AI駆動開発の実践と課題
この記事はコラボスタイルAdvent Calendar 2025 12月15日の記事です。
コラボスタイル 開発部のDoです。
今回のコラボスタイル Advent Calendarのテーマは「コラボ」ということで、12月8日にはリモートワーク初心者の私がこの一年弱リモートワークを行う中で必要だと感じた心掛けのようなものを書きました。前回は人ですが、今回はAIとの協同作業について書いていきたいと思います。
もう、多くの方が何らかの形で日常的にAIを利用していると思います。また、仕事の中でもAIを活用することなどは少なくないと思います。私もエンジニアとしてコードを書く、コードの調査をする、技術の調査をする…そのほか、様々な場面でAIを活用しています。最近では、コードを書くだけでなく、仕様書の作成をはじめ、AI駆動での開発にトライしています。その課題についても共有をしてみようと思います。
AIで個別の実装をする
粒度が小さいタスクについては、スペック駆動のように調査→要件定義→実装までをAIと進めることで、安定した出力を出す実践を進めていました。
その実践については、今年の10月にクラスメソッドさんの名古屋オフィスオープン記念イベント DevelopersIO NAGOYA Day Oneでお話しをさせていただきました。
通常、要件だけのプロンプトを書いても実装手法や方法については基本的には無数にあり、AIに生成されるコードはガチャレベルのギャンブルになってしまいます。かといってすべての前提条件などを書くとプロンプトが長くなりすぎてしまいます。先般登壇した資料では、現在の仕様の調査や要件定義のタイミングで実装の選択肢を減らすことで精度を向上させるという内容です。
AIで仕様書の作成を進める
粒度の小さい個別の課題については上記の手法でやっているものの、仕様書を作成するなど自由度の大きい課題の場合は難しい部分が出てきます。
この部分については、コラボスタイルで以前サービス開発部のメンバーでAI-DLCについて、サイバーエージェントの小西さんを招いてワークショップを行いました。そこで、AIと「コードを書く」だけでなく仕様書やユーザーストーリーからAIとドキュメントを作成するという手法について学び、ワークショップで実際に進めている姿などを学びました。
この仕様について決める時には旧来であれば担当者が一人で仕様のたたき台を作成し、ドメイン知識を多く持つ人、プロダクトマネージャー、プロダクトオーナー…様々な人からの意見が入ったうえで決定をすることとなります。AIと一緒に行う場合には、要件定義のベースはAIが作成することとなります。それを担当者で整えてから意見を聞くのではなく、従来意見を聞いていた有識者に集まってもらい仕様を決めていくという手法を取ります。
この手法をとることで、その場でAIで直しつつ認識を合わせることが可能となります。
高速で仕様が決定され、AIを使って高速に実装がされることとなるはずですが…実際に進めてみるといくつか課題が出てきました。
課題
1. AIが出してきた文書に余計なものが多い
AIには事前の情報を読ませたうえで対応を進めることとなりますが、特にユーザーストーリーなどを書かせるとエビデンス(AIの考える)を出してくることがあります。具体的な数字やそのほか根拠のないものも出てくる場合があります。出すなと言っても出してそれを削除することとなります。
また、仕様書を作らせる場合には「まだ検討段階だから予定などは記述するな」と書いても記述をする場合が多くあります。
また、仕様書を書かせた場合には「プロダクト全体の問題解決をする仕様書」と「今回追加する機能の仕様書」が入り混じることも少なくありません。検討したいのは「今回追加する機能の仕様書」であって、プロダクト全体の問題としてはすでに認識しているものである場合は、それもまたノイズとなります。人は、書いてあるものに思考が引きずられてしまう場合があり、こういったノイズはかえって速度を鈍らせる原因ともなります。
2. 仕様書を詳細に確認をしていくと、一人で進めるよりもずっと時間がかかる
当然ですが、参加者が多ければ多いほどに多様な意見が出てきます。そのため一人で仕様を検討するよりもずっと時間がかかります。忙しいメンバーを集めての定期的な会議とするのではなく、要点を絞った会議とすべきなのだとは思いますが、AIの書いた仕様書では1.の課題の通りノイズがそれなりに含まれていることになります。そのため本来議論すべき要点を議論する時間が無くなってしまうような場面も出てきてしまいます。
今後について
AIで仕様書を作成することについて、確かに一定の効果はあるものの大きな課題もあります。AI任せではなく人の手を入れることでブラッシュアップをしていく必要があるのですが、人の手を入れれば入れるほどに人がやるのと変わらないだけの時間がかかってしまいます。そのバランスが難しく、まだうまくいった感触がないというのが現実です。
今後もそのバランスを模索しながら実践を進めていくことができればと思います。
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