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AI時代に会社を1人で始める初期費用 — 月3万円未満で法人運営する具体的な構成

に公開

はじめに

「AIで会社を回せる時代」とは言うけれど、実際いくらかかるのか。

僕は2025年に法人を設立し、1人で複数事業を運営している。受託開発、書籍出版、コンサルティング。社員はゼロ、オフィスもない。それでも月の売上は100万円を超える月もある。

この記事では、僕が実際に毎月払っている固定費を全部公開する。結論から言うと、月3万円未満で法人は回る。ただし「安く済ませる」のと「ケチる」のは違う。どこに投資し、どこを削るか。その判断基準も含めて書く。

月額コストの全体像

まず、当社の実際の月額固定費を一覧にする。

項目 サービス 月額(税込)
AI Claude Code Max 約¥15,000〜¥30,000
サーバー お名前.com レンタルサーバー 約¥2,000
メール・ドライブ Google Workspace 約¥680
ドメイン お名前.com(年額按分) 約¥150
合計 約¥18,000〜¥33,000

これだけだ。月3万円未満に収まる月がほとんどで、Claude Codeの使用量が多い月でも3万円台前半。

注意してほしいのは、ここに法人の維持費(住民税均等割の年7万円、税理士費用、会計ソフト等)は含めていないこと。あくまで「事業を動かすためのツール代」に絞っている。

各項目の選定理由

AI: Claude Code Max(最大の投資)

固定費の半分以上がAIだ。これが当社の「人件費」に相当する。

Claude Code Maxでやっていることは多い。コーディング、記事執筆、提案書作成、データ分析、メール下書き。17個のlaunchdジョブで自動化率98%を実現しているが、その自動化の仕組み自体をClaudeが作っている。

「月2万でAIに何をやらせるの?」と聞かれることがある。逆だ。「月2万の人件費で何ができるか」と考えるべきだ。人を1人雇えば月20万〜30万。AIなら10分の1で、しかも24時間動く。

ただし注意点がある。AIは実行に使う。判断は人間がやる。 これを忘れると事故が起きる。僕は過去に、AIが生成した営業メールをそのまま自動送信してしまい、敬語がおかしいメールが取引先に届いたことがある。それ以来、対外的なアクションは必ず「ドラフト生成→僕が確認→実行」のパイプラインを通すようにした。

サーバー: お名前.com レンタルサーバー

月2,000円のレンタルサーバーで十分。コーポレートサイトとクライアント向けのデモ環境を置いている。

AWSやVercelも検討したが、1人法人で複雑なインフラを管理するのは無駄だ。レンタルサーバーは設定が少なく、障害対応も不要。時間を節約できる分、売上につながる仕事に集中できる。

メール・ドライブ: Google Workspace

月680円で独自ドメインのメール、Google Drive、カレンダーが使える。法人としての信頼性に直結する部分なので、ここは無料のGmailではなく有料版を使う。

info@会社名.com のメールアドレスがあるだけで、取引先からの印象が変わる。月680円で買える信頼としては安い。

「使っていないもの」のほうが重要

コストを語るとき、何を使わないと決めたかのほうが重要だ。

オフィスを借りていない

バーチャルオフィスすら使っていない。自宅を本店所在地にしている。来客対応はオンラインで完結する。月3万〜5万のオフィス代が丸ごと消える。

会計ソフトの有料プランを使っていない

freeeやマネーフォワードの有料プランは月2,000円〜4,000円。僕はスプレッドシートとClaude Codeで仕訳管理をしている。取引数が少ない1人法人なら、これで十分回る。確定申告のときだけ税理士に依頼する。

SaaSを増やさない

Slack、Notion、Figma、Jira……便利なツールは無限にある。だが1人法人で使うと、ツールの管理がツールなしでは回らなくなるという本末転倒が起きる。Google Workspaceに統一し、足りない部分はClaude Codeでスクリプトを書く。

初期費用(法人設立時)

月額費用だけでなく、法人設立時の初期費用にも触れておく。

項目 費用
合同会社設立(登録免許税) ¥60,000
定款認証 ¥0(合同会社は不要)
印鑑作成 約¥3,000
法人口座開設 ¥0
合計 約¥63,000

株式会社だと約25万円かかるが、合同会社なら6万円台で設立できる。「いつか株式会社にしたい」という人も、まず合同会社で始めて、売上が安定してから組織変更するのが合理的だ。

「月3万で回る」の裏側にあるもの

正直に書くと、月3万円で法人が回るのは仕組みの初期投資があるからだ。

当社では17個のlaunchdジョブが毎日自動で動いている。SNS配信、記事公開、リード収集、売上レポート。これらの仕組みを作るのに、最初の2〜3ヶ月はかなりの時間を使った。

だが一度作ってしまえば、朝の5分で全部門を把握し、承認ボタンを押すだけで会社が回る。この「仕組みの初期投資」を惜しむと、毎月の運用コストは低くても、自分の時間が消えていく。

もうひとつ正直に書くと、10事業を同時に立ち上げて9事業が売上ゼロだった時期もある。SaaSを4つ作ったがユーザーはゼロ。AIは何でも作れるが、何でも売れるわけじゃない。 コストが安いからと言って、手当たり次第にプロダクトを作るのは危険だ。僕は2026年2月に3事業に集中する戦略に転換し、ようやく売上が安定した。

まとめ: 投資すべき場所とケチるべき場所

投資する ケチる
AI(人件費相当) ◎ 最優先
信頼性(独自ドメインメール)
オフィス ◎ 不要
SaaSツール群 ◎ 最小限
サーバー △ 安いプランで十分

月3万円未満で法人は回る。だがそれは「安く済ませた」のではなく、AIに投資し、それ以外を徹底的に削った結果だ。

1人法人の最大のコストは自分の時間だ。月2万円のAI投資で自分の時間を100時間浮かせられるなら、時給200円の人件費。これ以上コスパの良い投資はない。


AI時代の法人運営やClaude Codeの活用法について、さらに詳しく知りたい方は書籍もご覧ください。

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