改めてTDDエージェントを,ベイビーステップで育てていくAIエージェントパターンを、優先順位をつけて並べて
TDDエージェント育成ロードマップ 🐣→🦉
Step 1: まずは歩かせる(v0.1)
目標: とにかく「見て、考えて、動く」という最小限のサイクルを成功させる。
導入パターン:
ReAct (Reason + Act) パターン: エージェントの思考と行動の核。LLMに「思考」と「行動」を生成させ、それを実行し、結果を「観察」としてフィードバックする基本ループを実装します。
ツール利用 (Tool Use) パターン: readFile, writeFile, runTest といった基本的な機能を「ツール」として定義し、LLMがこれらを呼び出す形で行動させます。これにより、エージェントの行動が安全で信頼できるものになります。
この段階では、エージェントは記憶力がなく、同じ失敗を繰り返すかもしれませんが、まず「自律的に動く」こと自体が大きな一歩です。
Step 2: 記憶と思慮深さを覚えさせる(v0.5)
目標: 短期的な記憶を持ち、単純な問題は賢く処理できるようにする。
導入パターン:
短期記憶 (Short-Term Memory): ReActループの「思考、行動、観察」の履歴をセッション内で保持します。これにより、「さっきこの方法を試してダメだったから、次は別の手を考えよう」という、文脈に沿った思考が可能になります。
責任の連鎖 (Chain of Responsibility) パターン: 賢い判断はまだできないので、処理の順番を固定します。常に「①静的解析 → ②LLM」のように、コストの低い方法から試す単純なルールで、効率化の第一歩を踏み出します。
ここまでで、忘れっぽさがなくなり、少し賢くなった「一人前(見習い)」のエージェントが完成します。
Step 3: 過去の経験から学ばせる(v1.0)
目標: 過去の成功・失敗体験を蓄積し、同じ問題に即座に対応できるようにする。
導入パターン:
長期記憶 (Long-Term Memory / RAG): 解決できた「エラーと修正コードのペア」をベクトルデータベースなどに保存します。新しい問題が発生した際、まずこのデータベースを検索し、「過去に似た例はないか?」と自己参照します。これにより、使えば使うほど賢くなり、LLMの呼び出し回数も減らせます。
この段階で、エージェントは単なるツールから「経験豊富なパートナー」へと進化します。
Step 4: 戦略的思考を身につけさせる(v2.0)
目標: 複雑な問題に対し、複数の解決策を比較検討し、最適なルートで解決する。
導入パターン:
思考ツリー (Tree of Thoughts): 一つの修正案がダメだった時に元に戻るだけでなく、複数の修正案を候補として保持し、最も有望な「思考の枝」を探索できるようになります。これにより、より粘り強く難問に取り組めます。
ルーター (Router) パターン: 長期記憶に蓄積されたデータをもとに、「この種のエラーは、90%の確率で静的解析で解決できる」といった判断ロジックを構築します。「責任の連鎖」を卒業し、問題に応じて最適な専門家を直接指名する、真の「司令塔」へと進化します。
ここまで到達すれば、自律的に学習・成長し、複雑な戦略も使いこなす、まさに「賢者」と呼べるエージェントの完成です。
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