TypeScript超入門~最初に知るべき5つのポイント~
概要
フロントエンドでの利用はもちろん、バックエンドもNode.jsのエコシステムの広がりで適用範囲が広いJavaScript。
しかし、少し複雑なデータを扱うプログラムを書いたり、チーム開発で利用していると、エラーが起きやすくて困ること、ありませんか?
そんな時に役立つのがTypeScriptです!
TypeScriptは、JavaScriptに「型」という概念を追加した言語で、コードのミスを事前に防ぐ仕組みがあり、より安全にプログラムを書けるようにしてくれます。
この記事では、TypeScriptを初めて触る人が、まず覚えるべき基本的なポイントを5つ紹介します。
※環境構築についてはこの記事では記述しません。
1. TypeScriptとは?
TypeScriptは、JavaScriptをパワーアップさせた言語です。
(わかりやすさに重きを置いた表現であり、正確ではないことは認識しています)
JavaScriptに「型」を追加することで、コードを書く際に、変数や関数がどんなデータを持つのかを明確にできます。
これにより、プログラムの間違いを起きにくくし、開発効率を上げることができます。
なお、TypeScriptで書いたコードは、最終的にはJavaScriptに変換されて実行されます。
したがって、TypeScriptという新しい言語体系があるわけではありません。
2. 型って何?
TypeScriptの最大の特徴は「型」です。
「型」とは、変数に格納できるデータの種類を指定するものです。
例えば、number型は数値、string型は文字列、boolean型は真偽値(true/false)を格納できます。
// number型
let age: number = 20;
// string型
let name: string = "田中";
// boolean型
let isChecked: boolean = true;
このように型を指定することで、意図しない間違ったデータの代入を防ぎ、プログラムの安定性を高めることができます。
3. 型はどうやって使うの?
変数に型を指定するには、変数名の後にコロン(:)と型名を記述します。
let age: number = 20;
関数の引数や戻り値にも型を指定できます。
// 引数aとbはnumber型、戻り値もnumber型
function add(a: number, b: number): number {
return a + b;
}
配列やオブジェクトにも型を指定できます。
配列の場合は、要素の型を角括弧([])で囲みます。
// number型の配列
let numbers: number[] = [1, 2, 3];
オブジェクトの場合は、波括弧({})で囲み、プロパティ名と型をコロン(:)で区切って指定します。
// nameプロパティがstring型、ageプロパティがnumber型のオブジェクト
let user: { name: string; age: number } = {
name: "佐藤",
age: 30
};
4. 型エイリアスで型に名前をつけよう
複雑な型を何度も使う場合は、型エイリアスを使うと便利です。
型エイリアスは、type
キーワードを使って型に名前をつけることができます。
// User型を定義
type User = {
name: string;
age: number
}
// User型を使う
let user: User = {
name: "佐藤",
age: 30
}
型エイリアスを使うことで、型を再利用することができ、コードの可読性が向上します。
5. エラーが見つけやすくする
TypeScriptを使うと、コードを書く段階でエラーを見つけやすくなります。
例えば、string型を指定した変数に数値を代入しようとすると、VSCodeなどのエディタがエラーを表示してくれます。
(したがって、メモ帳などのシンプルなテキストエディタで開発してしまうと、メリットを十分活かせないです)
これにより、実行前にエラーが起きる要因を防ぐことができ、開発効率が向上します。
まとめ
この記事では、TypeScriptの基礎的なポイントを5つ解説しました。
TypeScriptは、JavaScriptをより安全に、効率的に書くための強力なプログラミング言語です。
ぜひ、TypeScriptを学んで、より良いプログラム開発を目指しましょう!
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