TableauからData Cloudへのセグメント連携 その5
TL;DR
Tableauで選択した顧客リストをData Cloudに連携するにあたって、
Tableauダッシュボード上で使用できるフィルタには制限がある。
Tableau上で生成/計算されたフィールドやフィルタ条件については利用できない。
TableauからData Cloudへのセグメント連携における前提条件
前回の記事はこちら。
前回は、TableauからData Cloudにセグメント連携をする際に注意すべき前提条件のうち
6.オブジェクト間は1:1で結合される必要あり
について説明させていただきました。
今回は
7.フィルタ条件に計算フィールドや表計算,TOP n等Tableau上での計算結果は使用不可
8.日付でのフィルタ条件に制約あり
とTableauダッシュボード上のフィルタ条件にまつわる二つの前提条件について説明いたします。
Tableauダッシュボード上のフィルタに利用できないフィールド
Tableauダッシュボードにおけるフィルタ制約については、こちらのhelp記事に記載があります。
これらのフィールドがフィルタに含まれる場合、セグメント連携はエラーとなり行えません。
これらの共通点としては、Tableau上で生成/計算された項目群となります。
TableauからData Cloudにはセグメントそのものではなく、セグメントを構成するフィルタ条件が渡されます。
そのため、Data Cloudに存在しないTableau上のみの項目を指定してしまうとセグメント連携が行えないというのが理由となります。
ただし、あくまで「フィルタ条件として」利用できないのであり、
グラフや表にこれらの項目が使用されていることは問題ありません。
こちらの分布図では、X軸/Y軸にそれぞれTableau上で作成された計算フィールドが、点は顧客IDをカウントしたものが使用されています。
この分布図から特定の点を選択しセグメントを作成した場合、フィルタ条件に利用されるのは計算フィールドではなく、選択された点と紐づく顧客IDであるためフィルタ条件の制約にはかかりません。
フィールド以外にもフィルタに関する制約は下記の通りです。
一番最初の制約についてですが、
たとえばこのような上位n件のフィルタ等もTableau上で計算されますので、
利用できないフィールド同様、セグメント連携におけるフィルタ条件としては利用できません。
二番目以降の制約については日付に関するものとなります。
「直近N年間」「直近N日間」についてはサポートされていますが
「直近N週間」「直近N四半期」のようなフィルタが利用されている場合はセグメント連携が行えません。
日付に関するフィルタは通常多くのダッシュボードで適用されているので、これらの制約条件に引っかからないかは注意が必要です。
TableauからData Cloudへのセグメント連携における前提条件振り返り
これまで5回にわたって、TableauからData Cloudにセグメント連携を行う場合、
どのような前提条件に気を付けなければいけないかをご紹介してきました。
考慮すべきことも決して少なくはありませんが、それを踏まえてなお
ダッシュボードで分析を行うユーザーが他のツールの操作を覚えることなく
セグメント作成を行えることは有効に活用できる機能かと思いますので、
お手元に環境がある方は是非一度お試しください。
※本記事は、私が所属する会社とは一切関係のない事柄です。
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