6つのAIが議論するシステム「SixMinde」を作り始めた話
はじめに
「もし6人の専門家が同じ問題について議論したら、どんな結論が出るだろう?」
そんな問いから生まれたのが、**SixMinde(シックスマインド)**です。6つのAI Agentが異なる視点から議論を重ね、より良い意思決定を支援するシステムを開発しています。
SixMindeの特徴
🎭 6つの異なるペルソナ
SixMindeには、それぞれ異なる役割を持つ6人のAI Agentがいます:
- Creator(創造者): 革新的なアイデアを生み出す楽観的な発想家
- Analyzer(分析者): データと論理で物事を客観的に分析
- Facilitator(促進者): 議論を活性化させ、新しい視点を引き出す
- Implementer(実装者): 現実的な実行可能性を重視する実務家
- Devil's Advocate(悪魔の代弁者): あえて反対意見を述べ、盲点を突く
- Wild Card(ワイルドカード): 予測不能な視点で議論に刺激を与える
🧊 独自の思考モデル「Iceberg Model」
SixMindeの最大の特徴は、人間の思考プロセスを模倣した独自の議論モデルです。
人間の思考は、表に出る発言の裏に「見えない思考プロセス」があります。SixMindeはこの構造を再現し、より深い議論を実現します。
通常のAI議論との違い:
- ❌ 従来:各AIが順番に発言するだけ
- ✅ SixMinde:内面の思考プロセスを経て、洗練された発言を生成
この仕組みにより、表面的な議論ではなく、本質的な洞察を引き出します。
⚡ 6社のトップAIモデルを活用
各AgentにはOpenRouter経由で最適なAIモデルを割り当て:
- Creator: GPT-5(OpenAI) - 創造性に優れる
- Analyzer: Gemini 2.5 Pro(Google) - 分析力が高い
- Facilitator: GPT-5(OpenAI) - 対話設計に強い
- Implementer: Claude Sonnet 4.5(Anthropic) - 構造化思考が得意
- Devil's Advocate: DeepSeek v3.2(DeepSeek) - 批判的思考に優れる
- Wild Card: Grok-4(X.AI) - 独創的な視点を提供
異なるAIモデルを組み合わせることで、真に多様な視点を実現しています。
なぜこのシステムを作るのか
1. 単一AIの限界を超える
一つのAIに質問しても、その回答は一つの視点でしかありません。重要な意思決定には、複数の視点からの検討が不可欠です。
2. 人間の「集合知」をAIで再現
人間は会議や議論を通じて、より良い結論に到達します。SixMindeはAIの世界に「議論による知の深化」を持ち込む試みです。
3. n8nの可能性を追求
ノーコード/ローコードツールのn8nで、ここまで複雑なAI Agentシステムが作れるのか。技術的挑戦としても非常にエキサイティングです。
技術スタック
コアシステム:
- n8n: ワークフローエンジン & Agent オーケストレーション
- PostgreSQL (Neon): 議論データの永続化
- OpenRouter: 6社のAIモデルへの統合アクセス
AI モデル:
- OpenAI GPT-5
- Google Gemini 2.5 Pro
- Anthropic Claude Sonnet 4.5
- DeepSeek v3.2 Exp
- X.AI Grok-4
開発環境:
- Docker Compose
- WSL2 (Windows)
システムの仕組み(概要)
議論の流れ
- テーマ設定: ユーザーが議論したいテーマを入力
- 内部思考フェーズ: 各Agentが独自の視点で思考を深める
- 発言フェーズ: 洗練された意見を順次発表
- 議論の深化: 複数ラウンドを通じて議論を発展させる
- 結論生成: 司会AIが全体を統合し、洞察を抽出
データベース設計
-- 議論の進行状態を完全に記録
debates, rounds, statements
-- 各Agentの思考プロセスも保存
-- → 後から議論の展開を分析可能
開発の現状
✅ 完了したこと
- 独自の議論モデル(Iceberg Model)設計
- データベーススキーマ設計・実装
- 6つのAI Agentペルソナの定義
- OpenRouter統合とAIモデル選定
🔄 現在取り組んでいること
- n8nワークフローの実装
- 議論進行制御ロジック
- パフォーマンス最適化
📋 今後の予定
- 結論生成アルゴリズム
- Webフロントエンド開発
- 実際の意思決定への応用実験
技術的な挑戦
1. 複雑な状態管理
6 Agents × 複数ラウンド × 多層的思考プロセス
→ どう効率的にデータを管理するか
2. 議論の質の担保
AIに「深い議論」をさせるには?
→ 独自の思考モデルと議論構造の設計が鍵
3. コストとパフォーマンス
6社のトップモデルを同時使用
→ API呼び出しの最適化が必須
次のステップ
- プロトタイプ完成: 1つのテーマで完全な議論を実行
- 実証実験: 実際の意思決定問題での検証
- オープンベータ: コミュニティからのフィードバック収集
まとめ
SixMindeは、AIの「集合知」を実現する実験的プロジェクトです。
- 🧠 6つの異なるAIペルソナ
- 🧊 独自の思考モデル(Iceberg Model)
- ⚡ 6社のトップAIモデルを統合
- 🔧 n8nによる柔軟なワークフロー設計
**「もっと良い答えがあるはずだ」**と考える全ての人に、新しい思考支援ツールを提供したい。それがSixMindeの目指す未来です。
次回は**「n8nでのAI Agent実装パターン」**について詳しく解説します。
開発の進捗や技術的な詳細は、このブログで随時共有していきます。
フィードバックや質問、コラボレーションのアイデアがあればぜひコメントください! 🚀
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