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【Kiro CLI v1.23.0】Plan エージェント機能のご紹介

に公開

本記事は Kiro CLI v1.23.0 リリースに関する記事です。

今回のリリースは盛りだくさんかつ各機能がかなり大きなアップデートなので、それぞれの機能に分けて記事を書いています。v1.23.0 リリースについて執筆した他記事は以下を参照ください。(適宜更新します🙏)

はじめに

こんにちは konippi です。米国時間 2025 年 12 月 18 日に Kiro CLI v1.23.0 がリリースされました🚀
今回のアップデートは、複雑なタスクを並列実行可能にするサブエージェント機能、アイデアを実装計画に落とし込む Plan エージェント機能、高速なファイル検索を実現する Grep / Glob ツール、複数のチャットセッションを管理できるマルチセッションサポートなどが追加された大型アップデートです。

本記事では、その中でも「Plan エージェント機能」にフォーカスして解説していきたいと思います。

それでは、どうぞ最後までお楽しみください!

Plan エージェント機能

Plan エージェントは、アイデアを構造化された実装計画に変換する専用のビルトインエージェントです。要件収集、リサーチを通じて、実装前に詳細なタスク分解を作成し、その後実行モードに切り替えることができます。

起動方法

Plan エージェントを起動する (Plan モードに切り替える) 方法は 3 つあります。

キーボードショートカット

Shift + Tab を押すことで、Plan モードと実行モードを切り替えることができます。

ご自身の好きな方法で良いのですが、私のおすすめは キーボードショートカットです。理由としては、Plan モードから実行モードに切り替える際、実装計画完成後の自動切り替えを除き、キーボードショートカットが必要となります。そのため、キーボードショートカットによる実行モードと Plan モードの相互切り替えをおすすめします。

スラッシュコマンド

> /plan

このコマンドを実行すると、以下のように Plan モードに切り替えることができます。

プロンプトと同時に起動

> /plan 商品一覧を取得する API エンドポイントを実装したい

こちらの方法は、前述した「/plan を実行 → プロンプトを入力」を一度に実行できるものだと思っていただいて良いです。そのため、以下のようにプロンプトを認識した上で Plan モードに切り替えることができます。

Plan エージェントの動作ステップ

Plan エージェントは、以下の 4 つのステップで動作します。

1. 要件収集

Plan エージェントは、以下のように構造化された質問を通じて初期アイデアを洗練させます。

質問を見てみると、プロンプトの抽象的な部分をより具体的にしようとしてくれていることが分かるかと思います。例えば、皆さんも「モダン」というワードを聞くと、どういう観点でモダンなのか気になると思います。仕様が抽象的だと、仕様を書いているつもりでも抽象的な箇所は LLM の推測による実装になってしまいます。

これはエンジニア同士のコミュニケーションでも同じです。曖昧な指示は、曖昧な実装を生みます!

2. リサーチと分析

Plan エージェントは、コードベースを探索し、関連する技術をリサーチします。

リサーチと分析フェーズの機能:

  • コード探索: code、grep、glob ツールを使用して既存コードを理解
  • 技術リサーチ: 関連するフレームワーク、ライブラリ、パターンを特定
  • アーキテクチャ分析: 既存のプロジェクト構造と規約をレビュー

ただし、リサーチや設計の前に以下のようにユーザーに対して、追加で調査すべきものがあるかどうか聞いてくれます。これにより、リサーチの方向性やユーザーが持つ既存の知識を含めることができます。

3. 実装計画の作成

明確な目標を持つ詳細なステップバイステップの実装計画を作成します。

各タスクには以下が含まれます:

  • Problem Statement (問題定義) :

    • 「何を作るのか」をビジネス / ユーザーの視点で要約し、解決すべき課題を簡潔に記載
  • Requirements (要件) :

    • 実装すべき機能と制約を記載 (プラットフォーム、主要機能、UI/UX 要件、非機能要件など)
  • Background (背景) :

    • なぜその技術を選んだか、データ構造の設計など技術的な意思決定の理由と前提知識を記載
  • Proposed Solution (提案する解決策) :

    • どのように問題を解決するか、実装の優先順位など実装アプローチの全体的な戦略を記載
  • Task Breakdown (タスク分解) :

    • 実装可能な具体的なステップに分解し、以下について記載
      • 目標 : 何を達成するのか
      • 実装ガイダンス : どう実装するのか
      • Demo : 何が動作すれば良いと判断できるか

4. 計画の承認と引き継ぎ

実装に移る前に、Plan エージェントはユーザーに承認を求めます。

実行エージェントへの引き継ぎプロセス:

  1. 実装計画を承認
  2. 対話的なプロンプトで実行モードへの切り替えを確認
  3. 自動的に以前のエージェントに戻る
  4. 完全な計画が実行エージェントに渡される

読み取り専用設計

Plan エージェントは、計画に集中するために読み取り専用モードで動作します。

操作 ステータス
ファイル読み取り ✓ コードベース探索へのフルアクセス
コードインテリジェンス ✓ コード構造理解のための LSP 操作
検索 (grep, glob) ✓ コード探索
Web 検索 ✓ ドキュメントとリサーチへのアクセス
ファイル書き込み ✗ ファイルの作成や変更は不可
コマンド実行 ✗ 読み取り専用の bash コマンドに制限
MCP ツール ✗ MCP ツールは使用不可

この設計により、Plan エージェントは実装の詳細に気を取られることなく、計画立案に専念できます。

ここで、勘の良い方は MCP ツールが使えないの?と思った方もいらっしゃるかもしれません。
おそらく、「社内ドキュメントを参照したい」「既存の issue を確認したい」といったニーズは計画段階でも発生すると思います。ただ、この制限はあくまで副作用の防止と計画の純粋性を保つための設計判断です。そのため、事前に MCP ツールを使って情報を収集した上で Plan モードに移るなど工夫していただくようお願いします。

Plan エージェントの効果的な使い方

Plan エージェントを効果的に活用するためのベストプラクティスをいくつか紹介します。

複雑なタスクに使用する

Plan エージェントは、マルチステップの実装で最も価値を発揮します。単純なタスクではなく、独立して処理できる複雑なタスクに使用することで、実装前に明確な計画を立てることができます。

質問に対して積極的に回答する

構造化された質問には、思慮深く回答してください。詳細な回答を提供することで、より正確な実装計画が作成されます。面倒だと思う方もいるかもしれませんが、なるべく具体的な仕様をもとに実装させるためには妥協しない方が良いです。

探索を許可する

Plan エージェントが既存のコードベースを分析できるようにしてください。これにより、既存のパターンや規約に沿った計画が作成されます。

計画をレビューする

引き継ぎ前に、計画が期待に沿っているか確認してください。必要に応じて調整を依頼することができます。そのため、出力された仕様をそのまま利用するのではなく、一番仕様を理解しているはずの人間が手を抜かずにレビューしてください。

必要に応じて反復する

計画が明確になるまで、継続的に洗練させてください。Plan エージェントは、何度でも質問に答えたり、計画を調整したりできます。先ほど説明した動作ステップはあくまでステップにしかすぎないので、フィードバックにより仕様を洗練させることを優先してください。

注意点

Plan エージェントが生成した仕様は、専用のファイルとして保存されるわけではありません。会話履歴の一部として保存されるため、仕様を永続化させたい場合は実行モードに切り替える前に以下のように Kiro CLI に依頼してください。

> 作成した仕様を docs/spec.md として保存して

まとめ

Kiro CLI v1.23.0 で追加された Plan エージェント機能について解説しました。Plan エージェントを使うことで、複雑な実装タスクを始める前に、構造化された計画を立てることができます。要件収集、リサーチ、タスク分解を通じて、明確な実装ロードマップを作成し、実行エージェントにスムーズに引き継ぐことができます。また、前回のブログ で紹介したサブエージェント機能を組み合わせることで依存関係のない独立したタスクの実装を並列化することもできるのでぜひ活用してみてください!

まだ Kiro CLI を試していない方は、公式サイト からダウンロードできるのでぜひ試してみてください。

次回は、マルチセッションサポートについて詳しく解説できればと思います。お楽しみに!!

アマゾン ウェブ サービス ジャパン (有志)

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