ストレージ仮想化のメリットについて
27歳で新たにIT業界に挑戦した株式会社HESの川添です。
前回の記事では、ストレージの仮想化について書きました。
今回は、ストレージ仮想化を導入することの具体的なメリットとについて記載していきたいと思います。
まずは色々と調べて中で大きく分けて3つのメリットがあることがわかりました。
その中で不明点やどういった内容の事なのか、より深堀していこうと思います。
ストレージ仮想化のメリット
ストレージ仮想化は、企業のITインフラにおいてさまざまな利点をもたらします。その中でも、特に重要なメリットは以下になります。
1. 効率的なリソース活用
ストレージ仮想化により、未使用の物理ディスク容量を統合して活用できるようになります。これにより、リソースの無駄を減らし、コスト効率の高いシステムを構築できます。1)
出典:1) リスクール. “ストレージ仮想化とは?仕組みやメリット、実装方法を一挙解説!” リスクール公式サイト, https://liskul.com/storage-virtualization-155532#i-14, (参照2025-01-28)
これはどのような事か自分なりに解釈すると、例えば、1つの物理のディスク容量で残り100GBあり、他のディスクで200GB残っている場合、それを一つの仮想ストレージとして一元化(仮想プールを作成)する事で他で必要な箇所に使用する事ができ、容量を無駄にする事なく活用する事ができるという事です。
*仮想プールとは複数の物理ディスクを結合して作成する仮想的な領域です。
出典:2) 日立製作所. “図8-1 プールとは.” 日立製作所公式マニュアル, https://itpfdoc.hitachi.co.jp/manuals/4010/40101J030F0/HCSR0227.HTM, (参照2025-01-19).
2. 高いスケーラビリティ
ストレージ仮想化は、需要の増減に応じて柔軟にスケーリングできるため、事業の成長に伴うストレージの変化に迅速に対応できます。
物理的なストレージユニットを追加する際も、システム全体に透過的で、ダウンタイムを最小限に抑える事ができます。3)
出典:3) リスクール. “ストレージ仮想化とは?仕組みやメリット、実装方法を一挙解説!” リスクール公式サイト, https://liskul.com/storage-virtualization-155532#i-14, (参照2025-01-28)
スケーリング:システムやアプリケーションの処理能力や容量を、需要の変化に併せて調整する事
ダウンタイム:システムが使用できない時間
ストレージ仮想化を利用すると、必要に応じて簡単にストレージ容量を増やしたり減らしたりする事ができます。
例えば、会社が成長してデータ量が増えても、システムを止めることなく容量を追加する事が可能です。これにより、事業のニーズに迅速に対応できるのが大きなメリットです。
また、仮想化を使えば、実際に運用しながら状況を見て容量を拡張する事ができます。
例えば、お客様から「2年以内に3TBの容量を増やしたい」という依頼があった場合、最初から3TB分のストレージを購入する必要はありません。必要なタイミングで少しずつ容量を増やせるため、コストを抑えながら計画的に対応できます。
一方で、物理ストレージではこのような柔軟な対応は難しく、容量を増やすたびにシステムを一時的に止めて作業を行う必要があります。仮想化は、この「止めずに増やせる」という点で非常に便利な技術です。
3. データアクセスの最適化
ストレージ仮想化はデータの可視性を向上させ、異なる物理ストレージデバイス間でデータを効率的に移動できるようにします。
これにより、データアクセスの速度とレスポンスタイムが改善され、全体的なパフォーマンスが向上します。4)
出典:4) リスクール. “ストレージ仮想化とは?仕組みやメリット、実装方法を一挙解説!” リスクール公式サイト, https://liskul.com/storage-virtualization-155532#i-14, (参照2025-01-28)
仮想化ストレージの場合
ストレージ仮想化では、データ移行やバックアップ時に実際に使用されているデータ量だけが対象となるため、以下のメリットがあります:
コピー時間の短縮
仮想化環境では、物理ストレージ全体ではなく、利用中のデータ部分だけをコピーします。そのため、移行作業やバックアップの時間が大幅に短縮されます。
物理ストレージの場合
一方、物理ストレージでは、ストレージ全体を対象にデータ移行やバックアップを行うのが一般的です。そのため、以下のデメリットが生じます:
作業時間が長い
データ量に関係なく、ストレージ全体(空き容量部分も含む)をコピーするため時間がかかります。
おわりに
ストレージ仮想化を行う事で容量を無駄にする事なく効率的に使用する事ができたり、システムを停止必要がなく容量を追加できたりする事はとても良い面だと勉強していく中でわかりました。
顧客によって容量の効率化だったり、コスト面だったり状況によって優先的に求めているものが異なってくると思うのでそのような機会があれば適切に仮想化のメリット・デメリットを理解して提案していきたいなと思いました。
参考資料
今回のブログ記事作成にあたり、以下の資料を参考にしました:
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