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企業の暗号資産を監査可能にする監査ログ基盤の作り方

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TL;DR

  • 前提を記録し、再現可能にし、証跡を束ねる
  • 監査は“あとから説明できるか”で決まる。イベントソーシング+改ざん検知が効く。
  • 本稿は、基盤設計/スキーマ/ハッシュ証跡/仕訳生成までを具体化する。

この記事の射程

  • 対象読者:会計・監査要件に直面するエンジニア/データ担当
  • 対象資産:BTC/ETH/USDCなど主要チェーンおよび取引所口座
  • ゴール:“説明可能性”を担保する監査ログ基盤を、小さく作って大きく育てる手掛かり

まず要件定義:会計・監査・リスクの共通言語化

現場でぶれるのは「要件語彙」です。下記の共通語彙を置きます。

  • 完全性:対象期間・対象口座・対象チェーンの取りこぼしがない
  • 正確性:数値(数量・通貨・時価・手数料・為替)の計算根拠が再現できる
  • 改ざん耐性検知可能かつ否認防止(誰がいつ何を変更したか)
  • 追跡可能性イベント → 正規化 → 会計仕訳 → 集計双方向トレース
  • 監査容易性標本抽出→根拠提示自動束ね30%時短を狙う

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