Claude Code 3月アップデートまとめ — 1Mコンテキスト・音声・スケジューラ
はじめに
2026年3月、Claude Codeに立て続けに大きなアップデートが入った。1Mトークンのコンテキストウィンドウが全ユーザーに開放され、音声入力モードが追加され、/loopコマンドとcronスケジューリングでエージェントの定期実行が可能になった。どれも日常のコーディングワークフローに直接影響する変更なので、それぞれ何が変わったのかを整理しておく。
1Mトークンコンテキストが標準価格で一般提供
3月13日、Claude Opus 4.6とSonnet 4.6の1Mトークンコンテキストウィンドウが一般提供(GA)となった。これまでベータだった機能が正式リリースされた形だ。
注目すべきは料金体系で、コンテキスト長による追加課金がない。Opus 4.6は$5/$25 per MTok、Sonnet 4.6は$3/$15 per MTokと、900Kトークンのリクエストでも9Kトークンのリクエストでも同じ単価が適用される。長大なコンテキストを使うほど割高になるモデルもある中で、この価格設定はかなり攻めている。
実用面での改善も大きい。1リクエストあたりの画像・PDFページ数の上限が100から600に引き上げられた。大規模なコードベースをまるごと読み込ませたり、仕様書のPDFを一括で投げたりする使い方が現実的になる。
Anthropicの発表によると、1Mウィンドウの提供開始以降、Claude Codeの実使用においてコンパクション(コンテキスト圧縮)の発生が15%減少したという。コンパクションが走ると過去の会話内容が要約されて情報が落ちるため、この減少はそのまま作業精度の向上につながる。ベンチマークではMRCR v2で78.3%を記録し、同コンテキスト長でのフロンティアモデル最高スコアとなっている。
Claude Code上ではMax、Team、Enterpriseプランで利用可能だ。
音声モードで「話しかけてコーディング」が可能に
3月3日から段階的にロールアウトが始まった音声モードは、/voiceコマンドで起動する。スペースバーを押している間だけ音声を拾うプッシュトゥトーク方式で、常時リスニングではない。STT(音声→テキスト変換)にはOpenAI Whisperを使用しており、変換されたテキストがそのままClaude Codeへの入力として送られる。
対応言語は当初10言語だったが、3月5日のアップデートでロシア語、ポーランド語、トルコ語、オランダ語など10言語が追加されて計20言語になった。日本語も対応済みだ。
現時点では入力のみが音声対応で、Claudeの応答はテキストのまま。音声で質問して、回答はターミナルで読むという流れになる。Pro、Max、Team、Enterpriseプランで利用できるが、ロールアウトは段階的に進められており、まだ全ユーザーには届いていない。
/loopとcronでエージェントを定期実行
/loopコマンドは、Claude Codeセッション内でプロンプトを定期的に繰り返し実行する機能だ。秒(s)、分(m)、時間(h)、日(d)単位でインターバルを指定でき、cron式を書く必要はない。自然言語で「5分ごとにPRの状態を確認して」と指示すれば、Claude側でスケジューリングを組んでくれる。
1セッションあたり最大50タスクを同時にスケジュールできる。暴走防止のため、定期タスクは3日で自動的に期限切れになる設計だ。
ただし制約がある。タスクはClaude Codeが起動中かつアイドル状態のときだけ発火する。ターミナルを閉じたりセッションが終了したりすると、スケジュールはすべてキャンセルされる。再起動をまたいで永続的に実行したい場合は、GitHub ActionsやDesktopのスケジュールタスクなど別の仕組みが必要になる。
所感
自分がClaude Codeを日常的に使っている中で、一番インパクトが大きいのは1Mコンテキストだと感じている。これまでは大きめのリポジトリで作業していると途中でコンパクションが走り、「さっき説明したファイルの内容覚えてる?」と確認し直す場面があった。15%のコンパクション減少という数字は体感とも合っていて、長時間の作業で明らかにストレスが減った。
音声モードはまだ試せていないが、個人的にはコードレビューの依頼や大まかな方針の指示には向いていると思う。逆に、「この変数名をfooからbarに変えて」みたいな精密な指示はテキストのほうが確実だろう。入力だけ音声で出力がテキストという割り切りは、ターミナルツールとしては妥当な判断だ。
/loopは便利だが、セッション依存という制約を理解して使う必要がある。自分の場合は、PR監視のようなユースケースではGitHub Actionsのほうが安定するので、/loopはあくまで「今この作業中にちょっと監視しておきたい」という短期的な用途に使うことになりそうだ。
まとめ
- 1Mトークンコンテキストが追加課金なしでGA。画像・PDF上限も6倍に
- 音声入力モードが
/voiceで利用可能に。20言語対応、プッシュトゥトーク方式 -
/loopコマンドで定期タスク実行が可能。ただしセッション依存
3つを合わせると「大きなコードベースを読み込み、音声で指示を出し、定期的にタスクを回す」というワークフローが1つのツール内で完結する。Claude Codeが単なるコーディングアシスタントから、開発ワークスペースに近づいている。
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