Agent Garden - Teams会議の暗黙知を“育てて咲かせる” Microsoft 365 Copilot エージェント生成ツール
はじめに
「ベテランの暗黙知を、いかに継続的にエージェントへ学習させ続けられるか」 — これが本ハッカソンで私たちが取り組んだ問いです。
設計レビュー、技術勉強会、デイリー - 私たちが日々参加するTeams会議では、「なぜこの設計を選んだか」「この技術を標準化するには?」「ユーザー目線のUIか」など様々なナレッジ・スキル・パーソナリティに基づいた創造的会話や判断が行われています。
ですが、現実には議事録とネクストアクションだけが残り、判断の根拠や暗黙知は流れて消えています。
本当に使えるカスタムエージェントとは変化する状況や判断、スキルやナレッジの更新を取り込み、チームで継続的に育て続けることが必要と考えました。
そこで私たちは、Teams録画をアップロードするだけで、暗黙知を ナレッジ/スキル/パーソナリティ/意思決定 の4つの観点で構造化し、Microsoft 365 Copilot に投入できるエージェントへ 「育て続ける」 Webアプリ 「Agent Garden」 を開発しました。
コンセプト — 「作るツール」ではなく「育てるツール」
エージェント生成ツールは数多くありますが、Agent Garden のこだわりは
「捨てられてきた暗黙知をエージェント化する」だけではなく、 デプロイ後のフィードバックでさらに成長させる場を提供する
という点です。1 回の生成で終わる「作るだけ」のツールではなく、 植物を育てるように、会議を重ねるたびに同じエージェントが少しずつ成長していく 体験を目指しました。
| 一般的なエージェント作成ツール | Agent Garden |
|---|---|
| 1 回の生成で完結 | スレッドに 5 ステップ+デプロイ後のループ が残る「庭」 |
| ナレッジを詰めて終わり | デプロイ後に得た気付きを 新しい会議として再投入 できる |
| 結果は不可逆・上書きのみ | マージバスケットで別エージェントから養分を取り込み |
| ベテランの「らしさ」と「決めた理由」が消える | パーソナリティ抽出と IBIS 意思決定で残す |
| 育成過程が記録されない | 開花ステータス(種→芽→育成中→開花)と全編集履歴を保持 |
育てるためのフィードバックループ
エンジニア向け技術エージェントを例に取れば、
- 最初は 1 回の技術共有会の録画から 「設計判断の基本型」 だけ持って咲く
- 別日の障害ポストモーテム録画から 「障害切り分け手順」 をマージで取り込んで再開花
- M365 Copilot 上で若手が使い、 「このログから根本原因を当てられなかった」 などのフィードバックが返ってくる
- そのフィードバックを次の振り返り会で取り上げ、 「観測すべきメトリクスの追加」 をして再々開花
— というふうに、同じエージェントが 育ち続ける。これが Agent Garden の中心思想です。
「会議を “育苗箱”、Copilot を “出荷先”、フィードバックを “水” として、エージェントを継続的に咲かせ続ける」 — そのためのツールが Agent Garden です。
コンセプト動画(3分)
Agent Garden のコンセプトと、Teams会議録画 → 解析 → エージェント定義生成 → Word出力 → M365 Copilot Agent Builder へ投入 → 完成エージェントが応答するまでを 約3分 にまとめたコンセプトムービーです。「会議に蒔いた暗黙知が、世界で咲く」までの一連の流れをご覧いただけます。
利用例1 — 技術共有会の録画から「エンジニアのスキルを持ったエージェント」を育てる
エンジニアの技術共有会(勉強会)の録画 を Agent Garden に投入し、エンジニアの 「新しい技術についてのナレッジ・設計パターン・実践ノウハウ」 を 1体のエージェントに落とし込む流れを実演しています。Step1 解析 → Step2 話者・3軸選択 → Step3 エージェント定義 → Step4 ナレッジ/スキル Word → Step5 動作確認 〜 別のMTGによるスキルなナレッジの更新+開花の一例です。
動画を見ていただくと、 共有会で口頭で語られていただけの「暗黙知」が、エージェントの応答として再現されるところまで確認できます。
利用例2 — ベテラン営業の暗黙知をエージェント化する
Agent Garden の本来の対象は 業務エキスパートの暗黙知です。Teams会議に流れた ベテラン営業のヒアリング・提案判断 をそのままエージェントに落とし込み、弊社ではそのエージェントをエンジニアじゃない方も利用し、育ててくれています。
育てる前後で何が変わるか
| 育てる前 | 育てた後 | |
|---|---|---|
| 提案レビュー観点 | シップレイメソッドとは | シップレイメソッドのレビューゲート観点で抜け漏れを指摘 |
| 顧客ヒアリング設計 | BANTを聞こう | BANTC+SPIN(Situation/Problem/Implication/Need-payoff) で深掘り質問を生成 |
| 差別化の語り口 | 「自社の強み」「競合に負けているのは?」 | あらゆる観点で負けない状態 + 技術的強みとFACTは? |
| 営業プロセス | 顧客に積極的に会いに行こう | ソリューションセールスを基盤に、案件フェーズごとの次アクションを提示 |
ベテラン営業が頭の中でやっている 「ソリューションセールスを土台に、案件ごとに BANTC/SPIN/シップレイ/チャレンジャーを使い分ける」という技術や判断プロセスを、エージェントに代替させられる状態まで育っていきます。
どうやってここまで育てるのか
Agent Garden には 「育てる」3 層 が用意されています。
- 会議ごとの「種」を育てる:1回の会議録画から、ベテランが語った「この案件はBANTのうち Authority が弱いから一旦保留」みたいな判断を 意思決定履歴 として残します
- 他会議の「養分」を混ぜる:別スレッドで作った「SPINヒアリング設計書」や「チャレンジャー型の示唆フレーズ集」を マージバスケット で取り込みます
- 使ってみて「咲かせる」:実際の顧客メールやヒアリング.vtt を 動作確認チャットに添付 し、エージェントの回答を評価。妥当と判定されたら 「開花」ステータス にしてから M365 Copilotへ出力します
この3層を経ることで、エージェントは「フレームワークの名前を知っている」だけの存在から、 「目の前の案件に対してフレームワークを当てて、次に何をすべきかを示せる」 存在へと育ちます。
Azure アーキテクチャ(ハイレベル)
4つのレイヤーでAzure / Microsoft 365サービスを使い分けています。 実行レイヤー(Compute) で受けたリクエストを、 AIレイヤー に投げて 4 軸抽出・応答生成し、 データレイヤー に育成過程を永続化、最終的に エージェント実行レイヤー(Microsoft 365 Copilot) へ送り出してエンドユーザーが日常的に呼べる状態にする、という流れです。
レイヤー × リソース × 扱うデータ
| レイヤー | リソース | 役割概要 |
|---|---|---|
| ⚙️ 実行レイヤー | Azure Container Apps(FastAPI + gunicorn) | 5 ステップウィザードの API、JWT 認証、Word 生成、添付ファイル(VTT/PDF/Word)抽出、AI レイヤーへのリクエスト整形、データレイヤーへの永続化制御 |
| 🧠 AI レイヤー | Microsoft Foundry (Azure OpenAI Deployment:GPT-5.4-mini + Whisper) | 4 軸抽出(ナレッジ/スキル/パーソナリティ/IBIS 意思決定)、エージェント定義生成、チャット編集のtarget判定、動作確認応答、画像/PDF 解釈、音声認識 |
| 💾 データレイヤー | Azure Cosmos DB | 「1 会議 = 1 スレッド = 1 ドキュメント」で育成過程を全保存。user_id でパーティション分離、横断検索(マージバスケット)にも使う |
| 💾 データレイヤー | Azure Storage File Share | コンテナ再起動を跨いで残す必要があるが Cosmos に入れないファイル系を永続化 |
| 🌸 エージェント実行レイヤー | Microsoft 365 Copilot(Agent Builder) | 育成済みエージェントの本番稼働。現場ユーザーが Teams / Copilot から呼び出して日常的に相談 |
4 レイヤーが疎結合になっているので、 AI モデルだけ差し替える/データ層だけ別アカウントへ寄せる といった構成変更も最小コストで効きます。LLM 推論は Microsoft Foundry 内に閉じており、 業務知識が社外に出ない 構成です。育成 → 本番投入の主役は Azure(育てる側)と Microsoft 365 Copilot(使う側)の役割分担 であり、Gardener(育てる人)と現場ユーザー(使う人)の双方からフィードバックを取り込めるループを形成しています。
アプリケーション内部のデータレイヤー(Cosmos DB)— 1スレッド = 1ドキュメント
Agent Garden は 「1 会議 = 1 スレッド = 1 Cosmos ドキュメント」 を貫いています。スレッド単位で「育てる過程の全状態」が 1 ドキュメントにまとまっているので、 任意の時点に戻れる/別端末でも継続できる/削除すれば痕跡が一括で消える という運用上の安心感が得られます。
データ概要 — 1 スレッドに「何」が入っているか
「ざっくり何が入っているか」 だけ知りたい方向けに、まずカテゴリ単位の俯瞰を載せます。
| カテゴリ | 1 スレッドに入っているもの(イメージ) | 何のために残すか |
|---|---|---|
| 🎬 会議の生データ | 動画/VTT の文字起こし、話者ごとの発言セグメント、画面共有のサムネ・OCR結果 | 「あの一言は何分何秒、誰が言った?」を後から辿るためのエビデンス |
| 🧬 ナレッジグラフ(オントロジー) | 「概念」と「概念のつながり」のノード/エッジ。カテゴリ別の色分け付き | 暗黙知のネットワークを可視化し、Step2 でカード選択時に「関連知識」を一覧表示 |
| ⚖️ 意思決定の経緯(IBIS) | 「論点/賛否の主張/根拠・反証/結論/決定者」をセットで | 「なぜその設計/判断が採られたか」を再現可能にする = シニアの判断軸を残す |
| 📚 3 軸マップ+採用フラグ | ナレッジ・スキル・パーソナリティの抽出結果と「どれを採用するか」のチェック状態 | Step2 で人が選んだ取捨選択をそのまま記録 |
| 🤖 エージェント本体 | 名前・説明・システムプロンプト・会話スターター・ナレッジ Word・スキル Word(テキスト+構造化両方) | Step3〜4 の成果物。再ダウンロード可能・差分編集も可能 |
| 🌸 育成履歴・開花記録 | 修正チャットのやり取り、開花ステータス、開花を決めた動作確認の質問と回答 | 「いつ・なぜ咲いたか」の記録。デプロイ後の振り返りで使う |
| 🏷 スレッドのメタ情報 | スレッド名/業務ドメイン/進行中の Step/ソースファイル名/所有者・作成日時 | 一覧表示・横断検索・別端末からの再開 |
| 🌐 会議横断パターン(別コレクション) | 「どのスレッドにどんなナレッジ/スキルがあるか」の軽量インデックス | マージバスケット検索を高速にする |
特に 🧬 オントロジー(暗黙の知識ネットワーク) と ⚖️ 意思決定履歴(IBIS) は、エージェントが「なぜそう答えるか」の根拠を遡れる エビデンス層 として常にスレッドに残ります。エージェントを更新するときも、UI から ontology グラフや decisions カードを開けば 「誰がどの根拠でその判断を下したか」「どの概念がどう繋がっているか」 をいつでも参照できる構造です。
解決する業務課題
| 課題 | 現状の痛み | Agent Garden での解決 |
|---|---|---|
| 暗黙知の形式知化 | OJTや会議の発言は流れて消える | 録画/VTT/Word/PDF から自動抽出 |
| 判断軸(暗黙知)の継承 | 「なぜそう決めたか」が後段に残らない | IBIS で論点/主張/反証/結論を構造化 |
| 個人の語り口 | プロンプトを書いても「人らしさ」が消える | パーソナリティ(口癖/態度/価値観)を別軸で抽出 |
| Copilotエージェント作成 | プロンプト・ナレッジの整備に数日 | 数分で Word +プロンプト出力 |
| エージェントの継続改善 | 一度作って放置 | チャットで知識/スキル/プロンプトを継続編集 |
| 複数会議の知識統合 | 会議ごとに知識が孤立 | マージバスケット で他スレッドから取り込み |
| エージェントの品質保証 | 出してみるまでわからない | 動作確認チャット → 開花 の儀式で人の OK を経てから出力 |
ユーザージャニー(5ステップ × Garden メタファー)
各ステップの状態は自動的に スレッド としてユーザー単位で保存され、後日続きから再開できます。スレッドタイトルは「業務ドメイン|エージェント名」の自動命名 で、後から振り返りやすくしています。
実装上の工夫
1. 入口を「動画/VTT/Word/PDF」のどれでも受ける
Teams録画の MP4 だけでなく、VTT(Teams書き出しの字幕)/Word/Markdown/テキスト/PDF からでも同じ分析パイプラインに乗せます。
- VTT は
<v Speaker>タグから話者を抽出 - Word/PDF は python-docx / pypdf で本文抽出
- どの入口でも
transcript + segmentsの同じ形式に正規化
「会議が長すぎて録画解析に時間がかかる」「録画はないが議事録だけある」場合にも、即座にエージェント化に進めます。
2. 解析結果を6視点で並列抽出
解析が終わると以下6種類の分析結果が自動的に並列で生成されます。
Promise.allSettled で並列実行し、依存があるレポートだけ後段で待つ構造です。LLM 呼び出しは全て response_format=json_object を指定し、各タスクごとに専用プロンプトを当てています。
3. ナレッジ/スキル/パーソナリティの 3軸分解
エージェント設計で最も力を入れた工夫です。話者ごとに抽出される業務ノウハウを、 「知っていること(Knowledge)」「できること(Skill)」「その人らしさ(Personality)」 に分けます。
- Knowledge は「判断基準・暗黙知・データ・規程・用語」など静的な知識
- Skill は「トリガー→入力→ステップ→出力→判断ルール→品質基準」を持つ実行可能な業務手順
-
Personality は「結論ファースト」「数字で語る」「ユーモアを挟む」など個人の 語り口 を抽出し、
agent_applicationフィールドで「エージェントがどう振る舞うべきか」まで指示化
提案戦略エージェントの例では、personality.catchphrase = "それ、お客様が一番喜ぶ並びで書けてる?"、personality.value = "提案書はストーリー > 機能羅列" のような断片が抽出され、システムプロンプトに組み込まれます。
Step2 では「話者カード/ナレッジ/スキル/パーソナリティ」の 4 つのチェックボックス階層 で選択でき、Step3 で「組み込まれる内容」をプレビューしてから初めてエージェント定義(プロンプト)を生成します。
4. 意思決定の再現性 — IBISで判断の経過を残す
「なぜそう決まったか」という議論プロセスは、議事録には残りません。Agent Garden は IBIS(Issue-Based Information System) に基づき、議論を以下の構造で抽出・保存します。
抽出された意思決定は ナレッジ/スキルに変換 できます。たとえば
「この案件は Authority が弱いから一旦保留する」
という Decision は
- Knowledge 化 → 「Authority が不在の案件は受注確度を 1 段下げる」というルール
- Skill 化 → 「Authority チェック → 不在ならスポンサー特定アクションへ分岐」という手順
として、エージェントに組み込まれます。
これにより、ベテランが「条件反射で」やっていた判断 が、若手が呼び出せる形で再現されます。
5. クロススレッドマージバスケット — ナレッジ/スキル統合
業務知識は1回の会議に閉じません。 別スレッドで抽出した「シップレイのレビューチェックリスト」「カスタムエージェントのデザインパターン」などを、現在のエージェントへ取り込む。
マージ戦略は smart(賢く統合)/append(末尾追加)/replace(同テーマ置換) から選択可能。LLM が出典 ([出典: 会議名 / 話者: 名前]) を備考として残すよう指示しているため、「このルールはどの会議から来たか」のトレース ができます。
6. 動作確認チャット + ファイル添付 + 開花
エージェントを M365 Copilot で作成する前に、本当に使えるか自分で確かめる ための仕組みです。
-
ファイル添付:
.vtt / .docx / .pdf / .txt / .md / .csvを最大 5 ファイルまで添付可能。種別バッジ(📕 PDF / 📄 Word / 🎤 VTT 字幕 など)で内容が一目で分かる -
自動評価:LLM がもう 1 回呼ばれ、「ナレッジに無いことを答えていないか/スキルとして宣言した手順を踏んでいるか」を
verdict + score + reasonsで返す -
開花儀式:人が見て妥当と判定したら 「🌸 開花」ボタン を押す。
bloom_statusがseed → sprout → growing → bloomedと遷移し、ヘッダで満開アイコンが咲きます
提案戦略エージェントなら、「この顧客メール(添付)に対して次にすべき SPIN 質問を 3 つ挙げて」という形で動作確認でき、 回答がベテランの語り口と一致するまで チャットでナレッジ/スキル/プロンプトを微修正できます。
7. ナレッジとスキルを“別の Word ファイル”で出力
要件定義書のように 1 ファイルに全部詰めると更新が辛いので、
-
knowledge.docx(事実・判断基準・FAQ・用語集) -
skills.docx(実行可能スキル:トリガー+入力+手順+出力+品質基準)
を別ファイルとして出力します。M365 Copilot のナレッジソース にそのまま登録でき、運用フェーズで知識とスキルを独立に更新できます。
8. スレッドでユーザーごとに「育つ過程」を残す
5ステップを通じて編集された全状態 — トランスクリプト、6種の分析結果、話者選択、ナレッジ/スキル/パーソナリティマップ、エージェント定義、ナレッジWord、スキルWord、IBIS 意思決定マップ、チャット履歴、開花ステータス — は Cosmos DB に スレッド として自動保存されます。
- タイトルは「業務ドメイン|エージェント名」から自動生成(手動 rename も可、空にすると自動に戻る)
- ユーザー単位で隔離(
source_type=agent_thread+user_id)
使用している Microsoft 技術
| カテゴリ | 採用技術 | 用途 |
|---|---|---|
| 実行基盤 | Azure Container Apps | FastAPI + gunicorn のサーバーレスコンテナ実行 |
| イメージ | Azure Container Registry | ACR Tasks でリモートビルド、agent-garden:latest
|
| 永続化 | Azure Storage Account + File Share | SQLite (auth.db) / 会話ログを /app/data にマウント |
| 監視 | Azure Log Analytics | コンテナログ・メトリクス収集 |
| 生成AI | Azure OpenAI Service(GPT-5.4-mini / Whisper / Vision) | 分析・エージェント定義生成・音声認識・画面解析・添付ファイル解釈 |
| AI 基盤 | Microsoft Foundry(Azure OpenAI 含む) | デプロイメント・API管理 |
| データ | Azure Cosmos DB | スレッド/パターン永続化(user_id でパーティション) |
| 出力 | M365 Copilot Agent Builder | 生成された Word をナレッジソースとして直接投入 |
| 認証 | JWT(Azure Entra ID連携も想定可能) | 利用者ごとの分析履歴管理 |
すべての LLM 推論は Azure OpenAI 上に閉じており、社外に業務知識が出ない構成。
業務インパクトの想定
| ステップ | 従来の所要時間 | Agent Garden |
|---|---|---|
| Teams会議の議事録化 | 30〜60分 | 自動(VTT/録画から数分) |
| 業務ノウハウの構造化 | 1〜2日(ヒアリング+資料化) | 1〜3分(自動抽出・3軸分解) |
| 意思決定の根拠保存 | 残らない | IBIS で論点/反証/結論を残す |
| エージェントのプロンプト設計 | 半日〜1日 | 数十秒(自動生成) |
| ナレッジ Word 作成 | 1日 | 数十秒 |
| 品質確認 & 育成 | 出してから気づく | 動作確認チャットで添付付き検証 → 開花 |
| エージェント運用後の改善 | 都度プロンプトを書き直す | チャット指示で即修正→Word再出力 |
| M365 Copilotへ適応 | プロンプト書き直し、ナレッジ更新、動作確認 | コピペ、ファイルアップロード、簡易動作確認 |
「1人のベテランの会議発言 → エージェント1体」が 数分 で完成し、フィードバックループも チャット往復+開花ボタン でエージェントの更新作成が完結します。
商用の会議AIツールとの違い
商用の会議AIツールは「会議の内容を読みやすい形にする」ところまでは強いのですが、その後 「で、これをどうやって Copilot のエージェントに変えるの?」 は人が手作業で詰めるしかありません。Agent Gardenが他にないのは、 同じTeams録画を入り口に、最終出力が "Copilot 上で動くエージェント"になる ところまで一気通貫している点です。
| ツール | 入口 | 最終的に手元に残るもの | エージェント化の手間 |
|---|---|---|---|
| Otter.ai / Fireflies | 会議録音 | 文字起こし+要約+アクションアイテム(テキスト) | テキスト → 自分でプロンプト整形 → Copilot に貼る |
| Glean / Mem.ai | 既存ドキュメント | 検索インデックス/スマートメモ | エージェント化機能はない |
| Microsoft Copilot Studio | プロンプト+ナレッジソース | エージェント本体 | 会議からの取り込みは別途用意が必要 |
| Agent Garden | Teams 録画/.vtt/Word/PDF | Copilot に投入可能な Word(ナレッジ+スキル)/プロンプト/会話スターター/IBIS/パーソナリティ/開花スレッド | Step1〜5 のウィザードで一気通貫。Step4 で Word DL → そのまま Agent Builder に登録 |
つまり、Agent Gardenは、商用ツールが止まる「情報抽出」から先の 「人が選ぶ → エージェントの形に整形する → 動作確認して開花させる」 までのエージェントとしての業務効率化、ナレッジ継承の流れを提示し、さらに使えるエージェントを作るための継続した更新機能が、他にない価値だと考えています。
今後の展望
- タイムスタンプリンク:ナレッジ項目から動画の該当秒に巻き戻し、エビデンス追跡を強化
- FAQ 回帰スイート:エージェント編集前後で auto_eval を一括実行、改悪を自動検知
- ドメインビュー:同一ドメインの複数スレッドを統合した進化する知識グラフ
- マルチエージェント対話:営業AI × 法務AI × 経理AI のロールプレイで知識ギャップを炙り出し
- Microsoft Entra ID 連携:社内SSO(現状はJWT実装)
- デプロイ後フィードバック:M365 Copilot の会話ログを取り込み、自動でナレッジ修正提案
おわりに
会議に蒔いた暗黙知が、世界で咲く。
エージェント生成ツールは増えましたが、 「作って終わり」になると、ベテランの暗黙知はもう一度別の形で失われてしまいます。 だから Agent Garden は最初から、
- 抽出する(会議の暗黙知をエージェント化)
- 育てる(マージ/チャット/パーソナリティ/IBIS で深める)
- 咲かせる(動作確認 → 開花 → M365 Copilot へ)
- また育てる(現場フィードバックを次の会議として再投入)
という 「育てる輪」 をコンセプトの中心に置きました。
Teams で交わされる「ベテランの一言」を、流して終わらせず 継続的にエージェントへ育てて咲かせる ためのツールが Agent Garden です。
「ベテランの暗黙知を、いかに継続的にエージェントに学習させ続けられるか」 — その第一歩として、お試しいただけると嬉しいです。
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