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月商200万円のひとり会社が維持している固定費の全明細 — 削れるものと削ってはいけないもの

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はじめに

僕はひとり会社を経営している。2026年3月の売上は約196万円。受託開発がメインで、書籍販売が約2万円。従業員はゼロ、オフィスもなし。

「ひとり会社って固定費どれくらいかかるの?」とよく聞かれるので、今回は実際の明細を全部出す。結論から言うと、月の固定費は約3万円だ。

この数字だけ見ると「安すぎない?」と思うかもしれない。でもこの金額に至るまでに、いくつかの失敗と判断があった。何を削って、何を残したのか。その判断基準も含めて書いていく。

固定費の全明細

絶対に削ってはいけないもの

1. Claude Code Max — 月約2万円

当社の業務の98%を自動化しているのがこのAIだ。朝のダイジェスト生成、SNS配信(27件/日)、記事公開(3チャネル/日)、提案書作成、書籍執筆まで、すべてClaude Codeが実行している。

launchdジョブが17個動いていて、僕が朝やるのは5分で全部門の状態を確認して承認ボタンを押すだけ。この2万円を削ったら会社が止まる。文字通り「削ってはいけない」固定費の筆頭。

2. サーバー(お名前.com)— 月約2,000円

コーポレートサイトとプロダクトのホスティング。Next.js + TypeScript + Supabaseで構築している。月2,000円でWebサービスが動くのだから十分すぎる。

3. Google Workspace — 月約680円

独自ドメインのメール。取引先とのやりとりにGmailの独自ドメインは必須。信用に直結するので削る選択肢はない。

合計

項目 月額
Claude Code Max ¥20,000
サーバー ¥2,000
Google Workspace ¥680
合計 ¥22,680

月商196万円に対して固定費2.3万円。利益率は98%を超える。

削ったものリスト

ここからが本題かもしれない。「何を使っているか」より「何を使わないと決めたか」のほうが、判断としては重要だった。

1. オフィス — 月0円

自宅で完結している。取引先との打ち合わせはすべてオンライン。コワーキングスペースの月額契約も検討したが、行かなくなるのが目に見えていたのでやめた。

2. 会計ソフト — 現状0円

正直ここは今後変わるかもしれない。確定申告の時期にスポットで対応している。年間を通じてfreeeやマネーフォワードの月額を払い続ける必要があるかは、取引件数次第。現状は月の取引が少ないので手動でいけている。

3. 広告費 — 原則0円

以前X広告に¥6,000使ったことがある。書籍販売のテストだったが、Kindle販売の計測ができないプラットフォームだと気づいた。ROIが測れない広告は打たない、というのが今の方針。

広告を使うならAmazon Ads一択。購買行動の計測ができる場所でしか広告費は使わない。

4. SaaSの月額課金 — 0円

以前はいくつかのSaaSに月額を払っていたが、全部やめた。理由は単純で、Claude Codeで代替できるものがほとんどだったから。

デザインツール、タスク管理、CRM、メール配信。それぞれ月額1,000〜3,000円かかっていたものが、AIに指示を出すだけで済むようになった。

5. 外注費 — 0円

ひとり会社で外注を使い始めると、マネジメントコストが発生する。品質管理、納期管理、コミュニケーション。結局自分でやったほうが速いケースが多い。

AIが実行レイヤーを担ってくれるなら、外注に出す理由がない。

固定費を下げるために捨てた3つのこと

1. 「念のため」のサブスク

使うかもしれないから契約しておく、という判断を全部やめた。使う月だけ契約する。SaaSは大半が月単位で解約できるので、必要になったら再契約すればいい。

2. 「見栄え」のための投資

名刺、パンフレット、きれいなオフィス写真。ひとり会社にとって、これらは売上に直結しない。受注の決め手になるのは実績と提案の質であって、見た目ではない。

3. 「いつか使う」ツール

10事業を同時に回していた時期があった。SaaSを4つ作り、それぞれにドメインを取り、サーバーを立て、分析ツールを入れた。結果は9事業が売上ゼロ。

3事業に集中する戦略に転換してから、不要なツールの契約をすべて解約した。「AIは何でも作れるが、何でも売れるわけじゃない」。これが10事業やって学んだことだ。

固定費の判断基準

僕が固定費を残すか削るかを判断するとき、3つの基準を使っている。

基準1: それが止まったら売上が止まるか?

Claude Codeが止まったら業務の98%が止まる。サーバーが止まったらWebサービスが死ぬ。メールが止まったら取引先と連絡が取れない。この3つは「止まったら売上が止まる」に該当するから残している。

基準2: 代替手段があるか?

月額課金のツールは、大半がAIで代替できた。代替できないもの(独自ドメインメール、サーバー)だけが残る。

基準3: ROIを計測できるか?

広告費は「使ったらいくら返ってくるか」が測れる場所でしか使わない。X広告で¥6,000使って計測不能だった経験から、この基準は厳格に守っている。

よくある質問

Q: 税理士は?

現状は自分で確定申告している。年商が1,000万円を超えたら顧問税理士を検討するかもしれないが、今の取引件数なら自力で対応できる。

Q: 保険は?

個人の国民健康保険と年金は固定費に含めていない(事業経費ではなく個人の支出として管理)。事業用の保険は入っていない。

Q: 通信費は?

自宅のインターネット回線は事業経費として一部計上しているが、ひとり会社のために新たに契約したものではないので固定費には含めていない。

まとめ

月商200万円のひとり会社の固定費は月2.3万円。利益率98%。

この数字を実現しているのは「コストを削った」からではなく、「AIに投資して、それ以外を不要にした」からだ。

月2万円のAI投資で98%の業務を自動化し、人を雇わず、オフィスを借りず、SaaSの月額課金も不要にした。コストは10分の1になる。ただし売上が10倍になるわけではない。固定費を下げることと、売上を作ることは、まったく別の能力だ。

固定費を下げたいなら、まずは「止まったら売上が止まるもの」だけを残して、あとは全部疑ってみてほしい。


📚 AIを活用したひとり会社経営の詳細は、Zennの書籍にまとめています。
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