myCobotのハードウェア情報
分解してわかった事、主にマニュアルに記載されていない情報をまとめる。
システム構成
基板
CONNECT PCB
M5Stackの拡張基板。一般的なM5Stackに備わっているGPIOが側面部にあるのに加え、電源、サーボシリアル信号の取得、IO分配用のEHコネクタ8ピンが実装されている。
BASE PCB
電源の降圧(12V→7.6V、12V→5V)、シリアルサーボのTTL信号をマイコン用UART変換、GroveコネクタによるM5のGPIO拡張が実装。部品はほとんど中華ICでデータシート見つからず。
TIAL PCB
ATOM Matrixの拡張基板。電源の降圧(12V→5V)、シリアルサーボのTTL信号をマイコン用UART変換、エンドエフェクタ用の拡張コネクタが実装。名称はTAILの誤記じゃないかと思うが不明。
中継基板
シリアルサーボの配線を繋ぐ中継基板。STS3215はIOが2個あるが、STS3032は1個しかない為、このような分配基板で中継している。ちなみにFeetechのオプション品。
サーボ
Feetechのシリアルサーボ3種が使用されている。J1~J3はSTS3215、J4はカスタム品、J5~J6はSTS3032。
STS3215
J1~J3で使われているこのサーボは力強いが速度遅め。Hiwonder社のLX-16Aとサイズは同じ。
カスタム品
正体不明のサーボ。外観がSCS2332に酷似しているが、型式検出できなかった為異なると思う。また、他をSTSシリーズで揃えていることから、STSのギア比、外装違いをカスタマイズしたと思われる。下図は参考にSCS2332を掲載する。
STS3032
汎用PWMマイクロサーボSG90と似たサイズ感。小型だが力強い。価格帯が高め。
要素評価
測定条件
Tektronixオシロスコープ「TDS2024C」で測定。
リード線長さは30mm程度としてプロービング。
電源電圧
12V電源を7.6Vへ降圧。これはFeetechサーボの電源電圧に合わせる為である。
12V電源を5Vへ降圧。これはM5Stack用。実力値は4.7V程度。
TTL信号
LVTTL信号。3V3トレラント。
シリアル信号(TX、RX)
TX信号。3.3Vトレラント。
RX信号。3.3Vトレラント。
サーボデバッグ方法
FeetechのGUIアプリ「FT-SCServo Debug」でサーボ情報の閲覧、変更が可能。FTDIあるいは、専用I/Fボードの「FE-URT-1」を用意すれば接続できる。
初期ロットとの変化点
12V電源
直販の初期ロットは8.4Vだったが、スイッチサイエンス販売品からは12Vに変更。
J4サーボの型式
初期ロットでの強度不足からか、謎のサーボに変更。
射出成型
初期ロットは、粉末造形3Dプリント品にグレーや白で塗装したもの。
メンテナンス性
M5Stackの交換
側面のGPIO部をマイナスドライバーなどで押し出せば外れる。カバーを外す必要がないので比較的容易。Basicから(もし所有してたら)Grayへ交換できたりする。
カバーの脱着
全て十字穴なので、精密プラスドライバーのみで可能。ただし、タッピングネジなので何度も付け外しするのはやめた方が良い。
ちょっと気になる点(いつか修正を期待)
製品ラベル
電源の記載が初期ロットのままである。(8.4Vでも動くから間違いではないけれど)
ピンアサインラベル
M5Stackの色を踏襲しているのだが、ATOMのGPIOだけ色がずれている(なぜGNDが橙?)。
ビスの頭
一部やや突出気味で持った時に気になる。せっかく滑らかなフォルムなのにもったいない。
告知
その他、詳細については下記イベントでもお話ししますので、是非ご参加ください!
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