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AWS rootユーザーでIAMユーザーに請求情報アクセス権限を付与する方法

2025/04/09に公開

rootユーザーでIAMユーザーに請求情報アクセス権限を付与する方法

AWSを業務で使い始めると、IAMユーザーにコストや請求書の確認を任せたいという場面が出てきます。しかし、請求情報は初期設定ではIAMユーザーからは見られないようになっています。

本記事では、rootユーザーでIAMユーザーに請求情報のアクセス権限を付与する方法について、解説します。


そもそもなぜrootユーザーが必要なのか?

AWSではセキュリティ上の理由から、「請求とコスト管理」画面はデフォルトではrootユーザーにしか表示されません
そのため、IAMユーザーやIAMロールから請求情報を閲覧・操作できるようにするには、rootユーザーで一度だけ設定を有効にする必要があります。


手順1:rootユーザーでAWSにログイン

まずは、rootユーザー(メールアドレスでログインするアカウント)でAWSマネジメントコンソールにサインインします。

右上のアカウントID欄の下に root と表示されていることを確認します。


手順2:「請求とコスト管理」画面へアクセス

右上のアカウントIDをクリック、その後 「アカウント」 をクリックします。

請求情報アクセス設定の位置


手順3:IAMユーザーのアクセスを有効化する

「IAMアクセスをアクティブ化」にチェックを入れて、「更新」ボタンをクリックします。

IAMアクセスをアクティブ化


手順4:有効化されたことを確認

設定が完了すると、「IAMユーザーおよびロールによる請求情報へのアクセス」が有効化済みと表示されます。

有効化完了の表示


補足:IAMポリシーの設定も必要

この設定だけではIAMユーザーが請求情報を閲覧できるようにはなりません。
IAMユーザーに適切なIAMポリシーを割り当てる必要があります。

例:Billing情報の閲覧専用ポリシー

{
  "Version": "2012-10-17",
  "Statement": [
    {
      "Sid": "BillingReadOnlyAccess",
      "Effect": "Allow",
      "Action": [
        "aws-portal:ViewBilling",
        "aws-portal:ViewUsage",
        "aws-portal:ViewPaymentMethods",
        "aws-portal:ViewAccount",
        "budgets:ViewBudget",
        "ce:Get*",
        "cur:DescribeReportDefinitions"
      ],
      "Resource": "*"
    }
  ]
}

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