開発者にとっての「ワークライフバランス」は幻想なのか?
「うちはワークライフバランスが整っています」
「柔軟な働き方ができます」
――そう言われて入社したはずなのに、気づけば夜中にSlackが鳴る。
週末もバグ対応のためにPCを開く。
「バランス」って、いったい何?
この記事では、エンジニアという仕事においてワークライフバランスは本当に実現できるのか?
それともそれは“幻想”なのか?というテーマについて、自分の経験を交えつつ考えてみたいと思います。
- 境界があいまいすぎる職業
開発者は、以下のような特徴を持った職業です:
趣味と仕事の境界が曖昧(趣味でもコード書く人が多い)
プロダクトの状況に仕事時間が左右される(深夜障害対応など)
リモート・フレックスの広がりで「働く/休む」の時間がぼやける
これらは一見「自由」に見えますが、自己管理の難しさ=境界線が消える危うさにも繋がります。
- 「好き」を利用されがち
開発者の多くは、技術が好きでこの職業を選んでいます。
でもそれが、時に**“無限に働かされる言い訳”**に使われてしまうケースも…。
「好きなことなんだから、多少夜遅くても平気でしょ?」
「土日も個人開発してるくらいだし、このタスクもできるよね?」
好き=無制限に働けるという前提が、知らず知らずにプレッシャーになっていくのです。
- バランスの定義は人によって違う
大切なのは、「自分にとってのバランスとは何か?」を言語化すること。
毎日定時に終わって趣味の時間を確保したい
平日は集中して働いて、週末は完全オフ
時間は長くてもいいから、自分の裁量でコントロールしたい
他人や会社の言う「バランス」を鵜呑みにせず、自分の心地よさ基準で考えることが必要です。
- 実現するには「ルール」と「線引き」が必要
ワークライフバランスを“自分で守る”ために、以下のような工夫をしています:
📅 就業時間外は通知を切る(Slack / GitHub / Gmail)
📵 週末・夜は“あえて”コードに触れない日を作る
✍️ やることをToDoに書き出して、頭の中まで仕事で埋めない
🧘 1日1つでも「仕事以外のこと」を意識的にやる
おわりに
「ワークライフバランスは幻想だ」――そう感じる瞬間は、正直何度もありました。
でも、それでも思うのは:完全じゃなくても、近づく努力はできるということ。
エンジニアにとっての“理想の働き方”は、誰かが用意してくれるものじゃない。
自分で線を引き、自分で守るものなんだと思います。
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