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キャラクター生成の再現度をグッと高めたい

に公開

「クラシうさぎ」を“それらしく”つくるために🐰

こんにちは、delyのグラフィックデザイナーのmakosunです🐍

弊社には「クラシうさぎ」「ラッキーうさぎ」「ハム先生」という、
アプリや日々のコンテンツに登場するクラシルリワードの公式キャラクターたちがいます。
それぞれ個性があって、社内外からも愛されている存在です🐰🐰🐹

左から「クラシうさぎ」「ラッキーうさぎ」「ハム先生」

最近では、生成AIを使ってこうしたキャラクターを描いてもらうことも増えてきました。
ちょっとした資料用のカットや、SNS用のイラストを自分でさくっと作れたら、すごく便利ですよね。
業務の効率化にもつながりそうだし、なにより楽しい!

ただ――。
生成AIの精度はどんどん上がっていますが、「なんか違う……」と思ってしまうキャラクターができてしまうことありませんか?
私も最初は、「もふもふが足りない」「偽物?」となっていました。
細かい特徴が多いとちょっとしたズレでも気になってしまいます。


なんか違う…😔

でも、いろいろ試してみた結果、
いくつかのポイントを押さえれば、かなり本物っぽくなるってことがわかってきました!

このページでは、私が実際にやってみて気づいたことや、
「これは良かったかも?」というコツを、成功例・失敗例と一緒にまとめています。
これから試してみたい方のヒントになればうれしいです!


成功例👏

キャラクター生成の第一歩は「特徴をしっかり覚えさせる」こと

生成AIで理想のキャラクターを作るためには、いきなり画像を作ろうとするのではなく、まず最初に「このキャラクターはどんな存在か」をAIにしっかり伝えることがとても重要です。

性別や体の模様、表情のパターンなど、細部にこだわりがあるからこそ、その特徴を事前にAIに覚えさせることで、生成されるイラストの精度がぐっと高まります。

  • キャラクターの性別
  • 身体の特徴(色・模様・パーツの配置)
  • 表情の変化やそのルール
  • 描いてほしくない要素 など

指示内容✏️
こうした「キャラクター設定」を丁寧に教えてあげることで、AIはその情報をベースにより自然で“らしい”表現をしてくれます。

そして、最初にできあがったイラストがこちら!

指示内容

7月をイメージしたクラシうさぎのイラストを生成してください。

はじめに生成されたこのイラストは、かなり“本物”に近い形で表現できています。

ただし、よく見ると
1枚目:手や尻尾が少し「もふもふ」しすぎている
2枚目:顔の横のもふもふが1個だけ・ウインクが「く」の字ではない

という点が気になります。

こんなふうに、「あれ?」って思うところがあったら、そのたびにAIに特徴を伝え直していけばOKです。一発で完璧を出そうとするよりも、生成結果を見ながらちょっとずつ調整していくのがコツです!

ルールを追加し、再度生成したイラストがこちら!

クラシうさぎのルールをしっかり守った状態で生成ができたため、 ほぼ本物に近い形で再現され、成功! と言える結果になりました。細かな部分まで忠実に描かれていて、とても良い仕上がりです。

かなり本物に近い状態なので、クラシうさぎの親友の「ラッキーうさぎ」についても特徴を覚えさせ、この調子でどんどん色んなパターンのイラストを作る段階に進みました。

ところが指示がやや曖昧だったため、直前に生成したハロウィンの要素が反映されてしまうという現象が起きました。

このように、AIは直前の情報やコンテキストを引き継ぐ性質があるため、生成時には毎回「何を・どういうシチュエーションで・どんな雰囲気で描いてほしいか」を具体的に伝えることが大切とのこと。

再現度は高いけれど限界も。AI生成の精度と課題

クラシうさぎとラッキーうさぎがひまわり畑にいる夏のイラストを厳守ルールを明記したうえで再度生成しました。

全体としては明るくポップな雰囲気や構図もよく、かなり本物に近い再現ができた成功例だと言えます。

しかし、クラシうさぎがウインクしている場面で、「左目が黒丸・右目がくの字型」という明確なウインク時のルールを繰り返し指示しても、何度生成しても正確な形にならないという結果になりました。


🤔 なぜウインクの目の形が正しく再現されないのか?

どうやらその原因は、生成AIが使用している画像生成モデル(DALL·E)の仕組みにあるとのこと。
テキストの説明だけをもとに絵を描いてるらしく、
すごく細かい形とか、キャラクター特有のルールなどを完全に制御しきれない場合があるのです。

こちらからは正確にルールを伝えていても、なかなか思いどおりにはならない場面もありました。

✅ それでも、かなりの再現精度が出せる!

とはいえ、全体の雰囲気とか「らしさ」みたいなものは、いい感じに再現できていました!
細かいところは惜しいときもあるけど、ちゃんとクラシうさぎっぽく見えるので、キャラクターの印象を崩さずに“らしさ”を保った表現ができている点は大きな成果です🐰

最後に試したイラストでは、今までで一番完璧に仕上がりました。
ウインクも生成するイラストによってはきちんと再現されるようです!

生成を繰り返すと、どんどんうまくいかなくなる?そのときの対処法

でも、何回も生成してるうちに 「ん?前よりちょっとズレてる気がする…?」 と思うこともありました。


誰?

なんと回数を重ねると、AIが過去のやりとりをいろいろ覚えてて、
その“記憶”がちょっとずつズレた方向に影響を与えてしまうようです。

✅ 対処法:「新規チャット」+「メモリ削除」でリセット!

これがいちばん簡単で効果的でした。

  • 現在のチャットには、キャンセル・再生成・修正などの履歴が溜まっており、AIがその情報をベースに補完しようとする
  • 新しくチャットを始めれば、余計な履歴のない状態で、純粋にクラシうさぎのルールだけを反映することができる!
  • メモリ削除で今までの変な癖やスタイルをまっさらにリセットできる

💭 メモリってなに?

ChatGPTには、「メモリ」と呼ばれる機能があります。これは、ユーザーが過去にChatGPTに教えた情報(たとえばキャラクターの特徴や指示のスタイルなど)を長期的に覚えておくしくみ。
通常のチャットでは会話が終わると情報はリセットされますが、メモリがオンになっている場合、次回以降の会話に引き継がれることがあります。

例えば

  • 一度「クラシうさぎの特徴はこうです」と教えた内容が記憶されて、今後もベースとして使われる
  • 耳の形やロゴの位置が、回数を重ねるうちに少しずつ変化していく(でもこちらは修正したつもり)

といったことが起こる可能性があります。

とくにキャラクター生成のように「細かい形やパーツの正確さ」が重要な場合、
このメモリが原因で、知らないうちに意図していない特徴が入り込んでしまうことがあります。
そのため、どうしても毎回同じ間違いが出る、修正しても改善しない、というときには、
メモリのリセット(削除)を行うことで、クリーンな状態に戻すのが有効!

📌 ポイント
「メモリ削除」+「新規チャット」+「クラシうさぎのルールだけを伝える」
この3点セットが一番安定しました!

無事戻ってきました

困ったときは、いったんぜんぶリセットしてスッキリさせてから、またトライしてみるのが◎です。

まとめ

クラシうさぎやラッキーうさぎのイラストを生成してみて、最初は思いどおりにいかないことも多かったですが、少しずつコツがつかめてきたように思います。

特に大事だと感じたのは、

  • キャラクターの特徴を最初にしっかり伝えること
  • 「こんなふうにしてほしい」という指示はなるべく具体的に書くこと
  • 出来上がった画像を見て、気になるところがあればその都度修正していくこと
  • 生成を繰り返してうまくいかなくなってきたら、新しいチャット+メモリ削除でやり直すこと

でした

完璧に思いどおりにはいかなくても、少しずつ調整していけばちゃんと近づいていけるので、
これからも楽しみながら続けていきたいです!

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