情報過多で疲れた人向け「認知負荷設計」という考え方
はじめに
この記事は、単なる仕事術ではありません。
エンジニアとして働く中で、
- 長文が読めない
- 判断できない
- 思考が止まる
という状態に陥った経験から、
「脳の使い方」ではなく
仕事そのものの設計を変えた話です。
精神論ではなく、設計として整理しています。
TL;DR
私に起きたこと
2025年12月、仕事中にずっと「脳が重い」状態になりました。
- Teamsの長文が読めない(文字は読めるが意味が入ってこない)
- MTGで最後の意思決定ができない
- 相談が来るだけで処理負荷が急上昇
- 午後にパフォーマンスが急激に落ちる
当時はこう思っていました。
忙しいから仕方ない。
でも後から分かった。
「忙しいから仕方ない」は、脳と仕事設計を壊す合言葉だった。
何が起きていたのか(モデル化)
脳は無限ストレージではない
脳には長期記憶があります。
しかし、
同時に扱える作業スペース(ワーキングメモリ)は有限。
未完了を置き続けると、思考スペースが消えます。
未完了はバックグラウンド処理になる
以下のようなもの:
- あとで考えないと
- 忘れないように
- 判断待ち
これらは割り込み処理として残り続けます。
つまり、
「何もしていない時間」にも負荷が発生します。
当時の自分
28人 × 2〜3案件を頭の中で管理。
保持していた情報:
- 案件名
- 進捗
- ブロッカー
- リスク
- 支援ポイント
- 判断ポイント
そして起きた錯覚:
「覚えている = 管理している」
転機:「覚えている」は管理ではない
管理とは:
- 目的を言語化
- 次のアクション明確化
- 期限設定
- 共有可能な状態
つまり:
覚えている = 属人化
管理している = 仕組み化
ここで方向転換しました。
「脳を変える」のではなく、
仕事の設計を変える。
本題:認知負荷を下げる5つの設計
1) 外部メモリ化:案件情報をシンプル化
覚える部分は脳の外に寄せる。
媒体は何でもOK:
- Markdown
- Excel
- Planner
- Notion
- Kanban
重要なのは:
参照可能であること
テンプレ例:
# [案件名]
## 目的
-
## 現状
- 進捗:
- 関係者:
## ブロッカー・リスク
-
## 次のアクション(最大3つ)
1.
2.
3.
## 期限
-
「覚える」ではなく「参照可能にする」
2) 考えるタイミングを予定化
「あれ考えないとな」
これが最大の負荷源。
運用:
- 思いついたらタスク化
- Outlook予定へ
- その時間まで考えない
ポイント:
「今は考えなくていい」を
ちゃんと設計する。
3) WIP制限(同時思考3つまで)
WIP制限とは:
同時進行数に上限を設けること。
- 今週フォーカス3つ
- それ以外はBacklog
優先順位より効果が大きい。
4) 判断は午前に配置
例:
- 午前:意思決定
- 午後:実装・レビュー
- 夕方:軽作業
疲労前提で設計する。
5) 相談テンプレ導入
多くの相談は入力未整理。
テンプレ:
【目的】何を決めたい?
【現状】何が起きてる?
【選択肢】候補と意見
これだけで負荷激減。
⚠ 回復は段階的
1〜2週間で、以下の通り回復しました。
- Teams長文読める
- 判断力回復
チェックリスト
- 未完了を外部化したか
- 今考えなくていいものを分離したか
- WIPは3以下か
- 判断を夕方に置いていないか
- 相談テンプレ使っているか
まとめ
脳は「全部を覚える場所」ではない。
考えるための有限な作業スペース。
保存は外へ。
脳には「今考えること」だけを置く。
いま、あなたの頭の中に未完了はいくつありますか?
そのうち、本当に「今」考える必要があるものはいくつですか?
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