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Steam Deckに中華ゲーム機のROMファイルをコピーした話

2023/02/11に公開

去年の終わり頃、何気なく中華ゲーム機に入っていたmicroSDカードをパソコンに入れてみた。
すると、瞬時に認識してゲームのROMファイル一覧を確認することができた。

中華ゲーム機「RGB10 MAX」(2021)について

中華ゲーム機「RGB10 MAX」を購入したのは、2021年の11月だった。当時は中華ゲーム機がしだいに認知度を上げ、人気が出だした頃で、ゲーム機自体も進化を遂げていた。

RGB10 MAX」は中でも質感、操作性に優れ、比較的人気が高かった機種だ。実際に購入してみると、明らかに従来までのモデルとは異なり、使いやすい機種だった。

※「RGB10 MAX」の詳しい内容はこちらの記事を参照。
「RGB10 MAX」が大ヒットか? 超人気の携帯ゲーム機と徹底 比較! | 秋葉原ぶらり http://akiba.jpn.org/?p=83457

ただ、不満がなかったわけではない。

PSPやドリームキャストなどのゲームはやはりまだ負荷が高く、ゲーム機自体の発熱が生じ、プレイしにくい。画面はキレイで見やすいが、いまいち設定画面などの操作が難しく扱いづらいという面もあった。自分としてはもっとチープなものでいいから、簡単かつ気軽に使えるものの方がしっくりくるような感じもした。

そんなわけで、せっかく購入した「RGB10 MAX」はほとんど使わずに箱の中に入れたままにしていた。

Steam Deck登場で変わった中華ゲーム機の価値

年が変わり、2022年になると、時代はSteam Deckを中心とした、いわゆる「ポータブルゲーミングPCの全盛期」に突入していった。

ポータブルゲーミングPCは負荷の高いPCゲームはもちろん、従来の中華ゲーム機では不可能だったPS2やXBOXなどのゲームなどもプレイできることで、非常に魅力的な製品だった。

私自身もすぐに予約し、年末に入手して以降、ずっと「Steam Deck」を使ってきた。そして最初は主に自分で吸い出したPS2、PS1、ファミコンゲームで遊んでいた。

しかし、吸い出したファイルでは物足りず、もっと多くのゲームを入れたいと考えるようになった。もちろん、SteamのPCゲームをたくさん入れることはできるが、容量が大きく、しかもコストもかかるので大量に入れることはできない。

そこで注目したのが中華ゲーム機だった。中華ゲーム機のROMをそのままSteam Deckに移して使えばいいんじゃないのか?」そう考えてさっそく箱に入れっぱなしにしておいた「RGB10 MAX」をひっぱり出してきて作業を始めた。

中華ゲーム機のファイル構成

私の持っていた「RGB10 MAX」のmicroSDカードは大きく分けて2つのフォルダが入っていた。一つはシステム(OS用で、もう一つはゲーム用(EEROMS)だ。

ゲーム用(EEROMS)には、さらに50以上のフォルダが内蔵されており、その中には「bios」や「download」などゲーム自体には関係のないものも含まれていた。

もちろん、これらのフォルダはすべてコピー可能で、簡単にバックアップがとれる。私はもう「RGB10 MAX」を使うことがほとんどないので、外付けのHDD(※中古ThinkPad X260に入っていたもの)にコピーしておいた。

こうすると、Steam Deckをはじめ、ノートパソコンやタブレット、スマホにも簡単にコピーして使えるようになる。

Steam Deckで活きる中華ゲーム機のROMファイル

Steam Deckで早速、中華ゲーム機のROMファイルを使ってみた。

以前書いたようにSteam Deckには強力なエミュレーターセット「EmuDeck」が用意されており、このフォルダにゲームのROMファイルを入れてやると、簡単にゲームがプレイできるようになる。

Steam DeckにEmuDeckを導入する方法 https://zenn.dev/akibaburari/articles/315ae2d50e3931

特に難しいことは何もなく、NEOGEOゲームもプレイできた。

Linuxノートパソコンでも活きる中華ゲーム機のROMファイル

今度はLinux搭載のノートパソコンに「RetroArch」を入れて試してみた。

Linuxにretoroarchをインストール! 文字化けも回避して遊び放題に https://zenn.dev/akibaburari/articles/e39f5fdb494417

RetroArch」の場合、自分でコア(Bios)をダウンロードする必要があるが、そのコアの名前さえ分かってしまえば、あとは簡単だ。NEOGEOゲームも取り立ててBios設定などをする必要がなく、すんなりとゲームが起動する。

※PS1ゲームは「DuckStation」というエミュレーターを使いました。
LinuxにPS1エミュレーター「DuckStation」をインストールする方法 https://zenn.dev/akibaburari/articles/ebdf59fce90fff

※PS2ゲームは「PCSX2」というエミュレーターを使いました。

Androidスマホ・タブレットでも活きる中華ゲーム機のROMファイル

今度はさらにスマホやタブレットで試してみた。

Android版の「RetroArch」を使って試してみたところ、ノートPCとほとんど変わらないやり方でゲームがプレイできた。コントーラーはBluetooth対応のXboxワイヤレスコントーラーだったが、問題なく認識され、操作もできる。

最後に

中華ゲーム機は一万5千程度するものがあり、決して安いものではない。

しかし、そのゲーム機の中に入っているROMファイルは、Steam Deckをはじめ、ノートパソコンやスマホ、タブレットなどでも使うことができる。

つまり、たった一つゲーム機を購入するだけで、他のデバイスまで「レトロゲーム機化」できることを考えると、かなりお買い得である。

特にSteam Deckを買ったものの、いまいち満足できていない人にはおすすめ。やはりSteam Deckは「新しいゲームを入れれば入れるほど楽しい」ものになる。

そして、中華ゲーム機のROMファイルがあれば、Steam Deckはもっと楽しいものになることは間違いない。

まだ持っていない人は急いで中華ゲーム機を探してみてほしい。きっと気に入るものが見つかるはずだ。

関連記事:海外のレアすぎる携帯ゲーム機 2022 まとめ | 秋葉原ぶらり http://akiba.jpn.org/?p=72946

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