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【第3回】Cursor×LaTeXで知識ゼロでもLaTeXレポがかける!(実践編)

に公開

はじめに

前回 で環境構築は完了しました。
いよいよ実践編です。
「LaTeXの書き方を覚える」必要はありません。「AIへの指示の出し方」 を覚えましょう。


基本戦略:プロンプトで殴る

Cursorを使っているなら、TeXコードを自分で書くのは時間の無駄です。
Cmd + K(インライン生成)や Cmd + L(チャット)を使って、自然言語で指示を出しましょう。

実際にレポートを作ってみよう

今回は「ライプニッツの積分法則」についてのレポートを1枚で作成します。

プロンプト例(Cmd + L):

ライプニッツの積分法則についてのレポートをPDF1枚でまとめて作成して。
A4用紙、10pt、日本語(jsarticle)で。
タイトルは「ライプニッツの積分法則」、著者は「unotaka」、日付は今日。
セクションとして「目的」「理論」「具体例」「考察」を含めて。
数式は囲み枠(boxed)で強調して、LaTeXの美しさが伝わるようにして。

生成されるコード:

\documentclass[a4paper,10pt]{jsarticle}

% パッケージ
\usepackage{amsmath, amssymb}
\usepackage{geometry}
\geometry{top=15mm, bottom=15mm, left=18mm, right=18mm}

% タイトル情報
\title{\vspace{-15mm}\textbf{ライプニッツの積分法則}\vspace{-5mm}}
\author{unotaka}
\date{\today}

\begin{document}

\maketitle

\section{目的}
パラメータを含む積分の微分公式である\textbf{ライプニッツの積分法則}を理解し、その応用例を示す。

\section{理論}
関数 $f(x, t)$ が連続で、積分区間の端点 $a(t), b(t)$ が微分可能なとき、次が成り立つ:
\begin{equation}
\boxed{
\frac{d}{dt} \int_{a(t)}^{b(t)} f(x, t) \, dx 
= \int_{a(t)}^{b(t)} \frac{\partial f}{\partial t} \, dx 
+ f(b(t), t) \cdot b'(t) 
- f(a(t), t) \cdot a'(t)
}
\end{equation}

特に、積分区間が定数 $a, b$ の場合:$\displaystyle\frac{d}{dt} \int_{a}^{b} f(x, t) \, dx = \int_{a}^{b} \frac{\partial f}{\partial t} \, dx$

\section{具体例}
\textbf{問題:} $I(t) = \displaystyle\int_0^1 \frac{x^t - 1}{\ln x} \, dx$ を求めよ。

\textbf{解:} ライプニッツの積分法則を適用する。
\begin{align}
\frac{dI}{dt} &= \int_0^1 \frac{\partial}{\partial t} \left( \frac{x^t - 1}{\ln x} \right) dx = \int_0^1 x^t \, dx = \frac{1}{t+1}
\end{align}

両辺を $t$ で積分すると $I(t) = \ln(t+1) + C$。$I(0) = 0$ より $C = 0$。したがって:
\begin{equation}
\boxed{I(t) = \ln(t+1)}
\end{equation}

\section{考察}
ライプニッツの積分法則は、直接積分が困難な場合でも、パラメータに関する微分方程式に帰着させることで解を得られる強力な手法である。

\end{document}

これだけで、数式が美しく組版された1ページのレポートが完成します。

↓一発出しでこれですよ、すごすぎる、、、


数式をもっと追加したいとき

LaTeX最大の難関、数式。これも日本語で指示します。

プロンプト例(Cmd + K):

ここに、正規分布の確率密度関数の式を書いて。
平均をμ、標準偏差をσとして。

生成されるコード:

f(x) = \frac{1}{\sqrt{2\pi\sigma^2}} \exp\left(-\frac{(x-\mu)^2}{2\sigma^2}\right)

一瞬です。括弧の大きさ調整やギリシャ文字のコードを調べる時間はゼロになります。


画像を一瞬で貼る

理系レポートといえば、実験データのグラフ貼り付けですよね。
Wordだと「画像を貼ったら文章がズレた...」という悲劇が起きますが、LaTeXならAIに指示するだけで完璧に配置してくれます。

あらかじめ、同じフォルダに画像ファイル(例:graph.png)を置いておき、こう指示します。

プロンプト例(Cmd + K):

graph.png を「考察」セクションの上に貼って。
キャプションは「図1:電圧と電流の関係」にして。
サイズはページの横幅の80%くらいで。

生成されるコード:

\begin{figure}[htbp]
  \centering
  \includegraphics[width=0.8\textwidth]{graph.png}
  \caption{電圧と電流の関係}
  \label{fig:vi_graph}
\end{figure}

これで、勝手に「一番見やすい位置」に配置されます。


参考文献リストを自動で作る

レポートの最後に必須の「参考文献」。
「[1] 佐藤... [2] 田中...」と手打ちして、途中で順序が変わって番号を全部振り直し...なんて経験はありませんか?(私はあります)

これもAIに任せましょう。

プロンプト例(Cmd + L):

以下の文献を参考文献リストに追加して。bibtexを使って管理したい。

  1. 解析概論(高木貞治)
  2. Wikipedia「ライプニッツの法則」

本文中の「ライプニッツの積分法則」という言葉のあとに、これらを引用(\cite)しておいて。

AIは自動的に references.bib というファイルを作成し、文献情報を登録した上で、本文側にも必要なコードを追記してくれます。
あとはビルドするだけ。番号は自動で振られるので、「振り直し地獄」からは永久に解放されます。


トラブルシューティング:エラーが出たら

それでもエラーは出ます。しかし、対処法もAI任せです。

  1. エラーログを見る
    左下の「×」マークやターミナルのログを確認します。
    例: ! LaTeX Error: File 'hoge.png' not found.

  2. AIに聞く
    「Add to Chat」ボタンを押すか、エラー文をコピーしてチャットに貼り付けます。
    「このエラーを直して」 と言うだけです。

  3. 修正を適用
    AIが修正案を出してくるので、「Apply」ボタンを押して適用します。

よくあるエラーと対策

  • 日本語が出ない: フォント設定を確認。kanji-config-updmap-user haranoaji を実行。
  • 表がはみ出す: AIに「表がページからはみ出したので、スケール調整(\resizebox)を入れて」と頼みましょう。
  • コンパイルが通らない: 一度中間ファイル(.aux, .logなど)を削除して、再ビルドすると直ることがあります。

僕の普段の使い方

今回はほぼ全てAIにレポートを作成させてしまいましたが、普段は 骨格だけAIに作らせて、文章は自分の言葉で書き込む スタイルで使っています。

ここでポイントなのが、Copilotの予測変換機能です。オンにしておけば、LaTeXのコードがゴーストテキストで表示されるので:

  • 採用したい → Tabキー
  • スルーしたい → Escキー

これだけで、コマンドを調べる手間がゼロになります。
(自分が書く文章にも予測が出るので、煩わしい時もありますが笑)

右側のAgentもうまく活用すれば、レポートが爆速で、しかも高品質なものが出来上がります!

まとめ:レポート作成はクリエイティブな作業へ

Cursor × LaTeX の環境を手に入れたあなたは、もう「TeXの文法」や「Wordのズレ」に悩まされることはありません。
脳のリソースを 100% 「レポートの中身(論理や考察)」 に使うことができます。

  1. テーマを決めて AIにレポートの骨組みを作らせる
  2. 数式・表 はAIに書かせる
  3. エラー はAIに直させる

このサイクルを回して、最高のレポートを爆速で仕上げてください。
浮いた時間で、研究を進めるもよし、Youtubeを見るもよし。
それでは、良きLaTeXライフを!

参考記事
【第1回】導入編
【第2回】環境構築編

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