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【Network】ARPA と pingコマンド開発にもつながりがあった

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ARPA と SONAR 研究の深いつながり

前回の記事で ARPA という機関について調べていてふと思った。「あれ?pingコマンドの名前の由来は ping 開発者の Mike Muuss 氏が研究していた SONAR から来ているらしかったけど、もしかしてその SONAR の研究はARPAと関係があるのか?」っと。

そしたら、BINGO!
SONARの研究とARPA(現在のDARPA)は、しっかり関係があったことがわかったのだ。

pingコマンドについては以前記事を書いたのだ
https://zenn.dev/hamuziro/articles/4c31446e6a9e85

軍事研究としてのSONAR

ARPA は、軍が運営していた組織であることは前回の記事でも触れたのだ。

ARPA の研究開発が全て軍事目的ではなかったことはその前の記事でも触れたが改めて強調したい。

それでも、ARPAが設立された一番の理由は、ソビエト連邦との技術開発競争、つまり冷戦にあったわけだから、国家の安全を脅かすような技術的な奇襲を防ぐため、最先端の軍事技術を研究する使命があったのも事実。

そして当時の大きな脅威の一つが、核ミサイルを搭載した敵の潜水艦だったらしいのだ。海の中に静かに潜む潜水艦を見つけ出すことは、と〜っても困難で、だからこそSONAR技術や水中音響学の研究が、国家の安全保障にとって非常に重要な意味を持っていた、という背景があるのだ。

Mike Muuss 氏はARPAが推し進めてきた研究開発の大きな流れの中にいた

pingを開発した Mike Muuss 氏が所属していた陸軍研究所も、こうした軍事技術研究の一翼を担う組織。そして彼が SONAR 研究に携わっていたのも、ARPAが推し進めてきた研究開発の大きな流れの中にいたから、とも言えるのだ。

Mike Muuss氏が所属していた陸軍弾道研究所(Ballistic Research Laboratory, BRL。のちの陸軍研究所、ARL)とARPAは、組織としては別物なのだ。BRLは陸軍の組織で、ARPAは国防総省の高等研究計画局。それぞれが独立した組織だったんだ。

けれど所属組織が違うから関係ない、ということは全くなくて、ARPAが作った大きな枠組みの中で活躍していた研究者の一人だったことは Mike Muuss 氏の Biography などを見ているとわかる。

また実際、1983年7月にはノルウェーで開催された DARPA 会議に参加し、そこでデイブ・ミルズ博士がICMPエコーパケットを用いた経路遅延測定の研究について説明したことが、 Mike Muuss 氏が同年12月に**「ping」プログラムを作成するきっかけ**となっているのだ。

In December of 1983 I encountered some odd behavior of the IP network at BRL. Recalling Dr. Mills’ comments, I quickly coded up the PING program, which revolved around opening an ICMP style SOCK_RAW AF_INET Berkeley-style socket(). The code compiled just fine, but it didn’t work – there was no kernel support for raw ICMP sockets! Incensed, I coded up the kernel support and had everything working well before sunrise.
https://blog.codinghorror.com/the-story-about-ping/

Contributor to the design of the TCP/IP protocols. Original architect of Army SuperComputer Network, which has grown into the DoD-wide DREN network. Design consultant for NASA Science InterNet.
https://ftp.arl.army.mil/~mike/bio-long.html

現在も続く DARPA の研究

https://www.darpa.mil/

この流れは、名前がDARPAに変わった現在でも続いているのだ。例えば、海中に多数のセンサーを浮かべて情報を集める「Ocean of Things (OoT)」プロジェクトや、潜水艦を探すための無人システム「Distributed Agile Submarine Hunting (DASH)」など、今でも海洋音響技術やSONARに関連する研究を積極的に進めているのだ。

また、この記事を書いていて思い出した記事があるのだ。
https://spectrum.ieee.org/darpa-wants-to-seed-the-ocean-depths-with-upward-falling-robot-pods

世界の海洋深部に自律型水中ポッドを配置し、遠隔信号で起動させ、水面に浮上させて偵察、通信、あるいは無人航空機(UAV)の打ち上げなどの任務を遂行させる..といった研究開発プロジェクトの話が書いてあって世の中はそんなことになってたのかと思った。その上、なんとこの記事は2013年という相当昔だったことに驚いた記憶があるのだ。

余談

あまり軍事関係の話題には明るくないぼくだが以前から興味は持ちたいと持っていたのだ。というのも、海外を色々旅したり長期滞在したりするようになってからできた友達の多くがよく軍事関係の話をするのだ。そしてよくニュース記事なんかをシェアしてくれたりもするのだが、ぼくは全然わからなかった。この前まで滞在していた Sweden でできたお友達なんかにも色々と教えてもらったりもしていたし、いかに軍事に関することが日々のニュースや世界情勢にかかわっているかも学んだのだ。

けれど帰国してからそういったお話をする人が身近にいなくなったからまた最近は軍事ニュースなんか特にあまり見なくなっていたのだ..やばいと思いつつ。

でも最近インターネット初期の歴史を探る中で軍事に関する話題に触れることができてちょっと嬉しく思うのだ。いいきっかけなのだ。

NOTE

  • DARPA のセクションでチラッと触れた Upward Falling Payloads プログラムについては、どうも2013年から2017年を期間として活動し、その目標達成に向けて各フェーズを進めていたが、現在では完了したプロジェクトと位置づけられているそう

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