開発を円滑に進めるために大切なこと:タスクのチケット化
プロジェクトを円滑に進めるうえで、私がとても重要だと感じているのは、すべてのタスク(課題)を必ずチケット化することです。どんなに軽微なトピックであっても、チケットを切ることで情報の見える化と整理が進み、結果的にプロジェクト全体の精度とスピードが上がります。
なぜチケット化が重要なのか?
1. 情報の漏れや伝達ミスを防げる
関係者が10人ほどのプロジェクトになると、日々多くの課題やトピックが発生します。さらに請負型の開発では、クライアントからのちょっとした追加要望なども頻繁に発生します。
このような小さなやり取りをそのまま放置すると、聞き取りミスや伝達漏れにつながり、あとで指摘を受けたり、二度手間が発生したりします。チケットとして記録しておけば、誰が何を言ったか、どういう意図だったかが明確になり、トラブルを防げます。
2. 要件をテキストベースで明確にできる
口頭でのやり取りは便利ですが、どうしても解釈のズレや記憶の曖昧さが残ります。チケットとして残すことで、要件がテキストベースで明文化され、誰が見ても同じ認識ができる状態を作れます。これは特に、開発チームへの依頼時に非常に重要です。
3. アサイン・期限・進捗が明確になる
チケット化する際は、必ず「担当者をアサイン」「期限を設定」することが重要です。誰が、いつまでに、何をするのかが明確になることで、プロジェクトの進行が可視化され、遅延のリスクが下がります。
チケット化運用のポイント
小さな疑問や未確定の課題もチケットにする
まだタスクとして確定していない段階でも、「気になること」「疑問」「検討すべきこと」はチケットにしておくことで、忘れずに対応できます。また、後からチーム内で議論・優先度付けを行う際の材料にもなります。
一元管理する役割を明確に
プロジェクトが大きくなってくると、情報の整理・優先順位づけ・進捗確認がますます重要になります。チケットを一元的に管理する人(PMやPLなど)を明確にし、全体の流れをコントロールする仕組みが不可欠です。
チケットからすべてを始める文化をつくる
タスクや課題はすべてチケットからスタートする。口頭や別資料での共有は補助的な手段とし、公式な起点はチケットにする。この文化を徹底することで、プロジェクト運営の透明性と再現性が高まります。
おわりに
「チケットを切る」という一見地味な作業ですが、実はプロジェクトを支える最も重要な基盤だと考えています。すべての情報をチケットで整理し、誰が何をいつまでにやるのかを明確にする。そして、それをきちんと一元管理する。この基本を徹底することで、どんな規模のプロジェクトでも迷わず進める体制が築けると考えています。
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