個人サービスのホスティング代、年1,500円まで削れた — 6サービス比較した結果
最終更新: 2026-02-14(料金・無料枠の情報を含む)
AWS の月額を見直したら
個人サービスをいくつか運用しています。全部 AWS に載せていたんですが、ふと月額を見直したら「これ、個人で払い続けるにはちょっと高くないか?」と思い始めました。将来的には広告も入れたい。
安いところに移せないか調べていて、まず定番の Vercel を見てみるか——と料金ページを開いたら、こんな一文が目に入りました。
The Hobby plan is limited to non-commercial, personal use only.
Hobby プラン(無料)は非商用・個人利用のみ。広告を貼る、アフィリエイトリンクを置く——アウトです(寄付・チップは商用に該当しない)。
じゃあ Pro にすればいいかというと、月額 $20(年間約 ¥37,500)。個人サービスにはちょっと重い。
もっと安くて、商用利用もできるホスティングはないのか。6 つのサービスを比較してみました。
要件
選ぶときに重視したのはこのあたり。
| 軸 | 条件 |
|---|---|
| 費用 | できれば無料 |
| 商用利用 | 広告収入を得ても問題ない |
| 独自ドメイン | 使いたい |
| SSR / API 対応 | サーバーサイドの処理も動かしたい |
独自ドメインについては、今回比較した 6 サービスすべてが対応しているので、比較軸からは外しています。
私の場合は Next.js を使っていますが、Cloudflare Workers 自体はフレームワークに依存しません。バニラ JS、React、Vue、Astro、なんでもデプロイできます。フレームワークに関係なく参考になると思います
6 サービス比較
| サービス | 無料枠 | 商用利用 | 年間費用(ドメイン込み) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| Vercel Hobby | ○ | × | 約 ¥1,500 | 非商用のみ |
| Vercel Pro | — | ○ | 約 ¥37,500 | $20/月(クレジット制) |
| Cloudflare Workers | ○ | ○ | 約 ¥1,500 | 採用 |
| AWS Amplify | △ | ○ | 約 ¥5,000〜 | 従量課金 |
| Firebase App Hosting | ○(Blaze) | ○ | 約 ¥1,500〜 | SSR 対応(Next.js / Angular) |
| Google Cloud Run | ○(常時無料枠) | ○ | 約 ¥1,500〜 | 設定が複雑 |
各サービスの詳細
Vercel(Hobby / Pro)
Next.js の開発元が運営しているだけあって、DX は文句なし。git push するだけでプレビューデプロイが走り、本番反映もワンクリック。
ただ、Hobby プラン(無料)は商用利用の制限がきつい。広告やアフィリエイトはNG(寄付・チップ程度ならOK)。「いつか広告を入れるかも」くらいの温度感でも、最初から Pro 前提で計算しておいたほうがいい。
Pro は $20/月で、月 $20 のクレジットが付いて超過分は従量課金。チーム開発なら妥当だけど、個人サービスの初期段階で月 $20 はつらい。
AWS Amplify
新規アカウントには $200 の Free Tier クレジット(12 ヶ月有効)が付くようになったが、使い切ったら完全従量課金。無料枠はストレージ 5 GB/月、データ転送 1 GB/月と小さめ
AWS は普段使っているから馴染みはあるんですが、長く使うほどコストが読みにくい。「安く始めたい」が目的なのに、結局コストを気にし続けるのは本末転倒だなと
Firebase App Hosting
Next.js と Angular に正式対応している。バックエンドは Cloud Run で動く
無料枠はあるけど、Blaze プラン(従量課金) への切り替えが必須。クレジットカード登録が要るし、使いすぎたら課金される。「無料枠内に収まってるかな」と毎月気にするのが地味にストレス
Google Cloud Run
常時無料枠はかなり太っ腹。月 200 万リクエスト、180,000 vCPU 秒が期限なし。
ただ、Docker イメージのビルド、Cloud Build の設定、IAM の権限管理と、インフラ寄りの知識がそこそこ要る。試しに触ってみたら、サービスのコードを1行も書かないうちに設定ファイルばかり書いていて、「何やってるんだろう」となった。
Cloudflare Workers を選んだ理由
1. 無料で商用利用できる
Free プランのまま商用利用OK。広告を貼っても有料プランに上げる必要がない。静的アセットへのリクエストは無料・無制限で、帯域制限もない
2. 年間費用が最安
かかるのはドメイン代(約 ¥1,500/年)だけ。Cloudflare Registrar なら卸値そのままで上乗せなし。ホスティング代はゼロ
3. フレームワークを選ばない
Workers Static Assets を使えば、静的ファイルの配信と SSR を1つの Worker で完結できる。バニラ JS でも React でも Vue でも、ビルド成果物を置くだけで動く
Next.js の場合は @opennextjs/cloudflare アダプター経由でデプロイする。Cloudflare が公式に推奨している方法です
# 新規プロジェクト
npm create cloudflare@latest -- my-next-app --framework=next
# 既存プロジェクト
npm install --save-dev @opennextjs/cloudflare wrangler
4. Cloudflare で一元管理
ドメイン登録、DNS、ホスティング——全部 Cloudflare のダッシュボード内で完結する。管理画面を行ったり来たりしなくていい
無料枠の制約
もちろん Free プランには制約がある。
| 項目 | Free | Paid($5/月〜) |
|---|---|---|
| Worker リクエスト(SSR等) | 100,000/日 | 10M/月込み |
| 静的アセットリクエスト | 無制限 | 無制限 |
| CPU 時間 | 10ms/リクエスト | 30M ms/月込み |
| バンドルサイズ(圧縮後) | 3MB | 10MB |
| 静的アセットファイル数 | 20,000/バージョン | 100,000/バージョン |
| 帯域 | 無制限 | 無制限 |
静的アセットへのリクエストは日次 100,000 制限にカウントされない。つまり HTML/CSS/JS/画像などの配信は実質無制限。SSR やAPIなど Worker スクリプトを実行するリクエストだけがカウント対象になる
個人サービスの初期段階なら十分。1 日 10 万の SSR リクエストを超えるようになったら、それはもう「個人サービス」の範疇を超えてる
スケール時の移行パス
無料枠を超える日が来たら、Cloudflare Paid プラン($5/月〜)に上げるのが一番シンプル。バンドルサイズ上限が 10MB に拡大し、リクエスト制限も大幅に緩和される。同じ Workers のまま設定を変えるだけなので移行作業は不要
結局どこを選ぶか
迷ったらこの判断フローで。
私の場合は「無料で商用利用可能、セットアップも楽」という要件だったので、Cloudflare Workers 一択でした。
AWS で毎月かかっていたホスティング代が、年間 ¥1,500(ドメイン代のみ)まで下がった。浮いた分はサービスの開発に回したい
Cloudflare Workers を始めるなら
- Cloudflare でアカウントを作成
- ダッシュボードから「Compute」→「Workers & Pages」→「Create application」
- GitHub リポジトリを連携し、ビルド設定を入力してデプロイ
これだけ。あとは公式ドキュメントで
Discussion
ポストの共有ありがとうございます。おっしゃる通り、Cloudflare は Workers を推奨する方針に変わっていました。記事を Pages → Workers に全面的に書き換えています。古い情報のまま公開し続けるところでした、助かりました
WorkersではなくPagesを採用した理由って何かありますか?
記事を書いた時点での認識が古かっただけでした。Workers ベースに書き換えています。ご指摘ありがとうございます
参考になりました。
firebase app hostingは全く話題にならないけど割と良さめなサービスですよね(東京リージョンがなかったりするけど)
東京リージョンがないのは知らなかった…教えてくれてありがとうございます
個人利用のブログ/日記、小さい会社のCMSやECのフロント(課金部分は別の仕組みを使う)的なシステムで、SSRが必要なくAPIとフロントエンドを分離できてDBの更新がそんなに多く無いという限られた条件でよければ…Cloudfront定額プランとlambda function urls+EFS+SQLiteがかなり低予算で運用できます。
API側はHonoをベースに開発しておけばAPIだけ別のサービスに移行する事も容易ですし、SQLiteからmysqlやPostgreSQLに移行は楽なので規模が大きくなってきたらAurora Serverlessへ移行するのも容易です。
AWS=個人で使うには高いイメージが強いですが、SSRさえ要件出なければベンダーロックもそんなになく費用をおさえることは可能です。
SSRはSEO対策と考えてるのであれば昨今の検索エンジンはSPAをちゃんと解釈してくれますので問題はないのでFBやXなど一部のサービスのOGP対策が問題になるくらいかと思います。(それも工期工数費用次第で対応は可能です)
CloudFront定額プラン + Lambda Function URLs + EFS + SQLiteの構成、全然知らなかったです。AWSでもそこまでコスト抑えられるんですね。
SQLiteをEFSに置くっていう発想がなかったので、それだけでもRDS使わなくて済むのは大きいなと思いました。
管理する箇所を減らしたくてCloudflareに寄せたんですが、要件次第ではAWSに残す選択肢もありだなと。ありがとうございます!
WAF通すとお値段あがるとか更新系が多くなると破綻するとか色々ありますが、個人開発なら十分な構成かと思います。
あと色々試してるのですがSSRぽいことをしようと思うとAWSじゃどうにもならないんですけどね🥺
注意点もありがとうございます、参考にします!SSRのとこは自分EC2だったんであまり困らなかったんですけど、サーバーレスだと厳しそうですよね
個人的にはOracleクラウドが最強だと思う
4CPU 24GBメモリで無料です
まぁサーバでの処理がないようなサービスはCloudflareで良いでしょうが
ただリージョン選べないからそれだけはネック
Oracle Cloudの無料枠、そのスペックは知らなかったです!4CPU 24GBで無料はすごいですね。自分はCloudflareに管理まとめたかったのもあってそっちに寄せたんですが、Oracle Cloudも気になりますね