【CIDER開発日誌】攻防一体の要。武器属性による「Break」と「Interrupt」の快感
プレイ動画
前回の記事では、本作の根幹となる「属性循環システム」の全体像をお伝えしました。 今回はその中でも、最も直感的で戦闘の基本となる 「武器属性」を利用したブレイクシステム について、開発中のプレイ動画を交えて解説します。
1. 弱点を「探す」楽しさ
動画内で戦っているゴブリンの横には、アイコンが表示されています。これがその敵の「弱点」です。 本作では、手札にあるカードの武器属性(斬撃、打撃、刺突など)を敵の弱点に合わせることで、効率的にシールドを削ることができます。
戦闘の最初はどれが弱点か分からないようになっており、一度攻撃すればそれが弱点かどうか分かる仕組みです。
開発のこだわり: どのカードが有効かを判断し、パズルのピースを嵌めるように戦略を組み立てる「思考の楽しさ」を重視しています。
2. 「Break」がもたらす圧倒的優位と爽快感
動画の中盤、敵のシールドを削りきった瞬間に発生する「Break!」の演出にご注目ください。 ブレイクに成功すると、単にダメージが通るようになるだけでなく、以下の「Interrupt(中断)」が発生します。
敵の行動キャンセル: 強力な攻撃を準備していた敵の意図を挫き、強制的に行動を制限します。
リソースの還流: 動画でも確認できるように、エネルギーの回復やドローが発生し、さらに畳み掛けることが可能になります。
「敵にターンを渡さず、一方的に攻め立てる」という、バトルにおける最高のカタルシスをこのブレイクシステムに凝縮しました。
なぜ「武器属性」から導入したのか
属性循環には「魔法的な元素属性」も存在しますが、まずはこの物理的な「武器属性」によるブレイクをバトルの基本骨格に据えています。 カードの選択がダイレクトに敵の行動を封じる手応え。この「理詰めで勝利を掴む感触」こそが、『CIDER』が目指す挑戦的な体験の第一歩です。
次回予告
次回の更新では、今回のアクションをさらに深掘りし、敵の攻撃をリソースに変える 「属性の回収と付与」によるブレイク について解説します。 戦況を逆転させる「カウンター的なブレイク」がどのように機能するのか、ご期待ください。
最後に
こちらのゲーム itch からダウンロードできます。まだ戦闘部分のみですが、お楽しみいただけると思います。
Discordサーバーで今回のようなバトルシステムの手触りについて、カードゲーム熟練者の皆様からのフィードバックを募集しています。
【開発日誌】テストプレイで気づかされた視点の欠如
先日、メインとなる戦闘システムの基本構造が完成し、一つの大きな節目を迎えました。自信を持って友人グループにテストプレイを依頼し、フィードバック用のアンケートを送ったのですが……数日待っても、誰一人からの回答もありませんでした。
「何か不具合でもあったのか?」と焦り、個別に話を聞いて回ったところ、予想だにしない事実が判明したのです。
アンケート1問目の「壁」
原因は、アンケートの冒頭に設けた**「デッキ構築型ローグライクをプレイしたことがありますか?」**という設問でした。
開発者の私にとって、このジャンルは馴染み深く、当然知られているものという前提でいました。しかし、友人たちの答えは全員「NO」。彼らは決してゲームをしない層ではありません。むしろ日常的にゲームを楽しんでいる層です。
それでも、この設問を目にした瞬間、**「自分はこのゲームのターゲットではない」「専門知識がないから回答してはいけない」**と感じてしまったというのです。
「高難易度」の前にすべきこと
本作はもともと、同ジャンルのファンに向けた「高難易度な挑戦」をコンセプトに開発を進めていました。しかし、今回の件で、私が想定していた以上に市場の入り口を狭めてしまっていた可能性に気づかされました。
熱心なファンに向けた手応えは維持しつつも、初めてこのジャンルに触れるプレイヤーが「自分に関係のないゲーム」だと思って立ち去ってしまうような作りにはしたくありません。
今後の開発方針の転換
このフィードバックを受け、以下の2点を開発の重点項目として追加することに決めました。
直感的な導入(チュートリアル)の再設計: 専門用語を排し、プレイしながら自然とルールを理解できる導線作り。
「難易度」の意味の再定義: 単に突き放す難しさではなく、未経験者でも試行錯誤が「楽しい」と感じられる学習曲線の調整。
「知っている人だけが遊べばいい」という独りよがりな考えを捨て、より多くの方にこのジャンルの奥深さを知ってもらうための工夫を凝らしていきます。
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