USMで新しくプロダクトを始める
はじめに
新しくプロダクトを始めようとするとき、アイデアを形にする方法に迷う人も多いでしょう。ここで紹介する 「USM(ユーザーストーリーマッピング)」 は、チームがスムーズに開発を進めるための強力なツールです。
USMを作成する際に重要なこと
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チームのコミュニケーションツールとして活用する
USMは完成された「資料」ではなく、チームの対話を促すための“メモ帳”的存在です。常に更新し続けるイメージを持ちましょう。 -
仮説は検証して初めて確信になる
USMに書かれたアイデアはあくまで「仮説」。大きく作るより、まずは小さく試作(MVP)して学びを得る姿勢が大切です。
全体像を把握する
1. アイデアの枠組みを作る
- 「これは何?」
- 「なぜ作るのか?」
- 「作ると何が起きる?」
これらを付箋やカードに書き出し、上から仮の優先順位で並べます。
期待する成果も横に並べ、最後にPO(プロダクトオーナー)が優先順位を決めます。
2. 顧客・ユーザーのイメージを考える
- 製品を「買う人」「使う人」を明確にする
- 彼らの得られる利益や製品を使う理由、やりたいことを想像する
- 簡単なプロフィール(1~2文程度)を書いておく
多くのユーザーがいても、ひとりを選び「もっとも製品を生存可能にするユーザーは誰か?」を考えます。
3. ユーザーのストーリを考える
- 完成した製品をユーザーがどのように使い、一日を過ごすのかイメージ
- 他のユーザーが出てきても、まずはメインユーザーを中心に話を進める
- 大まかな流れを把握するのが目的なので、細部は後回しでもOK
4. 詳細を考える
ストーリーマップを作ったら、さらに厚みを持たせましょう。各ステップで以下を検討します。
- 具体的に何をするのか?
- 代替手段は何か?
- 「これがあったらすごい!」と思える要素は?
- トラブルが起こったらどう対処する?
ただし、全部作ろうとすると資金や時間が足りなくなる可能性があります。
最小限で最大の効果を発揮する部分を厳選 して作り始めましょう。
作るものを減らすための戦略
「私たちが持つ人員・時間・資金よりも、常に作るべきものは多い。」
成果を出す人が必ずしも作業が速いわけではありません。
「やらないこと」を決め、効果の大きい部分に集中する
これによって限られたリソースでも最大限の成果を生み出せます。
ストーリーマップを作ることは理解が深まる
大規模な開発をするときも、各開発チームのリーダーが集まり各自の作業内容をマップ上に記録していく。そうすると、各チームが行っている作業内容を理解でき、「相手がやっていてくれていると思っていたことが実はやっていなかった」などのようなトラブルを回避することができます。
また、付箋に記述する際に、これはどうなんだろと思ったことはどんどん書いていった方がです。
システム開発あるあるで、開発が進むにつれて問題が見つかり作業が増えると言うことは度々あることですが、その問題をできるだけ回避することができるからです。
最後に
USMは「チームが対話しながらプロダクトを成長させるためのツール」です。
大きなアイデアも、小さな仮説とMVPから始めて学習を繰り返すことで、短期間でも価値あるプロダクトに育てられます。ぜひ活用してみてください。
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