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Agentic World Vision

2025/03/01に公開

Agentic World実現に向けて

クラウド上のLLMを活用したAgentic Workflowの利用が急速に拡大しています。

企業や自治体、さまざまな業界でAzureOpenAI、Geminiなど高度なAIエージェントを活用し、業務効率化や意思決定の自動化を進める事例が増えています。

例えば、コールセンターではAgentic Workflowにより一般的な問い合わせ対応を自動化、チャットボットによる常時サポート/自動化が進んでいます。マーケティングではユーザーごとに内容が変化する動的広告を配信するためにAI Agentが使われたり、ECサイトの商品紹介文作成、新商品のアイデアだしなど生成AIの活用が当たり前になりつつあります。

一方で、エッジデバイスにおいてはSmall Language Modelを活用した実証実験が進んでおり、スマートフォン、車載システム、IoT機器など、デバイス単体でのオフライン環境下でのリアルタイムな推論処理や自律的な意思決定の実現が求められています。具体的な事例としては、自動車の先進運転支援システム(ADAS)がエッジ上のSmall Language Modelを活用し、運転者に適切なアドバイスや警告をタイムリーに提供するケースなどです。
クラウド上のLLM活用に比べエッジでの生成AI活用は遅れていますが、ニーズは高く、実務においてもSLMのエッジ活用の引き合いが出てきています。

最終的には、クラウド上のAgentとエッジデバイス上のAgentが最適なタイミングで自律的に連携する「Agentic Twins」の世界が広がっていくと考えられます。例えば、医療現場では、患者が身に着けるエッジデバイスがリアルタイムで健康データを収集・分析し、異常が検知された場合にクラウド上のAIエージェントに即座に連絡を取り、詳細な診断や専門的な判断を行うという運用や、オフラインとオンラインが切り替わったタイミングでデータが同期される運用が想定されます。

このように、エッジとクラウドの融合が進み「Agentic Twins」の先に、迅速かつ柔軟な意思決定が可能な「Agentic World」の実現が期待されています。

ちなみに、Agentic Twinsという言葉は弊社:志賀さんが世界観の検討とともに命名してくれました。

ヘッドウォータース

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