virtualを仮想と訳したのは誤訳だった?
仮想という訳語は誤訳だった?
仮想は誤訳だったという話をきいたことがあるのだ。
仮想は誤訳派の主張
virtual には「事実上の,実質上の,実際(上)の」という意味があるので仮想という訳は正しくないというものだ。
wikipediaにもこうかいてある
日本語の「仮想」という言葉は「仮の想定、想像」というニュアンスが強い。一方、英語の Virtual には「事実上の、実質上の」というニュアンスがあり、仮の想像というわけではない。
例えば先の仮想現実(Virtual reality)は、単なる「想像された現実」ではなく、「これまで現実と呼ばれてきたものとは異なるが事実上の現実」ということである。特にコンピュータの世界では「仮想」とはこのような積極的な意味を持っているため、「仮想世界」という言葉がコンピュータに関する文脈で出てきたときは、単なる想像世界以上のことを意味していることに注意しなければならない。
ということだ。(なんだかややこしい?
■ 例文で考えるとわかりやすいのだ
Charles IX (born Oct. 4, 1550, Stockholm—died Oct. 30, 1611, Nyköping, Swed.) was the virtual ruler of Sweden (1599–1604).
https://www.britannica.com/biography/Charles-IX-king-of-Sweden
これは、王様や大統領といった公式な役職には就いていないけれど、絶大な権力を持っていて、実質的には国を支配している状態を指すのだ。
また以下のような使われ方もするのだ
The lawsuit alleges that Google holds a virtual monopoly in online advertising that works to the detriment of consumers.
https://www.courthousenews.com/judge-rules-against-google-allows-antitrust-case-to-proceed/
和訳: その訴訟は、Googleがオンライン広告市場を事実上独占しており、それが消費者の不利益につながっていると主張している
確かにこれらの文だと「仮想的な」という和訳だと間違いになる。勉強になったのだ。
個人的には誤訳だったのかはよくわからない
一方で、個人的には「仮想的な」という和訳に違和感は感じていないのが率直な思いなのだ。
「事実上の」という意味があることは勉強にはなったがそれはコンテキスト次第の話であって、2番目の意味くらいで覚えておけばいいんじゃないかって思ってしまうのだ。
それにニュースや歴史を英語で見ていたら virtual に限らず日本語の訳が1つでは間に合わないとかズレていることはよくあるので特段珍しいことでもないのだ。
ちなみにCambridge Dictionary によれば
created by computer technology and appearing to exist but not existing in the physical world
とある。期待していた意味だし、ぼくの理解とずれていないと思っている。これを日本語では「仮想」と言っているのだという理解なのだ。
つまり、普段はそんなに難しく考えなくても「リアルでない」でいいのではないだろうか?と個人的に思ってしまうのだ。
仮想という言葉に慣れてしまったぼくは何か大きな意味を見逃しているのだろうか..。未だぼく個人としては特に問題意識はないのだ。
アメリカの知り合いに至っては"it means online"って言っていたのだ(笑)
さいごに
「仮想というけど使えるじゃないか」
なんと素晴らしいご指摘だろう..非常に示唆に富むのだ。
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