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Amazon Q Developer の運用上の調査機能でサンプル調査を試す

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Amazon Q Developer は、開発者向けの AI アシスタントとして知られていますが、運用面でも強力な調査機能を提供しています。この記事では、Amazon Q Developer の運用調査機能を使ってサンプル調査を実際に試してみた結果をご紹介します。

Amazon Q Developer の運用調査機能について

Amazon Q Developer の運用調査機能は、AWS リソースやアプリケーションで発生した問題を自動的に分析して、原因についての考察や対応の提案をしてくれる機能だそうです。

https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/getting-started-with-amazon-q-developer-operational-investigations/

便利そうだという予感はありつつも、どのように動作するのかのイメージが持てていない為、サービスが用意するサンプル調査を試してみました。

サンプル調査の実行手順

サンプル調査については、AWSのマネージメントコンソールから実行できます。

調査の開始方法

CloudWatch の AI Operations セクションから「概要」にアクセスすると、サンプル調査を試すオプションが表示されます。

「サンプル調査を試す」ボタンをクリックすることで、実際のデータを使用してインターフェースを操作できます。調査機能の動作を体験してみましょう。

調査結果の確認プロセス

サンプル調査を実行すると、次のような情報が自動的に生成されます。

アラームがトリガーされた状態が生成されており、そこから Amazon Q Developer が調査を開始します。調査結果はフィードやノートに生成される様子でした。

サンプル調査で行った変更は保存されないということですので、安心して機能を試すことができます。

実際の調査結果例

サンプル調査では、DynamoDB テーブル「DynamoStack-DDBTable-VisitRegistrations」エラーが発生していることがレポートされています。

Lambda 関数が DynamoDB を複数回呼び出しており、各呼び出しの継続時間が通常より長くなっています。PutItem 操作で6000ミリ秒という結果が出ていました。関数自体は失敗していませんが、実行時間が異常に長い状態です。この状況から、DynamoDB でスロットリングまたはパフォーマンスの問題が発生している可能性があります。

ここから Amazon Q Developer は仮説を作成しています。 CloudWatch のアラームやメトリクスを参照にして問題のある設定などがないかを検討しているのが伺えます。

VisitTraffic に起因した invoke phase でのエラーが継続的に発生していることが判明しました。「Book Visit Availability」アラームが2024年11月7日14時55分頃にトリガーされ、関連メトリクスが99の閾値を突破して ALARM 状態になっています。Lambda 関数のデプロイメントにおける DynamoDB-ThrottleCount の設定ミスが原因かもしれません。

また、仮説をもとにしたアクションもそのまま実行できるようになっています。「次の1つのアクションが実行可能です」と表示されたエリアにある、「アクションを表示」ボタンから推奨される対処方法を確認することができそうです。

まとめ

Amazon Q Developer の運用調査機能は、従来の手動による問題分析プロセスを大幅に効率化する強力なツールです。サンプル調査を通じて、この機能がいかに実用的で包括的な分析を提供するかを確認できました。

本格的な運用環境での問題発生時には、この機能を活用することで、迅速かつ正確な問題解決が期待できます。まずはサンプル調査で機能に慣れ親しんでから、実際の運用に適用することをお勧めします。

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