スタートアップから中小企業までのDX採用案
地方の中小企業のIT管理の立場で考えた中小企業DX化に良いと思うサービス一覧です。今後も更新する可能性があります。
基本方針
DX化は、自分含めて会社全体が仕事しやすくなったって実感できるようにしたいし、その後の運用もそんなに手がかからないんだけど、特に何もトラブル起こらないって感じにもっていきたい。
毎週手動でバックアップとか、休日出勤して社内サーバーのセキュリティアップデートとか、エクセル表でソフトのライセンス管理とか、そういう新たな仕事を生み出さないように最初から設計しておくのが大事だと思ってます。
基本は放置でもちゃんと運用できるように最初に仕組みを整えとくのがポリシーです。
あと、モノ(サーバーとかパッケージソフトとか)はできるだけ買いたくないです。
モノを買うと保守・管理業務が発生するし、5年後ぐらいに「ハードが保守切れになるので新しいの買ってね ◯百万ね。更新しなかったら何が起こっても知らないからね」とかしれっと言ってくるので嫌い。それだったら最初からサブスクリプション契約のクラウドサービスを使ったほうが良いと思ってます。
というわけで、個人的にはベースに据える業務ソフトウェアは Google の Workspaces でいいんじゃないかと思う。
Google Workspacesをベースとして、足りない部分を個別のサービスで埋めていく感じが運用も楽だし、なにより社員にとっても仕事しやすい環境になると思ってます。
あと、AIについても Google Workspaces を契約してれば色々と使える、チャット(Gemini)だけでなく動画生成(Veo3)や画像生成(Nano Banana)、企業リサーチ(Deep Research)、プレゼン作成(NotebookLM)など、追加コストなしで今流行りの生成AIを業務に導入できるからおすすめ。
マイクロソフトはあまり使わないので、よくわからない。良いのかもしれない。
また、昔であればメールサーバーやDNSを個別にサーバー用意して管理したり外部委託してましたが、今からやるなら、どちらもクラウドサービスで管理するのが楽だしコストも抑えられると思っています。
基本方針
- 社員が楽に効率よく業務を遂行できること。ストレスがたまらないこと。
- ネットワーク管理者が楽できること。サーバーの保守・管理業務から解放されること。
- 時代遅れにならず、常に最新の環境を社員に用意できること。
- 可能な限り低コストで導入できること。
業務ソフトウエア
前述の通り、業務ソフトウエアは Google Workspaces 一択だと思う。
メールや表計算や文書作成の他にも、追加コストなしで生成AIを導入できるし、アンチウィルス機能がついてるので、特定のメールやファイルから社内にウィルスが蔓延する...なんて心配もしなくていいのが気に入ってます。
あと、表計算や文書作成は複数人で同時編集できるのでZoomとかで話しながら編集できるし、複数人でWordファイルをメールとかで送りあってるうちに「最新がどれかわからなくなる問題」も起こらないのがいいですね。
これから並べていきますけど、これだけの機能を一人当たり月額1,600円で使えるのすごいと思います。コスパ良すぎます。
Google Workspaces を契約するには会社のドメイン(メールアドレスの@から後ろ)が必要なので、最初に Claudflare あたりでドメインを作っておいてから契約する形になります。この辺はある程度ITに詳しい人がいたほうがいいかもしれません。
Google Workspaces 料金表
以降、「Google Work Spaces内のサービス」と買いてるものは、この料金を払っていれば追加コストなしで使えます。
メール
- GMail (Google Work Spaces内のサービス)
補足
アンチウィルスやスパムメールのブロックなど、メールで重要になるセキュリティ周りを全部やってくれるのが嬉しい。
過去のメールもGoogleお得意の検索で簡単に見つけられる。
Workspacesで契約している場合はgmail.comではなく会社のドメインのメールアドレスを作れる。
ドキュメント作成
- 表計算 → スプレッドシート(Google Work Spaces内のサービス)
- 文書作成 → ドキュメント(Google Work Spaces内のサービス)
- プレゼン資料作成 → スライド (Google Work Spaces内のサービス)
補足
マイクロソフトのオフィスに該当するGoogleのサービス。製造業の会社でも普通に移行できたというか、こちらが便利でみんな自然にGoogleの方を使うようになった。
最初は「ブラウザでの使用」が使用体験としてどうなのか、ちょっと不安もあったけど、かなり作り込まれてるので、使いにくさみたいなものは感じていない。むしろブラウザさえあればどこからでも閲覧や編集ができるので、急遽対応が必要な時にもすぐに編集ができて助かる。
過去に使った文書も内容検索ですぐに見つけられるのが嬉しい。
共有ドライブ
- Google Drive (Google Work Spaces内のサービス)
補足
これを使うようになってから社内に共有フォルダ用のサーバーは基本必要なくなった。
Standardプランでも一人当たり2TBという膨大な保存領域。10人いたら20TB。Zoomの録画動画とか雑に放り込んでも全然無くならない。バックアップや履歴管理、アンチウィルス、複数拠点への分散保存など、なにもかもやってくれるので非常に助かる。
会社から離れてるところで仕事してる人、特に海外の人からは喜ばれた(以前はVPNで本社に繋いで共有フォルダを使ってたので非常に遅かったらしい)
AIチャット・資料作成・画像生成
-
Gemini(以下全てGoogle Work Spaces内のサービス)
- 広範なリサーチ → Gemini Deep Research
- 画像生成 → Nanobanana Pro
- 動画生成 → Veo3
-
NotebookLM (Google Work Spaces内のサービス)
- 音声ファイルの文字起こしや議事録作成
- プレゼンテーション資料自動作成
- 簡単な説明動画の自動作成
補足
生成AIといえば ChatGPT ですが、個人的には今年後半ぐらいで Google が ChatGPT を追い越したと思っています。
とにかく網羅的に深く考えてくれるし、他のGoogleのサービスとの連携も強いです。
NotebookLMはプレゼンの自動生成の他に、録音音声をアップロードすれば内容を箇条書きにしてくれるので議事録作成が一瞬で終わるようになった。
動画編集
- Google Vids (Google Work Spaces内のサービス)
- Adobe Express (動画の結合・無料)
補足
意外に知られてないけど、Google Workspaces を契約すると Vids という動画編集サービスが使えます。Vidsで作れるのは10分までの動画に限られるけど、複数パートに分けて作って Adobe Expressの動画結合機能を使えば時間制限なく作れます。
リモート会議
- Google Meet (Google Work Spaces内のサービス)
- Zoom(料金表:無料でも40分制限があるけど利用可)
補足
Google Workspaces には Zoomと同様のリモート・ミーティング機能があるので、基本はこれで良いと思う。Zoomを使い慣れちゃっててもう離れられないという場合は、追加コストが発生するけどZoomを契約してもいいかもしれません。
Zoomは、会社として契約して、必要な社員に有料アカウントを割り当てたり解除したりできるので、必ずしも全社員の人数分、有料契約しないといけないわけでは無いです。
例えば有料アカウント10件分契約しておいて、社長や営業担当者には常時有料アカウントを割り付けし、事務職など普段はzoomを使わない人には必要になった時だけ割り当てるとかできます。
チャット
補足
言わずもがな。チャットは Slack 一択だと思う。無料で結構使えます。
Slackを使うようにようになってから社内のコミュニケーションがやりやすくなった。みんなLINEでチャットに慣れてるから違和感なく使えてるようです。
ビデオミーティング機能とかもあるけど、これは使ったことないです。
電話みたいな通話機能もあって、これは電話番号を知らない社員に連絡する時に使ったことあります。通話品質は普通に良かったです。
セキュリティ
アンチウイルスソフト
とにかく軽量で道の攻撃に強いアンチウイルスソフトが良いので、以下をすすめたい。
- Deep Instinct(一人あたり年額4,200円:5人から利用可)
- Webroot(個人利用可)
補足
Deep InstinctはAIを採用したアンチウイルスソフト。開発はイスラエルの会社がやってるらしいが、本社は米国。
日本では エムオーテックスという会社のLanscope という製品の一部として取り扱ってます。
製品の謳い文句にある通り、誤検知が少なく、毎日のデータベース更新もないので管理が楽です。
(導入後数ヶ月はそこそこ誤検知があったが、数ヶ月ほど経過した頃から落ち着いた。特に初期はWindowsの暗号化機能であるBitLockerがらみの誤検知が多かった)他にWebrootというアンチウィルスもあった。こちらは個人利用も可能。
ジャーナリングとロールバック(最強の保険) がWebrootの最大の特徴。AIが「安全か悪か判断がつかない」未知の挙動に遭遇した場合、その動きをすべて「日誌(ジャーナル)」として記録。後でクラウドAIが「あれは攻撃だった」と判定した瞬間、その日誌を逆再生するように、**PCの状態を感染前に自動で巻き戻し(ロールバック)**ます。PC内のセキュリティは Deep Instinct または WebRoot 、通信のセキュリティは次に紹介する Cloudflareで固めるのが、機能的にもコスト的にも良いと思う。
DeepInstinctは国内取扱店のエムオーテックスのサポートが良く、最初の登録時など困った時にホームページから問い合わせを送ったら的確なサポートをして頂けた。国内取扱店があってサポートしてくれるのは非常に助かる。
管理は全てブラウザから行えるのでこれも良い。社員が特殊なソフトをインストールしようとして Deep Instinct にブロックされる場合も、安全なソフトと分かっている場合は遠隔で一時的に無効化して、インストールが終わったら、また遠隔で有効化したりできる。
VPN・ゼロトラスト
- Cloudflare Zero Trust(料金表:50人まで無料。50人超えたら一人当たり月額7ドル)
補足
Cloudflare Zero Trust はPCやスマートデバイスにエージェントをインストールして使うタイプのセキュリティサービス。怪しいサイトに接続しようとしたり、通信トラフィック中にマルウェアが検知されると通信をブロックしてくれる。FortiGateのクラウド版みたいな感じ。
会社にUTMを置かず、PCにエージェントをインストールして使うタイプなので、自宅や出先など社外からインターネットに繋いでも、ちゃんと通信の安全性を守ってくれるのが良い。
とにかく管理に手間がかからない。クラウド型なのでセキュリティアップデートも必要ないし、ウィルスデータベースの更新も必要ない。
昨今話題の「保守されてなかったセキュリティ装置のVPNから侵入されて会社のデータを暗号化される」タイプの被害とも無縁。
なんと50人まで無料!
認証
- Google Workspaces SSO (Google Work Spaces内のサービス)
補足
Google Workspaces には SSO(シングルサインオン)の機能があります(最近多い、サービスログイン時にGoogleのアカウントでログインできるやつです)なので、今回あげたサービスでSSOに対応しているサービスであれば、認証ユーザーの管理を全てGoogle側で行って、あとはサービスとGoogleを連携設定するだけで認証設定が終わります。
全社員ユーザー登録とか、退職したらサービスごとにユーザー削除とかする必要がないので楽だし、いろんなサービスに社員のパスワードとか個人情報を登録しなくて良いので漏洩の心配も少なくなる。
ISO27001関連業務
ISO27001取る企業はIT企業が中心だと思いますが、一応書いておきます。
G-CERTI JAPAN は ISO9000 とかも審査してるようです。
- SecureNavi(個別見積もり? 当社は初期費用24万円、月額費用6万円または3万円だった)
- G-CERTI Japan(審査機関)
補足
大企業ならコンサルに丸っと投げるのも良いと思うけど、中小企業レベルであれば SecureNavi + GCerti Japan が良いと思います。コンサルに投げるとそれだけで何百万もかかったりする(審査費用は別)けど、SecureNaviは月額6万円または3万円で、短期間で取得できるのがおすすめ。
SecureNaviは電話やメール、Zoomで丁寧にサポートしてくれるし、SecureNaviの操作画面上からオペレーターにチャットのメッセージで直接質問することもできる。かなり丁寧にサポートしてくれる。
SecureNaviの月額6万円プランだと1ヶ月に一度、進捗確認やアドバイスのミーティング時間が設定される。ミーティングしてくれるのはISO27001に詳しい人、過去に別会社で経験値がある人なので丁寧に指導してくれる。取得するまでは6万円プランで、取得後は3万円プランでいいと思う。GCerti Japanは若い審査員が多くてSecureNaviに慣れてるのが良い。せっかくSecureNaviで色々揃えたのに、ITにうとい審査員がやってきて結局全部紙に出力する...なんてことがない。
精算
補足
実はこれしか使ったことないので、他と比べていいのかはよく分かってません。
以前は紙の領収書を総務に出していたが、最近はスマホで領収書の写真を撮って楽楽精算を使って送れば良くなって、文字通り楽になった。
労務・会計
補足
これは使ったことないので本当にいいのかはわかりません。
この分野の有名どころ。
両社ともスタートアップなど中小規模の会社で使われている印象。
ドメイン管理・SSL/TLS証明書の発行
補足
DNSなんて、どこでもやってるので別にどれでも良いと思うけど、国内の「お***.com」みたいなとこは個人的には使いたくない。
以前、個人で使ったことあるけど、操作画面は扱いにくいし、メールとかしつこく送ってくるので好きになれないです(個人の感想です)。
オフィス用品などの部材調達
補足
モノタロウは国内向けのオフィス製品等の販売サイト。注文したらすぐ届けてくれて重宝する。品揃えも豊富。国産サービスということで「出所の怪しい製品」が無いのでよい。
モノタロウで見つからなかったら、アマゾン ビジネスで探す。
ホームページ作成・公開
補足
自分は使ったことないけど、国内ではStudioが結構使われているらしい。
HTMLがかけなくても綺麗なサイトを作れる。ただ、Visitor数に応じて料金が変わるので注意。それでも安いと思うけど。もし少しでもHTMLやCSSが書ける人がいるなら、Claude Codeなどのコーディングエージェントを使って1枚物のHTML・CSSを生成し、Cloudflare Pages あたりで無料で公開する方法もあります。自分だったらこっちですね。
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