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SharePointで始める、組織を強くする“社内ポータル”設計思想
はじめに
こんにちは! CoToMaのはるるです。
この度、社内ポータルを作成することになり、あらためて社内ポータルについて整理しましたので、備忘がてら記事にしております。
社内ポータルですが、今まで以上に、常用な役割を持つようになってまいりました。
テレワークや分散拠点での業務が当たり前となった今、社内ポータルは情報を整理し、共有し、組織全体に浸透させるための中心的な仕組みです。
社内ポータルは、内部向けWebサイトですが、かつてはWebサーバを用意したり、S3に静的Webサイトを用意するなど様々な構成で構築が可能ですが、
その中でも注目すべきなのが、Microsoft 365と連携可能な「SharePoint」です。
弊社も、SharePointを採用しております。
本記事では、SharePointで社内ポータルを構築することの優位性に焦点を当て、エンジニア視点でその設計思想を解説していきます。
1. 社内ポータルの必要性と課題
● なぜ今、ポータルが必要なのか?
- 各部署・各ツールに散在する情報
⇒情報が各所に点在することで、重複化やブラックボックス化が発生してしまう - テレワーク環境でのスムーズな情報連携が困難
⇒必要な人が、必要な時に、必要な資料にたどり着けない
→ 社内ポータルは、「見える化」「一元化」によりこれらを解消する中核的存在です。
2. なぜSharePointが“最適解”なのか?──5つの技術的優位性
● ① Microsoft 365とのシームレスな連携
- Teams、Outlook、OneDriveとの統合により、日常業務の中で自然に情報が集まる
⇒各ツール上のファイルをSharePointにて保持することができる - Teams上にSharePointページを埋め込むだけで、ポータルを“日常化”できる
⇒Teamsのチャネルにポータルのトップページを固定しておくことで、毎日開く=更新情報を自然に確認できる
● ② コード不要で作れる自由度
- ノーコードで直感的に画面設計やレイアウト調整が可能
⇒ソースコードを書かなくていいので、学習コストも少なくて済む - テンプレートとWebパーツを組み合わせることで、誰でもスピーディーに構築できる
⇒テンプレートが用意されているので、とりあえず作ってみるが可能
● ③ 組織全体への展開が容易
- Microsoft Entra ID(旧Azure AD)との連携により、組織構造に合わせたアクセス制御が簡単
- 異動・入社・退職に応じたユーザー管理が一元化可能
● ④ 標準で高セキュリティ
- Microsoftのセキュリティ基盤上で運用
- 保持ポリシー、アクセス権管理、監査ログなど、セキュリティ・ガバナンスも万全
● ⑤ 利用状況の可視化と改善のヒント
- アクセスログや利用状況をPower BIなどで可視化
- よく見られているページ、利用されていないコンテンツを分析し改善に活かせる
3. SharePointポータルの構成例と設計のポイント
● 構成例:
- トップページ:お知らせ、重要リンク、全社検索ボックス
- 部門別ページ:営業・開発・管理部門ごとのナレッジ整理
- 共通リソース:申請書、マニュアル、FAQ などの集約
● 設計のコツ:
- 階層構造は浅く:3クリック以内で目的の情報に到達
- タグ・メタデータを活用して検索性を高める
- アクセス権は業務フローに合わせて柔軟に設定
4. よくある導入パターンと失敗しないコツ
● 小さく始める
- まずは1部門やプロジェクト単位でPoC(試行)
- 利用実績を踏まえて、全社展開へスケールアップ
● 運用ルールの整備
- ページ更新の責任者を明確に
- 更新頻度とガイドラインを定めて運用を継続可能に
⇒更新頻度が少ないと形骸化してしまい、運用に支障をきたします。ページ更新の責任者および更新頻度は定めておいた方がよいと思います。
● 利用促進の工夫
- Teams上に埋め込んで“アクセスしやすさ”を担保
- ポータルの活用方法を定期的に社内発信
⇒利用のしやすさと定期的な更新は、利用者の促進に大事な要素となってきます。
おわりに
SharePointは「社内ポータル構築ツール」以上の価値を持つ、組織を支える情報プラットフォームです。
情報共有、セキュリティ、拡張性のすべてを兼ね備え、エンジニアが主体的に設計・運用できる柔軟さも魅力です。
今こそ、SharePointを活用した社内ポータルの整備に取り組み、組織の力を底上げしましょう。
この記事が、皆さんの業務改善の一助となれば幸いです。
それでは、次のデプロイ先でお会いしましょう。☁⚙🚀
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