初志貫徹しない草マップwの迷走、何のアプリか分からないけどDMで画像を送れるようになった
はじめに
こんにちは、フェニックスです。
草マップwに新機能を追加した。
DMで画像を送れるようになった。
...待ってほしい。
このアプリ、何だっけ?
位置情報SNSじゃなかったか?
草を投稿するアプリじゃなかったか?
なぜ今、DMの画像送信機能を作っているのか?
自分でも分からない。
迷走している自覚はある。
当初のコンセプトを振り返る
エルデンリングのような体験
草マップwを作った時、私にはビジョンがあった。
エルデンリングのような体験を、現実世界で。
エルデンリングを知らない人のために説明しよう。
フロム・ソフトウェアが開発した、ソウルライクシリーズの王道ゲームだ。
このゲームには素晴らしい機能がある。
先人のメッセージだ。
ダンジョンの入り口に「この先、崖」と書いてある。
宝箱の前に「罠だ」と警告がある。
強敵の前に「心が折れそうだ...」と弱音が残されている。
見知らぬプレイヤーが、見知らぬ誰かのために残したメッセージ。
直接会うことはない。会話もしない。
でも、確かにそこに誰かがいた痕跡がある。
これを現実世界でやりたかった。
Once Humanからの影響
もう一つ、影響を受けたゲームがある。
Once Humanだ。
マルチプレイのオンラインサバイバルゲームで、プレイヤーは過酷な世界を生き延びる。
敵が出る場所、崖がある場所、アイテムが落ちている場所。
そういった情報を、マーカーとして地図に残すことができる。
先人の知恵を借りながら、危険な世界を探索する。
一人で遊んでいるのに、誰かと繋がっている感覚。
これが最高に気持ちいい。
草マップwは、これを現実世界に実装したかったのだ。
理想と現実
やりたかったこと
- 現実世界に「草」という名のメッセージを残す
- 先人の知恵を借りて、街を探索する
- 見知らぬ誰かと、緩やかに繋がる
やっていること
- DMで画像を送れるようにする
何かがおかしい。
なぜDM画像機能を作ったのか
勢いである
正直に言おう。
勢いで作った。
「DM機能あるし、画像も送れた方がいいよね」
「3時間くらいで作れそう」
「やろう」
この間、熟考の時間はゼロ。
ビジョンとの整合性チェックもゼロ。
ただの思いつき。
バイブコーディングは便利だ。
思いついたら、すぐに形になる。
だが、それは良いことばかりではない。
「作れる」と「作るべき」は違う。
作れるからといって、作るべきとは限らない。
でも、作れてしまうと、作ってしまうのが人間だ。
3時間の成果
Claude Codeに「DMで画像を送れるようにして」と伝えた。
画像のアップロード、保存、表示。
3時間後、機能は完成していた。
私がやったのは、動作確認で自分のサブアカウントに猫の画像を送ることだけ。
届いた。
嬉しい。
でも、これって必要だったのか?
迷走の軌跡
草マップwの開発履歴を振り返ってみよう。
| 順番 | 機能 | 本来のビジョンとの関係 |
|---|---|---|
| 1 | 草の投稿機能 | ◎ ど真ん中 |
| 2 | 地図表示 | ◎ 必須 |
| 3 | 24時間で消える仕組み | ◎ コンセプト |
| 4 | wリアクション | ○ 関連あり |
| 5 | DM機能 | △ 微妙 |
| 6 | DM画像送信 | × 関係ない |
見事に迷走している。
最初は「◎」だったのに、最新の機能は「×」だ。
ビジョンから離れていく開発。
これを「ピボット」と呼ぶのか「迷走」と呼ぶのか。
たぶん後者だ。
オタクと語り合いたかった
本当の夢
ここで、もう一つの夢を語らせてほしい。
草マップwを通じて、ニッチな技術オタクと語り合いたかった。
「この街のこの場所、実はこういう歴史があってね」
「この建物の設計、面白い構造してるんだよ」
「ここの電柱、珍しい型番なんだ」
そういう、誰も興味を持たないようなマニアックな情報を共有したかった。
同じ趣味を持つ、見知らぬオタクと繋がりたかった。
なぜオタクなのか
理由は簡単だ。
オタクが好きだから。
オタクは、自分の好きなものについて語り出すと止まらない。
目を輝かせて、細部まで熱く説明してくれる。
その熱量が好きだ。
「普通の人」は、そういう話を聞くと引く。
「へー」「すごいね」で会話が終わる。
でもオタクは違う。
「それ分かる!」「俺も好き!」「ていうかさ、」と話が広がる。
草マップwは、そういうオタク同士の出会いの場になるはずだった。
現実
現在のユーザーは9人。
そのうち、見知らぬ他人は5人。
その5人がオタクかどうかは分からない。
オタク同士の熱い語り合いは、まだ実現していない。
代わりに、DMで画像を送れるようになった。
何かが間違っている気がするが、前に進むしかない。
何のアプリか分からない問題
機能が増えすぎた
草マップwの機能を列挙してみよう。
- 位置情報に紐づいた草の投稿
- 24時間で消える仕組み
- wリアクション
- 半径15m以内で詳細閲覧
- DM機能
- DM画像送信 ← New!
これだけ見ると、何のアプリか分からない。
位置情報SNS?
メッセージアプリ?
画像共有サービス?
全部を目指して、何者でもなくなりつつある。
説明が難しい
「草マップwってどんなアプリ?」と聞かれた時、うまく答えられない。
「位置情報で草を投稿できて、24時間で消えるんだけど、wがたくさんつくと残って、DMもできて、画像も送れて...」
長い。そして、よく分からない。
エレベーターピッチという言葉がある。
エレベーターに乗っている短い時間で、サービスを説明できるべきだという考え方だ。
草マップwのエレベーターピッチは、おそらく階段で説明した方がいいレベルの長さになっている。
迷走を肯定する
これでいいのかもしれない
ここまで書いてきて、ふと思った。
迷走も悪くないのかもしれない。
最初から完璧なビジョンを持ち、ブレずに突き進む。
それが理想的な開発だと言われている。
スティーブ・ジョブズならそうしただろう。
でも、私はスティーブ・ジョブズではない。
凡人だ。
凡人が凡人なりに試行錯誤している。
DM画像機能が必要だったかは分からない。
でも、作ったことで何かが分かるかもしれない。
使われないなら、消せばいい。
使われるなら、続ければいい。
バイブコーディングのおかげで、試行錯誤のコストは下がっている。
3時間で作れるなら、3時間で壊せる。
失敗しても、大したダメージはない。
初志貫徹しなくてもいい
「初志貫徹」という言葉がある。
最初に決めた志を、最後まで貫くこと。
美徳とされている。
でも、最初の志が間違っていたらどうする?
環境が変わったらどうする?
新しいアイデアが浮かんだらどうする?
初志貫徹しないことは、悪いことばかりではない。
柔軟性があるとも言える。
臨機応変とも言える。
行き当たりばったりとも言える。
...最後のは褒め言葉じゃないか。
まとめ
草マップwは迷走している。
当初のビジョンは「エルデンリングのような体験を現実世界で」だった。
先人の痕跡を辿り、見知らぬオタクと語り合う場所を作りたかった。
今やっているのは、DMで画像を送れるようにすること。
3時間かけて実装した。
必要だったかは分からない。
何のアプリか、自分でも説明できなくなってきた。
位置情報SNSなのか、メッセージアプリなのか、よく分からない。
でも、これでいいのかもしれない。
迷走しながら、何かを見つけていく。
初志貫徹しなくても、前に進むことはできる。
...と、自分に言い聞かせている。
草マップw、よければ使ってみてください。
DMで画像が送れます。
それが何の役に立つかは、私にも分かりません。
公開URL: https://www.vanishing-vision.com/
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