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データプラットフォームの基本(初心者向け) および使用される製品やサービス~Azure編~

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はじめに

本記事では、データプラットフォームについて、基本的な処理の流れや構成要素を初心者向けに説明します。
関連する技術用語や製品・サービス(今回はAzureの製品を例に紹介しています)についても説明し、どのような技術や製品が、データプラットフォームのどのような場面で利用されているのか、についても併せて理解を進められる記事にしたいと考えています。

データプラットフォームとは

「データを収集する、貯蔵する、加工する、可視化・分析する」を一貫してできるようにする、組織が持つデータを有効活用するためのデータ分析基盤です[1]

データプラットフォームでは、業務システムやWebサイト、アプリ、SNSなど、様々な場所に存在しているデータを収集して一元管理し、またそのプロセスを自動化することで、データの処理の工数や管理のコストの削減と、データの利便性の向上を実現します。これにより、データドリブンな意思決定や生産性の向上に貢献します。

近年、SNSやセンサーデータなど、データの種類及び量が増加し、また、データ分析による企業経営の高度化が進められています[2]。データを効果的に利用するには、データプラットフォームの構築が重要となります。

以下で、データプラットフォームの

  1. 収集する
  2. 貯蔵する
  3. 加工する
  4. 可視化・分析する

の4ステップについて、初心者向けに説明します。また、各ステップでどのような製品やサービスが用いられるのかについて、公開されているアーキテクチャ[3]や事例[4][5]をもとにMicrosoft社の製品およびMicrosoft社のクラウドサービスであるAzure上のサービスを例に紹介します。

1. データを収集する

このステップでは、様々なデータソースから、データを収集します。
収集の対象となりうるものとして、企業基幹システムで生成されるデータや、SNSのコメント、アプリのログデータ、そのほか、センサーデータや画像・音声データなど、様々な形式のデータがあります。

関連製品・サービス
Azure Event Hubs[6]:フルマネージドのデータストリーミングサービス。短い待機時間で、1 秒あたり数百万個のイベントをストリーミングできます。 Event Hubs では、イベント発行元から送信されたイベントデータは、イベントハブ(Kafkaでのトピック) に保存されます。 受信側はイベントハブからデータを読み取ります。ストリーム処理によく使用されるApache Kafkaとも互換性があり、コードを変更せずに既存のKafkaワークロードを実行することが可能です。

関連製品・サービス
Azure Data Factory(ADF)[8]:フルネージドのサーバーレスデータ統合サービス。ELT/ETLプロセスの構築やパイプラインの調整、実行や監視などをコードレスに実施することが出来ます。また、多様な組み込みコネクタを有しており、Amazon Redshift、Google BigQueryなどのデータソースの他、Salesforceなどの SaaS アプリなどからもデータを取得することが出来ます。

2. データを貯蔵する

データソースから収集されたデータは、データレイクに保存されます。データレイクでは、非構造化データも含む大量のデータを未加工のまま蓄積することができ、様々なデータソースから取得した一元管理します。まずはデータを蓄積しておき、その後用途に応じて必要なデータを取り出し加工して利用することが出来ます。
事前のスキーマ定義や投入前の加工が必要ないため、人的リソースやデータ投入までのリードタイムが削減できます。また、ストレージコストが安いこと、拡張性が高いことも特徴です。
一方で、生データがそのまま投入されるので、システムとしてデータの質を担保することはできません。
データレイクには、オブジェクトストレージが多く使われています。[10]

データレイク データウェアハウス データマート
格納するデータ 非構造化データを含むあらゆる形式のデータ 主に構造化データ 主に構造化データ
用途 データの貯蔵、大量データのAIでの利用 BIツールなどでのデータの分析 特定の業務や部門などでの使用に特化

[11]
※データウェアハウス、データマートは後述する、データを加工する段階で使用します。

関連製品・サービス
Azure Storage Blob[14]:クラウドネイティブのオブジェクトストレージ。オブジェクトストレージの特徴としてあるように、スケーラビリティが高く拡張性と費用対効果に優れています。また、Azure Storage Blobは認証や保存時の暗号化といったセキュリティ機能を持ち、ビッグデータ分析ソリューションである Azure Data Lake Storage Gen2をサポートしています。

3. データを加工する

蓄積されたデータから分析に使用するデータを取り出し、分析用に加工を行います。分析ツールでの分析が行えるように、分析に必要なデータを選択し、データの形式を整えてデータウェアハウスに保管します。また、さらに特定の部門での使用などに特化してその用途に最適化されたデータを格納するデータマートが作成されることもあります。

関連製品・サービス
Azure SQL Database[15]: MicrosoftがSQL Serverを運用するフルマネージド型のデータベースサービス。高可用性が特徴で、監視機能やトラブルシューティング機能、セキュリティ機能なども有しています。

4. データを可視化、分析する

分析用に加工されたデータをBIツールを用いて集計・分析することで、人が見て理解できるようにし、意思決定に役立てます。

関連製品・サービス
PowerBI[16]:Microsoftが提供するBIツール。データ分析ツールやレポート作成ツールのほか、TeamsやPowerPointなど他の Microsoftサービスにレポートを簡単に埋め込んで共有する機能や、データ内のパターンの検索やレポートの即時作成などを行えるAI 機能なども有しています。

まとめ

今回ご紹介した、データプラットフォームの概要と、関連技術(灰色のふきだし)や製品・サービス(緑色の四角)の位置づけのイメージを図にまとめました。

データプラットフォームは、このようなコンポーネントや技術・製品を使用して構成されます。しかし、実際のデータプラットフォームでは、データレイクとデータウェアハウスのどちらかのみを有していたり、データマートが存在していなかったり、といったように、その構成は様々です。
また、本記事ではAzureの製品・サービスを取り上げましたが、様々な会社の製品を組み合わせてデータプラットフォームを構築することも可能です。

データを有効活用するには、目的と状況に合わせて構成や製品・サービスを選択してデータプラットフォームの構成する必要があると考えられます。

本記事が、データプラットフォームについて学習を始めた方が全体像のイメージをつかむ助けになりましたら幸いです。
(初出:Qiita 2024年11月20日)

脚注
  1. DATA VIZ LAB|データプラットフォームとは?導入に向けて組織が知るべき基礎知識 ↩︎

  2. 総務省|令和2年版 情報通信白書|日本企業におけるデータ活用の現状 ↩︎

  3. Microsoft|Deploy the Sports Analytics on Azure Architecture ↩︎

  4. Microsoft|お客様事例 龍谷大学 ↩︎

  5. Microsoft|お客様事例 株式会社クラレ ↩︎

  6. Microsoft|Azure Event Hubs のドキュメント ↩︎

  7. IBM|抽出、ロード、変換(ELT)とは ↩︎

  8. Microsoft|Azure Data Factory のドキュメント ↩︎

  9. Amazon|構造化データと非構造化データの違いは何ですか? ↩︎

  10. IBM|データレイクとは ↩︎

  11. 大和総研|データレイクとは - DWH、データマートとの違いと導入時の注意点 ↩︎

  12. IBM|オブジェクト・ストレージとは ↩︎

  13. FUJITU|CLOUD NAVI オブジェクトストレージとは ↩︎

  14. Microsoft|Azure Blob Storage のドキュメント ↩︎

  15. Microsoft|Azure SQL Database のドキュメント ↩︎

  16. Microsoft|Power BI ↩︎

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