技術イベントに参加する価値って何だろう? 〜Google Cloud Next Tokyo 26で新卒エンジニアが感じたこと〜
1. はじめに
こんにちは!クラウドエースの新米エンジニア、伊藤です。
今回、私は国内でも多くの人が集まる大規模な技術イベント、Google Cloud Next Tokyo 26(以下、Next Tokyo)に参加しました。
昨年は学生として会場の熱気に圧倒されながら参加していましたが、今年、新卒エンジニアとして再び参加して、ふと思ったことがあります。
「なぜ、これほど多くの人が技術イベントに集まるのだろう?」
もちろん、最新技術を学ぶことは大きな目的の一つです。しかし、実際に参加してみると、それだけではない価値があるように感じました。
そんな思いから、本記事ではNext Tokyoに参加して私が感じた「技術イベントに参加する価値」をお伝えします。

2-1. 技術に詳しくなくても楽しめる
Next Tokyoのような大規模なイベントでは、多くの企業がブースを出展しています。初めて参加する人にとっては、専門的な説明についていけるだろうか、ブースでどのように話せばいいのだろうかと、少し身構えてしまうこともあるかもしれません。
一方で、会場には専門的な知識がなくても、直感的に楽しめる展示もあります。
今回、私が印象に残ったのが、Googleによる商用車向けのルート最適化の展示でした。
一般的なGoogle Mapsのナビゲーションのように目的地までの経路を示すだけではなく、車両の重量や全長、車幅などの情報に加え、道路やトンネルの条件まで考慮してルートを提案します。
これにより、これまで熟練のドライバーが経験の中で培ってきた知識を形として残し、遠回りや通行できない道路を避けながら、誰でも適切なルートを選択できるようになるそうです。

技術の細かな仕組みをすべて理解できなくても、
「配送業の現場にある困りごとを、こうして解決しているのか」
という価値は、自然と伝わってきました。
技術イベントと聞くと、生成AIのデモのような華やかで目を引く展示を想像する人も多いと思います。それらと比べると、この取り組みは一見すると地道に映るかもしれません。
しかし、配送業に携わる方々にとっては、日々の仕事を支える大切な技術です。
多くの人を驚かせる技術だけではなく、特定の現場が抱える課題を一つひとつ丁寧に解決する技術にも、大きな価値がある。そのことに気づけたのも、会場で実際に説明を聞いたからこそでした。
2-2. コミュニティとの出会い
会場を見て回るなかで、私が立ち寄った場所の一つが、Jagu’e’rのブースでした。
Jagu’e’rは、Google Cloudを利用する企業やエンジニアなどが集まり、知見を共有するコミュニティです。
それまで私は、「コミュニティ」と聞くと、経験豊富なエンジニアが集まる、少し入りづらい場所というイメージを持っていました。
しかし、実際に話を聞いてみると、初心者だから参加しづらいという雰囲気はありませんでした。技術の話だけではなく、「まずはイベントに来てみること」や「興味を持ったら気軽に参加してみること」を歓迎してくれる空気がありました。
また印象的だったのは、普段は異なる企業で働くエンジニアたちが、会社の垣根を越えて同じ技術について知識を共有していたことです。企業同士という視点では競合することがあっても、コミュニティでは互いに学び合う。その文化が、私にはとても新鮮に映りました。
ブースではコミュニティの活動について話を伺い、書籍もいただきました。
実際に話を聞く中で、コミュニティは単に技術を学ぶ場所ではなく、人と人をつなぐ場所でもあるのだと実感しました。
そして、この出会いが、今回のイベントで私が最も印象に残った体験へとつながっていきました。
2-3. 逃したセッションが、20分の対話に変わった
今回、私が聞きたかったセッションの一つに、これからのエンジニアに求められる姿や、人材育成をテーマにしたものがあったのですが、そのセッションを聞き逃してしまいました。
「せっかく現地に来たのだから、少しでも直接話を聞いてみたい」
そう思い、翌日、登壇者が所属する企業のブースを訪ねましたが、席を外されており、お会いすることができませんでした。
その後、Jagu’e’rのブースを訪ねると、聞き逃したセッションに登壇されていた方の一人がいらっしゃったため、思い切って話しかけてみました。
すると、話している最中に、同じセッションに登壇されていた別の方が偶然近くを通りかかりました。その方が、私が話を聞きたかった登壇者の方にも声をかけてくださり、思いがけず3人でお話しすることになりました。
そこから約20分間、セッションの内容や、これからのエンジニアに求められることについて直接お話を伺うことができました。
セッションの内容について直接質問できたことはもちろんですが、この対話そのものが、私にとって大きな学びになりました。
もしオンライン配信を視聴するだけだったら、この対話は生まれなかったと思います。
聞き逃したことをきっかけに自分から行動し、Jagu’e’rの方がその一歩を後押ししてくださったことで、予定にはなかった学びにつながりました。
現地には、予定表には書かれていない出会いや学びがあります。
3. 技術イベントだからこそ見える「人」
技術イベントは、その会社で働く人たちの姿を知る機会でもあります。
就職活動中の学生はもちろん、転職を考えている方も、興味のある会社で働く人たちに、採用の場とは少し違った形で出会うことができます。
もちろん、一度のイベントだけで、その会社のすべてが分かるわけではありません。それでも、採用とは直接関係のない場だからこそ、見える一面があると感じました。
社員の方が来場者とどのように接しているのか。社員同士でどのように会話しているのか。コミュニティの中で、どのように人と関わっているのか。
そうした何気ない場面から、そこで働く人たちの雰囲気を感じられることがあります。
私自身、昨年学生として参加した際に、クラウドエースの社員の方とお話しする機会がありました。当時、その方が立場に関係なく気さくに接してくださったことが、とても印象に残っています。
そして今年、新卒となった私はその方と会場で一年ぶりに再会しました。入社してから振り返ってみると、当時その方から感じた親しみやすさや人との距離の近さは、会社の雰囲気にも通じているように思います。
企業ブースを訪れたときには、展示されている技術だけでなく、そこで働く人たちにも目を向けてみる。そんな見方をしてみると、技術イベントから得られるものが、また一つ増えるかもしれません。
4. 参加前に知っておきたい3つのこと
ここまで技術イベントに参加して感じたさまざまな価値について紹介してきました。最後に、初めて参加する方に向けて、事前に知っておきたいことを3つ紹介します。
① 予約が満席でも、当日参加できる場合がある
今回のNext Tokyoでは、事前予約が満席になっているセッションでも、当日参加者向けの待機列が用意されていました。
私自身、会場に行って初めて知ったことの一つです。気になるセッションが満席でも、すぐに諦めず、当日の案内を確認してみるのがおすすめです。

② セッション後には、登壇者と話せる機会がある
セッション終了後に登壇者へ直接質問したり、話したりできる時間が用意されています。
「登壇者に直接話しかけるのは少しハードルが高い」と感じる方もいるかもしれませんが、気になったことがあれば、こうした機会を利用して質問してみるのもおすすめです。
③ 写真撮影ができないセッションもある
会場では写真を撮影できる場所もありますが、セッションによっては撮影が禁止されている場合があります。
撮影できない場合は会場でも案内されるため、写真を撮る前に表示やスタッフの方からの案内を確認しておくと安心です。
5. おわりに
技術イベントに参加する価値は、人によって異なると思います。
最新技術についてたっぷり学びたい人は、セッションや展示を通して知識を深めることができます。登壇者や参加者と専門的な議論を交わすことも、技術イベントの大きな魅力です。
一方で、技術にまだ詳しくなくても、展示を楽しんだり、コミュニティで人と出会ったり、そこで働く人たちの姿に目を向けたりと、それぞれの立場で得られるものがあります。
技術にどれだけ詳しいかにかかわらず、自分なりの価値を見つけられることも、技術イベントの魅力なのではないでしょうか。
この記事を読んで、「次は自分もNext Tokyoや、ほかの技術イベントに参加してみようかな」と思う方が一人でもいたら、うれしく思います。
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