[AI活用事例] カジュアル面談時の会社説明をAIに半分置き換える
はじめに
カジュアル面談の度に同じ内容の会社説明を繰り返し実施しています。しかし、説明内容を飛ばしてしまったり、ニュアンスが変わってしまったり、質のバラつきが発生することがあります。
そこで、AIを活用することで会社説明の質を一定に保ちつつ自動化することを考えました。また、文章・音声・動画の各工程を分割して管理することで、日々変化する会社情報にも柔軟に対応できる仕組みづくりを目指しました。
本記事では、実際に試してみた作業プロセスを紹介します。
使用サービス
- Google Gemini
- Amazon Polly
- iMovie
Google Gemini とは
Google Geminiに聞いてみました。指示文「Google Geminiとはどのようなサービスですか?200文字以内の文章で概要説明をお願いします。」
Google Geminiは、Googleが開発した高性能な生成AIチャットボットです。
テキスト、画像、コードなど複数の情報を理解・処理できる「マルチモーダルAI」が特徴で、質問への回答、文章作成、要約、画像生成、Googleサービス連携(Gmail/Docsなど)によるタスク実行など、多様な用途で利用者の生産性を高めます。
公式サービス: Google Gemini
Amazon Polly とは
Google Geminiに聞いてみました。指示文「Amazon Pollyとはどのようなサービスですか?200文字以内の文章で概要説明をお願いします。」
Amazon Pollyは、テキストをリアルな音声に変換するクラウドベースの音声合成(TTS: Text-to-Speech)サービスです。
AWS(アマゾン ウェブ サービス)の一部として提供され、多言語や多様な話し方に対応しています。ウェブサイトやモバイルアプリでの読み上げ、ナレーション制作、コールセンターの自動応答などに利用され、音声コンテンツの作成を容易にします。
公式サービス: Amazon Polly
通常テキストスクリプトを合成音声に変換すると不自然な発声になる箇所が多いため、音声合成マークアップ言語(SSML: Speech Synthesis Markup Language[1])を使用することで強弱やアクセントなどを調整できます。
公式ドキュメント: SSML ドキュメントからの音声の生成
公式ブログ: Amazon Polly を使用した日本語テキスト読み上げの最適化
iMovie とは
Google Geminiに聞いてみました。指示文「iMovieとはどのようなサービスですか?200文字以内の文章で概要説明をお願いします。」
Movieは、Appleが提供する無料の動画編集アプリです。
MacやiPhone、iPadで利用でき、直感的な操作でカット編集、字幕、音楽の追加が可能です。デバイス間の連携がスムーズで、iPhoneで撮影・編集したプロジェクトをMacで仕上げることも容易です。初心者でも手軽に映画のようなクオリティの動画を作成できる点が特徴です。
公式サービス: iMovie
作業概要
音声ファイルを1つにまとめてしまうと内容の部分的な差し替えをする際に、音声と動画をすべて再作成する必要が出てきます。そのため区切りのよい部分でファイルを分割し、最後にファイルを結合する方法を取りました。
- 区切りのよい部分でスクリプトを分割する
- 合成音声を生成する
- キャプチャ動画を作成する
- 音声と動画を結合する
- すべての動画を連結する

作業プロセスの概要図
実際の作業内容
スクリプト作成
カジュアル面談時の会社説明マニュアルは既にあったので、普段説明している内容を音声入力しスクリプトに起こしました。
*AI議事録があればその内容をスクリプトとして利用してもよいと思います。
スクリプト分割
全体を次のように分割しました。プレスリリースなどで新しい情報が公開された場合は、事業内容の項目として一時的に差し込む想定です。
- イントロダクション
- 会社概要
- 事業内容
- 商用案件
- 現在の事業フェーズ
- ブログ紹介
- ビジネスブログ(note)
- 技術ブログ(Zenn)
Geminiでのマークアップ言語変換
生成AIを利用することでマークアップ言語に変換します。分割後のすべてのスクリプトに同じ作業を実施しました。生成AIに任せれば自然な日本語のマークアップ言語に簡単に変換できます。
Geminiへの指示文「自然な日本語発音になるように Amazon Polly でサポートされる SSML タグを付与してください。」
変換前
それでは、株式会社ディーカレットDCPについて、ホームページを中心に説明させていただきます。
弊社ディーカレットDCPは、デジタル通貨プラットフォーム事業を展開しています。
変換後
タグ記述エラーになる上に自然な読み上げになりませんでした。結局、手動で修正しました。
<speak>
<prosody rate="medium">
それでは、株式会社ディーカレットDCPについて、<break time="200ms"/>ホームページを<break time="400ms"/>中心に<break time="600ms"/>説明させていただきます。
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<break time="800ms"/>
<prosody rate="medium">
弊社ディーカレットDCPは、<break time="300ms"/>
<emphasis level="strong">デジタル通貨プラットフォーム事業</emphasis>を<break time="400ms"/>展開しています。
</prosody>
<break time="800ms"/>
</speak>
手動修正後
Zennに音声埋め込み機能がないので雰囲気をなんとなく想像してください!
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<prosody rate="medium">
それでは、<phoneme type="ruby" ph="かぶしきがいしゃ">株式会社</phoneme>ディーカレットDCPについて、ホームページを中心に説明させていただきます。
</prosody>
<break time="600ms"/>
<prosody rate="medium">
弊社ディーカレットDCPは、<break time="100ms"/>
<prosody volume="x-loud">デジタル通貨プラットフォーム事業</prosody>を展開しています。
</prosody>
<break time="600ms"/>
</speak>
合成音声の生成
Amazon PollyでSSMLを読み込ませ合成音声を生成します。パラメータとして、「エンジン=ニューラル」「言語=日本語」「音声=Takumi,男性」を選択しました。
「エンジン=生成」を利用しようとしましたが、使用時点で日本語が未対応でした。

Amazon Polly コンソール画面
音声に合わせて動画作成
画面キャプチャで音声に合わせて動画を作成します。音声と動画を結合する際に調整できるように、動画の開始と終了に5秒ずつ余白を入れました。
公式手順: Macで画面を収録する方法
Chromeの「表示」タブからブックマークバーとツールバーの表示オプションのチェックを外し、ウィンドウ全画面表示で撮りました。

Chrome 「表示」タブ
音声と動画の結合
iMovieで音声ファイルと動画ファイルを結合します。

iMovieの編集画面
切り落とす部分に再生ヘッドを合わせた上で、「変更」タブから「再生ヘッドの位置までトリム」を実行します。

iMovieの「変更」タブ
動画連結
最後にすべての動画を連結します。連結部分にトランジション「左へワイプ」を設定しました。

トランジションの追加作業
全体で約6分の動画が完成しました!

動画連結作業
おわりに
今回紹介した方法は、あくまで個人で試行錯誤しながら構築した簡易的なワークフローです。生成AIや音声合成の進化は早く、今後はさらに自然な発話や自動編集も期待できます。この記事が、同じようにカジュアル面談の会社説明に課題を感じている方の参考になれば幸いです。
-
W3Cにより標準化されている https://www.w3.org/TR/speech-synthesis11/ ↩︎
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