【イベントレポート】アイデアを爆速で形にする「鍵」を探る ─GDGoC KIT「Build with AI in 金沢工大」参加レポート
はじめに
みなさん、こんにちは!
本記事は、2025年7月26日に金沢工業大学にて開催された、GDGoC KITによる「Build with AI in 金沢工大」のイベントレポートになります。
このイベントのメインは、Google流の爆速アイデア創出術「デザインスプリント」をAIと一緒に体験するワークショップ!当日の会場は、まさに熱気に包まれていました。
本レポートでは、素晴らしい導入となった3つのキーノートセッションと、メインイベントであるデザインスプリントの模様をお届けします。少しでも会場の空気感を味わっていただければ幸いです!
GDGoC KIT とは
GDGoC KITは、金沢工業大学を拠点として活動するGoogle Developer Groups on Campusです。Google Developer Groups (GDG) の大学版コミュニティとして、「技術を使って身近な課題を解決する」をモットーに、学生向けに最新技術に関するイベントやワークショップを開催しています。
「そもそもGoogle Developer Groups on Campusって何?」と思った方は、こちらの記事が分かりやすいのでおすすめです!
Google Developer Groups on Campusって何? - Qiita
また、日本のGDGoC全体の活動は、こちらの公式Xアカウントでチェックできます。
GDGoC Japan 公式Xアカウント
Opening
まずは、GDGoC KITのオーガナイザー兼発起人である大石幸長さんの開会の挨拶からスタート!
イベントの参加者が昨年の倍以上にまで増えたこと共有し、コミュニティの成長と熱量を肌で感じるような、期待感の高まるオープニングでした。
大好評だった昨年度のイベントレポートはこちらからご覧いただけます。
AI 時代のプロトタイピング「デザインスプリント」in 金沢工大 (1/2) | GDG Greater Kwansai AI 時代のプロトタイピング「デザインスプリント」in 金沢工大 (2/2) | GDG Greater Kwansai
AI時代の知識創造 ─GeminiとSECIモデルで読み解く“暗黙知”と創造の境界線
引き続き、大石さんによるLTが行われました。
「AIに仕事が奪われるかも…」そんな漠然とした不安、誰しも一度は感じたことがあるのではないでしょうか?
セッションでは、AIが便利な存在になる一方で、人間の価値がどこにあるのかを「形式知」と「暗黙知」という2つの知識の観点から解説。
AIが得意なのは、言語化されたデータである「形式知」を高速で処理・再構成すること。一方で、経験や直感から生まれる「暗黙知」の創造こそが、身体や感情を持つ人間ならではの強みであると述べられました。
AIに形式知の処理を任せ、人間は暗黙知の創造に集中する。AI時代を生き抜くための、とても勇気づけられるメッセージでした!
Forward Deployed Engineer ─AI時代の新たな価値創造者
続いてのセッションでは、シリコンバレーで今「最もホットな職種」と言われる「Forward Deployed Engineer (FDE)」について、高山楓太さんにご紹介いただきました。
FDEとは、顧客の現場に常駐し、技術的な実装だけでなく、ビジネス課題を深く理解することで、技術とビジネスの架け橋となるエンジニアのこと。成功事例としてデータ分析企業Palantir Technologiesが紹介され、FDEモデルがいかに顧客との長期的な信頼関係を築くかが語られました。
単なる一時的なトレンドではなく、今後の業界標準となる可能性を秘めているという言葉に、エンジニアの新しいキャリアパスが示され、ワクワクするお話でした!
最小限の言語化でAIにアイデアを共有するためのAI駆動開発デザインパターン
最後のセッションは、頭の中にあるフワッとしたアイデアを、どうやってAIに伝えて形にするかというとても実践的なTipsを、Taniiiさんにご紹介いただきました。
現在のAI駆動開発における最大のボトルネックが、人間の頭の中にある抽象的なアイデアをAIに伝える「言語化」のプロセスにあると指摘。その課題を解決するため、「AI駆動開発デザインパターン」として4つのステップを提案されました。
- groundwork(土台): 開発したいサービスの共通構造を定義する。
- reproduction(再現): 既存の類似サービスを例に挙げ、基本機能をAIに再現させる。
- specialization(特化): 独自のアイデアを具体的に指示し、サービスを差別化する。
- sophistication(洗練): UIやブランディングなどを調整し、完成度を高める。
このパターンで、人とAIが共通認識を持つ「土台」から段階的に開発を進めることで、「少ない言語化で多くを語る」ことが可能になる、まさに目からウロコなテクニックが満載でした!
デザインスプリント本編:アイデアを形にする熱狂の1日
キーノートセッションで高まった期待感の中、いよいよイベントのメインであるデザインスプリントがスタート!講師は、Google認定デザインスプリントマスターであり、Google Developer Experts (Maps) としても活躍されている安藤幸央さんです。
安藤さんのファシリテートのもと、参加者はチームに分かれ、課題の洗い出しからアイデア出し、プロトタイピングまでを1日で駆け抜けます。
会場の至る所で活発な議論が交わされ、ホワイトボードは大量の付箋で埋め尽くされていきました。参加者の皆さんの集中力と、アイデアを形にしようとする熱量はすさまじく、まさに「熱狂」という言葉がふさわしい光景でした。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
キーノートセッションからデザインスプリントまで、どのパートも学びと発見に満ち溢れた、非常にボリューミーな内容でした。当日は現地60名、オンライン20名もの方々にご参加いただき、大盛況のうちに幕を閉じました!

オフライン会場に集まった参加者
また、本イベントはGDG Greater Kwansaiの多大なるサポートのもと開催されました。この場を借りて感謝申し上げます。
GDGoC KITは、今後も学生エンジニアの成長を支援する活動を続けていきます。
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