🚀

2025年開発合宿レポート:チームの未来を描いた2日間

に公開

法人・団体専用のパーティー会場検索サイト「会場ベストサーチ」を運用する株式会社アイデアログの取締役CTOの松川と申します。

2025年9月、私たちの開発チームは北海道・札幌で2日間の開発合宿を実施しました。この記事では、合宿で得られた気づきと今後の取り組みについてご紹介します。

合宿の目的

今回の合宿には、大きく3つの目的がありました。

  1. 過去の振り返りと完了 - 2025年上半期の開発を振り返り、学びを明確化する
  2. 理想の開発体制を知る - 業界標準と照らし合わせ、目指すべき姿を理解する
  3. 具体的なアクションプランの策定 - チームの第2象限タスク(重要だが緊急でないタスク)を決定する

Day1:振り返りと理想の姿を知る

2025年上半期の開発振り返り

合宿初日は、各メンバーがこれまでの開発活動を振り返り、発表を行いました。技術的な成果だけでなく、プロジェクト推進における課題や学びを率直に共有。「バックエンド、フロントエンド、デザイン(UX/UI)は今後分業した方がいい」といった建設的な意見も出ました。

開発標準チェックシートの実施

日本CTO協会が提供する「Webフロントエンド版DX Criteria」を活用し、自チームの開発体制を客観的に評価しました。2時間半かけて約1/3を実施し、理想の開発体制と現状のギャップを可視化。この作業を通じて、「未来のチームから見た視点」を養うことができました。

Day2:未来への具体的なアクションを決める

第2象限タスクの決定

前日に引き続き開発標準チェックシートを完了させ、チームとして取り組むべき第2象限タスクを洗い出しました。優先順位を4段階で整理し、今後の開発ロードマップに組み込んでいくことを決定しました。

開発体制の刷新

合宿の大きな成果の一つが、開発プロジェクトの進行手法と体制の見直しです。

開発手法の使い分け

  • 社内に答えがあるもの → ウォーターフォール型で設計・見積・線表管理
  • 社内に答えがないもの → アジャイル/スクラム型で素早くフィードバックを得る

明確な意思決定フロー

  • バックエンド:テックリード体制の確立
  • フロントエンド:テックリード体制の確立
  • デザイン(UX/UI):テックリード体制の確立

それぞれの領域で責任者を明確化し、エスカレーションルートも整備しました。

適材適所の分業体制
これまでは学習機会の創出を重視し、全員がバックエンドもフロントエンドも担当していましたが、一定の学習期間を経たため、今後は専門性を活かした分業体制に移行することを決定しました。

会議体の最適化

  • 山小屋MTG:30分程度の進捗共有・優先順位確認の場として再定義
  • 仕様決定・レビュー会議:テーマに応じてステークホルダーをアサインし、回数を増やす
  • 1on1:効果が高いため現状維持

合宿を通じて得られた気づき

クロージングセッションでは、参加メンバーから貴重な気づきが共有されました。

「はじめに振り返りを実施して、言いたいことを全員言えた状態で進行できたのが良かった」

「リモートワークで一人で作業していると、実際にはそんな事実はないのに周りが敵に見えてしまうことがあった。対面で話してみると、表情や会話からそんなことはないとわかった。もっと対面のコミュニケーションを増やしたい」

「同じ失敗や悔しい思いはしたくないという思いで参加した。前向きな話ができ、それぞれの考えへの理解が深まってよかった」

このような声から、技術的な成果だけでなく、チームビルディングの観点でも大きな意義があったことがわかります。


合宿の様子。PCはほとんど使用せず、ホワイトボードを主に使用しました。

合宿形式にしたことに対する感想

特にメリットを感じたのは、視点を理想的な未来に向けて思考する点でした。

具体的には今回は「Webフロントエンド版DX Criteria」を活用して、実施を計画化した課題については、半年くらいのスパンで進捗と軌道修正をする目的で定期的実施したいと思いました。

日々の業務は「緊急で重要なもの」に支配されがちですが、「緊急じゃ無いけど重要なもの」「このままだとプロダクトが大きくなったり、チームの人数が多くなった時に必ず問題になりそうなもの」に集中して目を向けて、実行可能な打ち手を打っていくという取り組みは日常業務の中で取り組むのは難易度が高いと思います。

時間は確保できたとしても、SLackの他チームからの連絡が気になり割り込みが発生しがちですし、場所を変えることで思考のスイッチがやりやすい効果も高いな、と感じました。

これからの開発チーム

今回の合宿を通じて、私たちの開発チームは新たなフェーズに入りました。明確な役割分担、適切な開発手法の選択、そして何より、チームメンバー間の相互理解の深まり。これらを土台に、より質の高いプロダクト開発を実現していきます。

開発チームの成長は、決して技術力だけで測れるものではありません。お互いを理解し、それぞれの強みを活かし合える関係性があってこそ、真に価値のあるものを作り出せると実感した2日間でした。


本記事は2025年9月4日〜5日に実施した開発合宿の実績をもとに作成しました。

この記事を書いた人

この記事を書いた人 アイデアログ 取締役CTO 松川徹

Discussion