ミスの可能性があります)。

本来のSteamPipeGUIの画面(上記記事から参照しております)
原因わからず解決できなかったので、今回はコマンドライン上での手順で実施しています。
事前準備
ゲームエンジンにてビルドさせた完成品を準備し、「steamworks_sdk_162/sdk/tools/ContentBuilder/content」フォルダに置いておきます。
その際Steamworksにてインストール設定が必要です。アプリ管理ページの「Steamworks設定を編集」を選択。

「インストール」タブを開きます。

以下項目を設定:
- インストールフォルダ:Steamからインストールした時のフォルダ名になる
- 実行可能ファイル(重要):ここに完成品内のexeファイルの名称を正しく記載
完了したら忘れずに「公開」します。
コマンドラインによるビルド
「steamworks_sdk_162/sdk/tools/ContentBuilder/builder」内のsteamcmd.exeを実行します(初回はダウンロードが走る)。
「ContentBuilder/scripts」内に、サンプルにしたがってapp_build_<APPID>.vdfとdepot_build_<DEPOID>.vdfの2つを作成します。
注:<APPID>と<DEPOID>と書いている個所は、<>は外して自身のIDを記載してください(DEPOIDはAPPID+1になっていると思います)
"AppBuild"
{
"AppID" "<APPID>" // Your AppID
"Desc" "Your build description here" // internal description for this build
// "Preview" "1" // make this a preview build only, nothing is uploaded
"Local" "..\..\ContentServer\htdocs" // put content on local content server instead of uploading to Steam
"SetLive" "" // set this build live on beta branch AlphaTest
"ContentRoot" "..\content\<以下パス指定>" // content root folder relative to this script file
// "BuildOutput" "D:\build_output\" // put build cache and log files on different drive for better performance
"verbose" "0" // spew more build details in console
"Depots"
{
// file mapping instructions for each depot are in separate script files
"<DEPOID>" "depot_build_<DEPOID>.vdf"
}
}
"DepotBuild"
{
// Set your assigned depot ID here
"DepotID" "<DEPOID>"
// include all files recursivley
"FileMapping"
{
// This can be a full path, or a path relative to ContentRoot
"LocalPath" "*"
// This is a path relative to the install folder of your game
"DepotPath" "."
// If LocalPath contains wildcards, setting this means that all
// matching files within subdirectories of LocalPath will also
// be included.
"Recursive" "1"
}
}
プロパティの補足
- ContentRoot: アップロードする完成品のパス
- SetLive: ブランチの名前
- defaultブランチの場合は
""指定でよいが、ビルド後に手動設定が必要(方法は「ビルド後」で後述) - テスト用ブランチにする場合は、事前にブランチ作成(以下記事参考)
- defaultブランチの場合は
用意ができたら、SteamCMDにて以下を実行します:
login <steamworksアカウント名> # パスワードや二段階認証によりログイン
run_app_build ..\scripts\app_build_<APPID>.vdf
ビルド後
Steamworks管理画面の「SteamPipe > ビルド」にてビルド内容を確認します
- 左上が「default」になっていることを確認
- なっていなければ「アプリブランチの選択」でdefaultを選択
以上の手順ができていれば、このSteamworksアカウントでログインしたSteamアプリから、ゲームをインストールできるようになっていると思います。
インストールした中身が空だった場合、「インストール設定」が間違えている可能性が高いです。事前準備の項目を参考に設定してください。
おまけ:キーの発行
リリース前に他の人にもテストしてほしい場合は、キーを発行する必要があります。
「キーを管理」タブにて、「リリース状態のオーバーライド」を選択し、申請。

タグはtestingなど用途に合っていそうなものでいいと思います。
リクエスト完了後、自分の場合は数時間後にメールが届きました。
キーのダウンロードは、「キーの管理タブ > "キー履歴を表示"を押す > キーの割り当て」にてできます。
Steamアプリ左下の「+ゲームを追加 > Steamで製品を有効化する」から、キーを入力しましょう。

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