AI がファーストレスポンダーになる世界でサイバネティクスの夢をみる
前回紹介した Vercel のブログ記事の続きが公開されていた。タイトルは「自動運転するインフラストラクチャー」で Vercel Agent の今後のビジョンを提示している
Vercel Agent とは
紹介だけを見るとコードレビューボットで Code Rabbit とか Claude Code Action とかとの二番煎じなのだけれど、ちょっとだけ違うのが Vercel のインフラで発生したアラートに対しての対応も含まれている。実はこれには深遠なビジョンがあったんだよというのが今回のブログの主題
AI 時代のインフラ
前回の記事で紹介したが Vercel は FDI ( Framework-Defined Infrastructure )という、アプリケーションコードはそのままでインフラがそれに適応するという原則に従って運用されている
この FDI の原則のもとで運用していく中でいろんなパターンを蓄積され、そこから Vercel AI Claud が誕生した
[Vercel のブログより引用]
しかし、実際にインフラの運用においてはアプリケーション側以外にも適応しないとならない課題がたくさんある。攻撃を受けたりネットワーク上の問題など常に人間によるメンテナンスが必要だ。せっかく FDI によってアプリケーションに集中できるようになったのに結局インフラのメンテに人手が必要なのではほかのクラウドに対して有利とは言えなくなってしまう。
では、 AI を運用するこのインフラの各レイヤーも自律的に AI に制御させればいいのでは? Vercel ではこれを「反応と適用( React & Adopt )」と呼び、次世代のシステムの下地とすることにした
インフラの自動運転
Vercel Agent は継続的にインフラを監視し異常が発生した場合には「不規則な状態がないか調査」「サーバの状態チェックやログ、ソースコードの分析」「根本原因の分析」などを行なってくれる。その上でこの異常が「マーケティングなどによる想定されたもので対応不要」なのか「利益を産まない地域からの高トラフィックなのでアクセス制限をかける」のかを自動で判断してくれる
しかし、最初に紹介したように Vercel Agent はレビューの機能を持っている。であれば問題が起きる前に課題を発見することも可能になる。つまるところ Vercel Agent におけるレビュー機能は他のサービスの提供する開発支援という文脈ではなくなってくるのだ
ループを閉じる
ここで Vercel は面白い視点を提示してくる
AI がファーストレスポンダーになる(異常を検知してその対応まで行う)と当然それに対するアプリケーションコードの修正もスコープに入ってくるだろう。現状では課題が起こりそうな箇所へのレビューだけだが、次はインシデントに対する対応の PR 自動作成、そして最終的には再発防止のための修正までが対象になる。これって究極の SRE なのでは???
現状では人間による承認が必要だが、今後はデプロイまで含めた自動化が進むだろう。これを Vercel は「ループを閉じる」と表現している。インフラ視点の完全なフィードバックループが自動で行われる世界で Web エンジニアはアプリケーションの開発に集中できる
[Vercel のブログより引用]
React の私物化だったり AI へのピボットだったりと、これまで Vercel にはあまりいい印象を持っていなかったが、自社の強みをしっかりとビジョンに変えてこの世界観を提示できるのはすごいと思う
ふーん、 Vercel やるじゃん
前回の記事(と元記事)
追記
こんな記事もあった。 CI みたいに閉じた世界なら実際に自分でも試せるかもですね
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