もう一度クラウド入門
会社で必要だからクラウドを理解したいけど、なんだか難しくてとっつきにくい。
IaaSにPaaSにSaaS…触れたことはあるけど結局どういうことか曖昧なまま。
そんな人も少なくないでしょう。クラウドの世界は奥深く、自分も学び始めたばかりです。しかし、多くの企業が今後クラウド利用を推進するのは間違いありません。企業はもはや、自前で大きなシステム機器や、難しいインフラソフトウェアを持つ時代ではなくなっていくでしょう。
その中で、今ここにない資源を利用して、業務を効率化したり、システムを柔軟に開発、運用できるクラウドの知識は、全社会人にとって必須になると言っても過言ではありません。
ITに疎い人でも、かつて学んで諦めた人でも、もっと簡単に、豊かなイメージを持って、もう一度クラウドを学び直してみませんか。
可能な限り平易に、どんな人が読んでもわかりやすく、クラウドの初歩の初歩をMicrosoftのクラウドコンピューティングサービス「Azure」を題材に一緒に学んでいきましょう。
とういうわけで、こんな堅苦しい言葉遣いもやめてしまいますね。
第１章 クラウドコンピューティング
クラウドとは
皆さんがこの記事をインターネットを使って読んでいることも、メールをの送信受信も、iClooudにいらない写真をとりあえず入れておくのも、全部クラウドなんですね。別に特別なことじゃないし、昔からある概念なんですね。
コンピューティングとは
簡単ですね。Wordで書類を作ったり、Excelで表計算をしたりすることです。
クラウドコンピューティングとは
ということで、曖昧に理解されがちなクラウドコンピューティングとは
なんですね。Microsoft Azureはインターネットによる情報処理を全体的に支援する仕組みなんですね。なので
当たり前のことですが、クラウド知識認定試験の正誤問題で、「クラウドコンピューティングにはインターネットが必要である、⚪︎か×か。」って聞かれたら、ちょっと怖いですよね。大丈夫です。インターネット、必須です。
サービスモデル（IaaS、PaaS、SaaS）
来ました。最初のボスですね。クラウドコンピューティングのサービスモデル（どんな形のサービスか）についてです。3つあります。
IaaS（イアース、アイアース、Infrastructure as a Service）
アプリ開発者向けに、インフラを提供します。要は、機械を借りるんです。世界のどっかにあるコンピュータの機械を借りて、そこにインターネットで（クラウドだ！！）アクセスするんですね。コンピュータが動くには、コンピュータ本体だけでなく、つなぐネットワーク、データベースなども必要です。それらをまとめて借りちゃうのが、IaaSです。世界のどこかにあるコンピュータ（いわゆるサーバー）を借りて使うことを、仮想化といいます。そのコンピュータは仮想マシンですね。仮想現実（VR）の「仮想」みたいに、コンピュータがどこにもないわけではないです。あるんですね、ちゃんと。世界のどこかに。
コンピュータとかネットワークだけを借りるので、そこにインストールするソフトは自分で用意します。OS（WindowsとかMacとか）、ミドルウェア（OSとアプリの真ん中）も用意するし、当然アプリケーションも自分で開発します。
PaaS（パース、Platform as a Service）
同じく開発者向け。IaaSのサービスに加えて、OSやミドルウェアも用意されます。要は、アプリだけ作ってね（コード書いてね）っていうサービスです。簡単ですね。
SaaS（サース、Software as a Service）
とうとう何もやらなくなってしまいました。これは、ユーザー（私たちや企業の社員）向けのサービスですね。ユーザーは完成されたアプリケーションを、利用するだけ。やるのはちょっとの設定くらいです。
どうでしょう。簡単ですね。
おまけ：オンプレミス
全部自分でやります。男らしいですね。でかいコンピューター（サーバー）も用意して、複雑な配線（ネットワーク）も繋いで、OS入れてミドルウェア入れてアプリ作って全部自社でやります。老舗の大企業などの多くは、いまだに自社システムをオンプレミスで持っています。清々しいくらいに大変ですね。そうしたシステムをクラウド移行するのも、クラウド事業の主要な一角です。
共同責任モデル
それぞれのサービス別に、どの段階でMicrosoftと利用者のどっちが責任とるの？ってことが大体決まってます。
詳しいところを置いとくと、ユーザーは自分が利用する分だけ責任を取ればいいんですね。
クラウドモデル
クラウドは3つのモデルで分類されています。
プライベートクラウド
データセンターというのは、クラウドの大元のサーバー（仮想マシンなどが入っている）やネットワーク、データベース（まとめてインフラストラクチャー）などの機械があるところですね。全国にこのデータセンターがたくさんあることでクラウドのシステムが成り立っています。かっこいいですよね、ワープポイントとかありそう。セキュリティは強いですが、柔軟性では少し劣ります。
↑データセンター
パブリッククラウド
簡単ですね。Azure、AWS、Google Cloudなどのクラウドサービスプロバイダが提供するのは、このタイプのクラウドです。従量課金制（使った分だけ支払う）なのでコストが最適化できる、など多くのメリットがあります。ビュッフェで食べた分だけ払えって言われたら嬉しくないですが、クラウドなら歓迎です。セキュリティには基本的に強いですが、プライベートクラウドやオンプレミスほどではないともいえます。
ハイブリッドクラウド
簡単ですね。要は専用のインフラと公共のインフラを両方持っていて使い分けることですね。プライベートクラウド＋パブリッククラウド、あるいはオンプレミス＋パブリッククラウド、などの形式で実現できます。これやるのなかなか難しいですが、できたらアツいですね。柔軟性＋セキュリティを完全に両立するいいとこどりが実現できます。
消費ベースモデル
資本的支出（CapEx、Capital Expenditure）
サーバーやネットワークなどの機械を自分で買った、自分とこのデータセンターを拡張した、などですね。個人レベルで見れば家買う、とか。憧れます。
運用費（OpEx、Operational Expenditure）
パブリッククラウド（以下クラウド）の使用料、人件費、ソフトウェアのサブスク、などですね。個人で見ればネトフリのサブスク代とか。使ってないサブスクを教えてくれるSaaS、誰か開発してください。
クラウドの効果
サーバーを買ったりインフラを拡充するのには大金が必要です。それを一括で買うと、企業の経理などでいろいろまずいことが起こるんですね。それを、使った分だけ（従量課金制）で行う運用費にできるのは、企業にとってはとても嬉しいんですね。家を一括で買ったら死んでしまうけど、ローンならなんとか、みたいな。
以上、クラウドコンピューティングとは、でした。ためになったなあと思ってるそこのあなた！
いいね待ってるよ♡ noteでも公開しています。
Discussion