内省促進×ラーニングの蓄積を補助するコーチングAI
サービスリンクと解説動画
解決する課題と背景
1. 内省の質的課題
現状の問題点
- 内省スキルの不足
- 何をどう振り返ればいいかわからない
- 適切な言語化ができない
- 一人では深い気づきに至れない
- 内省が習慣化しない
- 時間・機会の制約
- 日々の業務に追われ内省の時間が取れない
- 上司や先輩との1on1の機会が限られている
- 内省のタイミングを逃してしまう
- フィードバックの不足
- 自己分析の妥当性が確認できない
- 盲点に気づけない
- 新しい視点が得られにくい
2. 知見の蓄積と活用の課題
現状の問題点
- 記録の問題
- 日々の学びが言語化されず記録が残らない
- 記録する習慣が身についていない
- 記録のフォーマットが定まっていない
- 整理・構造化の課題
- 記録しても整理されず、埋もれてしまう
- 情報同士のつながりが見えない
- 重要度の判断ができない
- 活用の難しさ
- 過去の学びと新しい気づきがつながらない
- 蓄積した知見を次の行動に活かせない
- 必要な時に必要な情報を取り出せない
着目理由
個人的な経験から
私は広告業界のコンサル営業として、以下の経験を経て本課題に着目しました:
- ジュニア時代の課題
- 内省の重要性を理解できていなかった
- 効果的な内省方法がわからなかった
- 上司からの指摘を深く理解できていなかった
- マネージャーとしての気づき
- チームメンバーが同様の課題を抱えている
- 1on1の時間が十分に取れない
- メンバーの成長スピードに課題
業界共通の構造的問題
- 1on1の質的課題
- 「最近どう?」→「まあ普通です」で終わる形骸化
- 具体的な言語化ができない
- 学びや気づきの抽出ができない
- 知見管理の課題
- 個別の経験は記録されても活用されない
- 関連性の見出しが困難
- 過去の経験が現在の課題解決に活かせない
解決の重要性
- 個人の成長速度への影響
- 経験からの学びが最大化できない
- 同じ失敗を繰り返してしまう
- キャリア形成の遅れ
- 組織への影響
- ナレッジ共有の非効率
- 組織知の暗黙知化
- 人材育成コストの増大
- 組織全体の生産性低下
- 業界全体への影響
- 若手人材の成長機会の損失
- ノウハウ継承の断絶
- イノベーション創出の遅れ
解決方法(概要)
これらの課題に対して、以下の3つのアプローチで解決を図ります:
- AIとの1on1による内省支援
- フレームワークに基づいた段階的な問いかけ
- ユーザーの言葉を受け止め、整理し、言語化を支援
- コーチのように対話しながら気づきを引き出す
- 内省の質を高めるAIによるガイド
- 内省の簡単なメモ化
- AIとの対話内容をワンクリックでメモに変換
- 主題、学び、課題と解決策、アクションプランの形式で自動整理
- モバイル対応で通勤時などの隙間時間に記録可能
- シンプルなUIで素早く記録
- メモの関連づけと振り返り
- カテゴリ分類による体系的な管理
- 関連メモのリンクによる知見のネットワーク化
- メモ同士のつながりを可視化
- 過去の学びを次の行動に活かしやすい
解決方法(具体)
機能説明動画
技術スタック
フロントエンド
- Next.js + TypeScript
- UIフレームワーク:shadcn/ui
- 状態管理:React Hooks
バックエンド
- Supabase(認証・データストレージ)
- Cloud Run(APIサーバー)
- Google Gemini API(AI対話)
アーキテクチャ図
機能詳細
1. 会員登録
Eメールとパスワードによる認証を実装しています。
認証基盤にはSupabaseを採用し、新規登録とログイン機能を提供します。
ユーザープロフィール情報はSupabaseのデータベースで管理しています。
2. チャット機能
モーダルベースのチャットインターフェースを実装しています。ユーザーの利便性を考慮し、以下の特徴を備えています:
対話の特徴
- フレームワークに基づいた段階的な質問展開
- ユーザーの発言を受け止め、深掘りするような返答
- 具体的なアクションプランの提案まで導く対話設計
技術的特徴
- チャットの会話履歴はユーザーIDに紐づけてSupabaseのデータベースに保存
- 直近3往復の会話をコンテキストとして保持
- モバイル対応のレスポンシブデザイン
- 日本語入力時の変換確定への対応
ユーザー体験の最適化
- 入力中のローディング表示
- エラー時の適切なフィードバック
- 会話の途中保存と再開機能
- 直感的な操作性を重視したUI設計
3. チャット→メモ化
チャット内容をメモ化する際の処理フローは以下の通りです:
メモ化のプロセス
- ユーザーがメモ化ボタンをクリック
- 並行処理でGemini APIを呼び出し
- 会話の要約生成
- タイトルの自動生成
- 生成された内容をフォーム表示
- ユーザーによる編集機会の提供
- 最終的なメモの保存
AI処理の詳細
- 要約生成時の考慮ポイント
- 重要な気づきの抽出
- アクションアイテムの明確化
- 具体的な学びの言語化
- タイトル生成の工夫
- 簡潔で内容を端的に表現
- 検索しやすい形式を考慮
データ構造
メモは以下の構造で保存:
- タイトル:自動生成+手動編集可能
- 内容:会話の要約+気づき
- カテゴリ:ユーザーが選択
- 重要度:1-5段階で設定
- 作成日時:自動記録
- 更新日時:変更時に自動更新
- 関連メモ:手動でリンク付け
4. シンプルメモ作成
チャットを介さず、直接メモを作成することも可能です。必須項目としてタイトルとカテゴリを設定し、オプションで重要度を1-5段階で設定できます。入力されたメモはユニークなIDが割り振られSupabaseのデータベースに保存されます。
また、関連メモを定義してた場合はそこの関係性も別のデータテーブルに保存されます。
作成後はホーム画面のタイムラインが勝手に更新され、新規追加したメモが表示されます。
5. メモの編集
既存メモの更新機能を提供します。以下の項目を編集可能です:
- タイトルと内容の編集
- カテゴリの変更
- 重要度の更新
- 関連メモのリンク付け/解除
6. メモ→チャット
保存されているメモを選択してチャットを開始できます。メモの内容がチャットの初期コンテキストとして設定され、そのメモに関連する深掘りや新しい気づきを得ることができます。
この時参照したメモはマークダウンの形式が問題なく表示されるように表示の仕方を工夫しています。
7. メモの一覧
一覧部分ではメモをリスト形式で一覧表示します。一覧リストにはカテゴリが表示されるのと、文字数が多くなると折りたたまれます。
検索タブでは、メモの内容の部分一致検索が可能です。
ページをリロードするたび、アカウントに紐づいている全てのメモが読み込まれるのでデータ量が増えると読み込みが遅くなっていく可能性が高いです。
ここからメモの削除とメモの編集・メモを元にしたチャットのスタートが可能です。
8. メモのノードでの一覧
Canvasを使用したカスタム実装により、メモ同士の関連性を視覚的に表現します。
各メモはノードとして表示され、関連するメモ同士は線で結ばれます。ユーザーはドラッグ&ドロップでノードを移動させたり、ズームイン/アウトして全体像を把握したりすることができます。
ノードを選択するとメモ詳細が表示され、ここからメモの内容の編集も可能です。
実装上の工夫
パフォーマンス最適化
- チャットレスポンスの最適化
- 会話履歴を選択制にしつつデフォルトは2往復に制限し、APIリクエストのペイロードを最小化
- クライアントサイドでのメッセージキャッシュによる表示の高速化
- メッセージ送信中のUI/UXの工夫(ローディングアニメーション、入力欄の即時クリアなど)
- データ読み込みの効率化
- メモ一覧の表示時は必要最小限の情報のみを取得
- 無限スクロールによるページネーション実装
- 関連メモの遅延読み込み
エラーハンドリング
- ネットワークエラー対策
- API通信失敗時の自動リトライ機能
- オフライン時のデータ永続化
- エラーメッセージの適切な表示
- ユーザー操作エラー防止
- フォーム入力のバリデーション
- 二重送信の防止
- 意図しない操作の確認ダイアログ
セキュリティ対策
- データ保護
- ユーザー認証の徹底
- APIキーの適切な管理
- セッション管理の実装
- プライバシー配慮
- 個人情報の暗号化
- アクセス権限の適切な設定
- データ削除機能の提供
今後の展望
プロダクトアップデート戦略
1. パフォーマンスの改善
現状の課題
- チャットレスポンスに2-3秒の遅延
- 大量のメモ表示時の読み込み遅延
- メモリ使用量の最適化が必要
改善施策
- チャットレスポンスの遅延改善
- APIリクエストの最適化
- ストリーミングレスポンスの実装
- クライアントサイドのキャッシュ戦略改善
- データ読み込みの効率化
- ページネーションの実装
- 必要データの最小化
- インデックス最適化
2. AI対話エージェントの進化
Agent化による対話性能向上
- Vertex AI Agent Builderの活用
- カスタムツールの統合
- 複数のAPIエンドポイントの統合
- 自然な対話フローの実現
- 対話品質の向上
- ドメイン特化型の応答生成
- コンテキスト理解の改善
- パーソナライズされた対話スタイル
- マルチモーダル対応
- 音声入力/出力機能
- 画像認識による対話支援
- 感情分析の統合
3. 知見活用の強化
メモの自動関連付けシステム
- テキスト解析基盤の構築
- テキストのベクトル化
- 埋め込みモデルの選定
- 類似度計算アルゴリズムの実装
- 知識グラフの構築
- メモ間の関係性の自動抽出
- 時系列での知見の変化追跡
- インサイトの自動抽出
- レコメンデーション機能
- 関連メモの自動推薦
- 学習リソースの提案
- アクションアイテムの提案
4. 習慣化支援機能
- リマインダーシステム
- カスタマイズ可能な通知設定
- 時間帯に応じた最適なリマインド
- 行動分析に基づく通知
- 振り返り支援
- 週次/月次レポートの自動生成
- 成長の可視化ダッシュボード
- 目標達成度の追跡
- ゲーミフィケーション要素
- 継続度に応じた報酬システム
- チャレンジ機能
- 成長度合いの可視化
マネタイズ戦略
1. サブスクリプションモデル
Basic プラン(無料)
- 月間30回までのチャット
- 基本的なメモ機能
- 標準的な内省フレームワーク
Professional プラン
- 無制限チャット
- 高度な内省フレームワーク
- メモの自動関連付け
- カスタムAIキャラクター選択
Enterprise プラン
- Professionalの全機能
- チーム機能
- 分析レポート
- API連携
- プライオリティサポート
2. アフィリエイト連携
- パーソナライズされたリコメンド
- ユーザーの課題に応じた書籍推薦
- オンライン研修・講座のマッチング
- ツール・サービスの紹介
- コンテンツパートナーシップ
- 出版社との提携
- 研修提供企業とのアライアンス
- コーチング事業者との連携
3. コーチングマッチング
- ハイブリッドコーチング
- AIコーチと人間のコーチの組み合わせ
- データ分析に基づくマッチング
- オンライン/オフラインセッション
- 専門家ネットワーク
- 業界別エキスパート
- キャリアコーチ
- メンタルヘルス専門家
- 成果報酬型モデル
- 目標達成度に応じた報酬設定
- 長期的な成長支援
- 継続的なフォローアップ
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