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【Cline CLI 2.0】VS Codeから飛び出したAIエージェントをGCP Vertex AI (Claude) で動かす

に公開

はじめに

こんにちは、Kouです。

VS Codeの拡張機能としてお馴染みの自律型AI「Cline」。
自分のチームでは、開発効率化のためにVS Code版のClineを導入しており、バックエンドには GCP Vertex AI(従量課金) を利用しています。

月額固定のサブスクリプションではなく、使った分だけ支払うVertex AI経由でのClaudeモデル利用は、コストコントロールとパフォーマンスのバランスが良く、非常に重宝しています。

今回は、先日メジャーアップデートされた Cline CLI 2.0 を、Vertex AI環境で構築した記録を残します。

概要

以前からCLI版の存在は知っていたのですが、プロバイダーの選択肢にVertex AIが見当たらず導入を見送っていました。

しかし、Cline CLI 2.0 では設定周りが強化されており、「今のVertex AI運用フローをそのままターミナルに持ち込めるのでは?」と思い、環境構築に挑戦してみました。

結果として、設定ファイルの直接編集という力技が必要だったものの、無事にVS Code版と同じ「Vertex AI × Claude」の構成で動かすことができました。

今回は、その導入手順と、鬼門だったVertex AIでの設定方法、そして実際に使ってみて便利だったポイントをシェアします。

導入とGCP Vertex AIの設定

ここが今回の本題です。

Cline CLIの cline auth コマンドで対話的に設定を進める中、「GCP Vertex AI」を選択し、APIキーを設定できるのですが、Vertex AIの場合はそれだけでは動きませんでした。

1. インストール / アップデート

Node.js環境があれば、npmでインストール可能です。

npm install -g @cline/cli

※ すでにインストール済みの方も、このコマンドでv2.0系にアップデートできます。

2. 認証は gcloud コマンドで

Vertex AIを使う場合、Clineの設定画面にAPIキーを入力するのではなく、Google Cloud SDK (gcloud) の認証情報(Application Default Credentials)を利用します。

まずはターミナルでGCPにログインし、ローカルに認証情報を作成します。

gcloud auth application-default login

3. 設定ファイル globalState.json を直接編集する

ここが最大のハマりポイントでした。
インタラクティブモードでも /settings でモデルの選択などはできるのですが、Vertex AIに必要な 「プロジェクトID」「リージョン」 を指定する項目がCLIの対話フローに見当たりません。

そこで、設定ファイルを直接編集してパラメータをねじ込みます。

設定ファイルはデフォルトで ~/.cline/data/globalState.json にあります。

~/.cline/data/globalState.json
{
  // ... (既存の設定) ...
  "actModeApiProvider": "vertex",
  "planModeApiProvider": "vertex",
  "vertexProjectId": "YOUR_PROJECT_ID", // ここにGCPのプロジェクトID
  "vertexRegion": "us-east5",           // Claudeが使えるリージョンを指定
  "actModeApiModelId": "claude-sonnet-4-5@20250929", // 使用するモデルID(Claude 3.5 Sonnetなど)
  "planModeApiModelId": "claude-sonnet-4-5@20250929"
}

上記のように vertexProjectIdvertexRegion をトップレベルに追記することで、無事にVertex AI経由でClaudeが応答してくれるようになりました。

実際に使ってみて便利だったこと

設定さえできてしまえば、あとはこっちのものです。VS Code版とはまた違った体験がありました。

1. ターミナル作業の流れを止めない

ちょっとしたスクリプトの修正や、エラーログの解析のためにエディタを立ち上げるのが億劫な時、そのままターミナルで会話できるのは想像以上に快適です。

$ cline

と打つだけで、いつものClineがターミナルに現れます。
タスクの履歴を確認したい時も、CLIからサクッと見れます。

$ cline history

2. パイプ処理による「エラー解析」が爆速

v2.0で強化された標準入力(パイプ)のサポートが最高です。
例えばビルドエラーが出た時、コピペする必要はありません。

$ npm run build 2>&1 | cline "このエラーの原因を特定して修正案をだして"

Gitの差分を渡してコミットメッセージを書かせるのも一瞬です。

$ git diff | cline "変更内容の要約とコミットメッセージ案(Conventional Commits)を3つ"

3. Git Worktree との合わせ技で「並列作業」

これが一番の収穫でした。
VS Codeでメイン機能の実装中に「あ、ここのドキュメント直さなきゃ」みたいなタスクが発生した時。

  1. tmux で画面を分割(または新しいターミナルタブを開く)。
  2. git worktree で別のディレクトリに作業スペースを切る。
  3. そのディレクトリで cline "ドキュメントの誤字修正しておいて" と投げる。

自分がVS Codeでコードを書いている裏で、Clineが別のターミナルで勝手に仕事を終わらせてくれる。
まさに「AIとペアプロ」をしている感覚が強まりました。

おわりに

設定ファイルの編集という少しアナログな手順は必要でしたが、Vertex AIユーザーでも問題なくCline CLIの恩恵を受けられることがわかりました。

VS Codeの中に閉じ込めておくのはもったいないポテンシャルを持っています。
みなさんもぜひ、ターミナルに自分だけの専属エンジニアを住まわせてみてください。

参考リンク

CareNet Engineers

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