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SESから自社開発に転職して、年収が150万上がった話

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正直に言うと、最初はSESを抜け出したいとはあまり思っていなかった。

客先との距離が近く、ベトナムの開発ベンダーともやりとりしながら進める現場で、デスマーチとも無縁だった。
無理なものは無理と言える環境で、客観的に見れば恵まれていたと思う。

ただ、使っていた技術はPHPのZend Framework 1系。7年選手のレガシーシステムで、技術刷新の話は毎年出ては消えていた。新卒から2年が経ったとき「このままキャリアが止まっていていいのか」という焦りが積み重なって、転職を決めた。

結果として、10社受けて5社から内定をもらい、2ヶ月の転職活動の末、大手自社開発企業へ転職した。
年収は350万から500万になった。


SESの何が問題なのか

転職活動を始めて初めてわかったのが、「現場のことはよくわかるのに、転職市場で話せることが何もない」という状態だった。

客先のビジネスロジックは隅々まで把握していた。でも「何が作れますか?」と聞かれると、言葉が出なかった。使っていたZend Frameworkは既に「古い技術」として扱われていた。

転職市場が求めるのは汎用スキルだ。モダンなフレームワークでAPIを設計できる、Dockerでコンテナ化できる——現場固有のノウハウがどれだけ深くても、残念ながらほぼ評価されない。

もうひとつ、SES企業のビジネスモデルそのものの問題もある。自分が80万円/月の単価で客先に出ていても、手元に残るのは30万だったりする。高単価現場に行けるかどうかは運と営業力次第で、本人のスキルアップ意欲とは全く関係ない。

「今の現場は居心地がいいから」と転職を先延ばしにするうちに、気づけば30代半ば——という話は、相談を受けてきた中でも本当によく聞く。その感覚、わかる気がする。でも動くなら早いほうがいいとも思う。


転職活動でやってよかったこと・やり直したいこと

やってよかった:エージェントに「市場価値を聞く」ところから始めたこと

転職エージェントに登録して、まず「自分の今の市場価値はどのくらいですか」と率直に聞いた。これが意外と効いた。自分では「スキルが古くて弱い」と思い込んでいたが、エージェントからは「バックエンド経験2年・チームリード経験あり・AWS触ったことある、なら選択肢はそれなりにある」という話をもらえた。

動く前から「スキルが足りない」と思い込んでいる人は多いが、実際に市場に出てみると「意外とそうでもない」ことがある。まず登録して話を聞くだけでも、かなり視界が開ける。

やり直したい:エージェントを1社しか使わなかったこと

レバテックキャリアだけを使って転職活動をしたが、これは反省している。10社中5社内定という結果だったが、複数のエージェントで求人を比較していれば、もっと条件の良い企業を選べたと思う。エージェントごとに持っている求人が違うので、最低でも2社は使ったほうがいい。


職務経歴書でやらかしがちなこと

SES出身者がよくやるのが、こういう書き方だ。

・○○銀行の基幹システム保守・開発に従事
・Javaを用いたバッチ処理の実装
・テスト設計・実施

これだと採用担当の頭に「で、何ができるの?」という疑問符しか残らない。

数字・技術名・自分の担当範囲、この3点セットがあると一気に変わる。

【担当業務】ECサイトの受注・在庫管理システムのバックエンド開発

【技術環境】
Java 17 / Spring Boot 3 / MySQL 8 / Docker / AWS (EC2, RDS, S3)

【主な実績】
商品検索APIのパフォーマンス改善

スロークエリの分析(EXPLAIN)→複合インデックス追加
レスポンスタイム 2秒→1秒(50%改善)

「何をしたか」でなく「何を達成できたか」で書く。それだけで面接での会話がまるで変わる。


転職してから実感したこと

転職後に一番驚いたのは、コードレビューの質だった。SES時代はほぼ形式的なレビューしかなかったが、自社開発では設計の意図から詰めてもらえる。最初はきつかったが、3ヶ月でコードの書き方が変わった実感があった。

そして何より、「自分のコードがプロダクトに直結する」という感覚が、働く動機にじわじわ効いてくる。客先のシステムを守る仕事とは、そこが全然違う。


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