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個人で初めてAIに課金したら、めちゃめちゃはかどった話

に公開

きっかけは「とりあえずやってみよう」

普段、仕事ではAIアシスタントに触れる機会がある。便利だなあとは思っていたけど、個人で課金するとなると、なんとなく腰が重かった。「無料で使える範囲でいいかな」って、ずっとそんな感じだった。

でもある日、ふと気づいた。やりたいことがどんどん溜まっていることに…。記録をちゃんとつけたいし、アウトプットも管理したいし、プロフィールだって整理したい。全部「やりたいけど面倒」で止まっているやつだった。

このままだと一生やらないな、と思った。いつかやろうは馬鹿野郎…!!!

じゃあ試してみるか。そんな軽い気持ちで、2つのAIツールに課金してみた。

  • Claude Code — 月額$20。皆さんお馴染みのやーつ。コードを書いたりファイルを整理したり、開発まわりを何でもやってくれる。
  • Aqua Voice — 月額$10。話すだけでテキストに変換してくれる。精度めっちゃ高いし、言い間違いも修正してくれる。これでキーボードほとんど使わなくなった。

結論から言うと、もっと早くやればよかった。

そもそも何がしたかったのか

前から気になっていた「githubで人生を管理する」という記事があって、それに触発されて、自分もGitHubに「life」という個人リポジトリを作ることにした。

ひとまずやりたかったのは、自分の生活まわりの情報を一箇所にまとめること。

  • 日記 — 毎日の出来事とか、気づき、学びを残しておく
  • プロフィール — スキルや経歴をまとめておく場所
  • アウトプット管理 — ブログの下書きとか発表資料を置いておく場所

日記はフォルダ分けして日付ごとにファイルを作る。プロフィールやアウトプットもそれぞれフォルダで分ける。エンジニアにはおなじみの、マークダウン+Gitという組み合わせ。構想自体はシンプルだった。

あと、わざわざGitHubを選んだのには理由がある。イシューやプロジェクトボードを使えば、人生全体で問題視していること、課題、タスクなんかもまとめて管理できる。参考にした記事にもある通り、仕事でやっているプロジェクト管理を、そのまま自分の人生にも適用してみようかなと思った。

でも、最初は自力でやろうとして詰まった

リポジトリを作ったはいいものの、日記を毎日書くのが面倒になるのは目に見えていた。
そこで、日記を書きやすくするためにシェルスクリプトを自分で書いた。日付の挿入やテンプレートの展開を自動でやってくれる、80行くらいのもの。

ただ、実際に使ってみると速攻で限界が見えてきた。

  • テンプレートは作れるけど、中身は全部手で書かないといけない
  • スクリプト自体を直したりメンテしたりする手間がある
  • 「もうちょっとこうしたいな」と思っても、またコードをいじらないといけない

やりたいことは日記を書くことなのに、気づけば道具を作ること自体が目的になってしまっていた…。

そこでAIに頼ってみた

「日記作って」の一言で完成する

AIを導入して一番変わったのは、情報の作り方。

以前は基本アナログだった。

今は全然違う。日記を音声で録音して、文字起こしテキストをファイルに貼って「日記作って」と伝えるだけ。AIが中身を読み取って、きれいに整理された日記ファイルを作ってくれる。カテゴリとかタグとか、その日の気分みたいなメタデータも、内容から判断して自動でつけてくれる。

そもそもこの日記はあくまで記録用。人間味のある文章とか、その時の感情の波みたいなものはアナログのノートに書けばいい。記録としてのデジタル日記は、正直AIに丸投げしてしまったほうが結果的に毎日続けやすいと思っている。

以前の流れ:

  1. アナログ一択!
  2. デジタル化しても三日坊主…!

今の流れ:

  1. 音声を文字起こし(ここでもAqua Voiceを使っていて、キーボード入力は一切しない)
  2. テキストを貼り付けて「日記作って」
  3. 完成

ステップが減っただけに見えるかもしれないけど、以前は「内容を考えて、手を動かして、整理する」っていう一番めんどくさい部分がどうしても残っていた。それがまるごと消えた。これがめちゃくちゃ大きい。

しかも「日記作って」という指示自体もAqua Voiceで声に出して入力している。つまり、日記を作る過程でキーボードにはほぼ触っていない。声だけで日記が完成する世界が来てしまった。

音声入力の恩恵は「手軽さ」だけじゃない。ペンやキーボードで書いていくよりも、雑でもいいからとりあえず喋り倒すほうが、圧倒的に情報量が多い。
あとはAIが要約・まとめをしてくれるので、記録用の日記としては十分すぎるぐらいだと思う。
むしろそこが一番の強みでありメリットだと感じる。データ集計に関しても結局はAIや検索をすればいいだけなので、情報はあるに越したことはない。
あとはそのデータをどう使うかを考えればいいだけ。少ないより、多いほうがいい。

さらに言うと、今までは紙に書く速度やキーボードで打つ速度に、頭の中の思考が引っ張られて詰まっている感じがあった。いわゆる通信パケットの詰まりみたいなもの。
でも音声入力にしたことで、思い浮かんだものをとりあえず口に出して言語化できるようになった。
出力スピードが思考スピードとほぼイコールの状態を保てる。しかも、出力する過程で発生する、もっといい文章を書かなければ、きれいに書こうというようなフィルターは一切入っていない。オブラートに包まれていない、加工されていない、鮮度抜群の生の情報がそのまま出てくる感覚がある。

「こうしたい」って伝えるだけで、設計が進む

日記の仕組みが動き始めると、欲が出てくる。「後から集計したり、傾向を分析できるようにしたいな」と思った。

でも、メタデータの設計をイチから考えるのはけっこう大変だ。何の項目が必要で、どんな型にすれば集計しやすいか、普通なら調べながら試行錯誤するところ。

そこでAIに「集計や分析がしやすい形にしたいんだけど」と伝えてみたら、こんな改善を提案してくれた。

  • 気分の記録を自由記述から5段階の数値に → 後で傾向をグラフにできる
  • タグをざっくりした分類から具体的なキーワードに → 検索で見つかりやすくなる
  • 重複していた項目を整理して削除 → 入力の手間が減る
  • 大まかなカテゴリ(仕事、学習、家族など)を追加 → 集計しやすくなる

なるほどな、と思った。自分一人で整理することはできなくもないけど、各ファイルや情報を整理して修正していく工数を考えると、やはり腰が重くなる。そこをAIがまるっとやってくれるのがありがたい。

このやり取りも全部Aqua Voiceで音声入力している。頭に浮かんだことを口に出すだけで、設計がどんどん具体的になっていく。この感覚は正直ちょっとクセになる。

やりたいことを言うだけで、どんどん形になる

調子に乗って「アウトプットをまとめるフォルダも欲しいんだけど」と言ってみたら、フォルダの作成から管理ルール、メタデータの設計まで一気にやってくれた。

しかも、この記事自体がまさにその仕組みの中で書かれている。アウトプット管理フォルダを作って、せっかくなら何かしらアウトプットを作りたいなと思って書いているのがこの記事。

Gitまわりの操作も同じで、「コミットして」と言えば変更内容を見ていい感じのコミットメッセージを作ってプッシュまでやってくれる。ひとつひとつは小さいことだけど、積み重なると本当に楽。Claude Code様と崇められるほどに。

振り返ってみて思うこと

項目 以前
リポジトリ構築 数時間〜半日 1セッションの対話
日記作成 スクリプト実行 → 手動記入 テキスト貼り付け → 自動生成
データ設計 自分で調べて試行錯誤 やりたいことを伝えて提案から形作る
新しい機能の追加 要件整理 → 実装 → テスト 「こうしたい」と伝える

こうして並べると「時短ツール」みたいに見えるけど、使ってみて感じた本質はちょっと違う。

一番大きかったのは、「何をどうしたいか」を考えることだけに集中できるようになったこと。

自分は「こうしたい」「こうあるべきだと思う」を考える。それを声に出す。あとはAIがやってくれる。この役割分担がすごく自然で、なんというか、一人でやっているのに誰かと一緒に作っているような感覚がある。

ただし、全部お任せにはしない

ここまで読んで「AI最高!全部任せよう!」と思った人もいるかもしれない。
でも、ちょっと待ってほしい。便利だからこそ、意識しておきたいことがある。

楽をすることで失われるものはないか

考えるプロセス自体をある程度省けるがゆえに、あれはどうかな、これはどうかなとクリエイティブな発想で気軽に壁打ちができる。これは大きなメリットだと思う。
でも一方で、楽をするがゆえに、そのプロセスの中で生まれるはずだった思考の成長や深みが失われてしまうんじゃないかという懸念もある。

今回はまず「一旦使ってみる」が目的だったので、そこに関しては今後使い続ける中で考え続けていきたい。
その上で、現時点ではAIを使う際に以下のようなルールを自分に課している。

AIの出力は必ず自分の目で確認する

便利だけど、たまにズレた提案もある。最終判断は自分でする。

ここに関しては賛否あると思うし、正直感情論の部分もある。
人間がまとめるよりAIにまとめてもらったほうが正確なケースは多い。でも、やっぱり人間として最終チェックはしたいっていう気持ちがある。
AI使ってるくせに結果的に合理的じゃないかもしれないけど、その感情は大事にしたい。

「なんでそうするの?」を理解することは絶対にサボらない

理由を理解しないまま採用すると、後で「なんでこうなってるんだっけ」ってなる。

これは特にコーディングしているときに起こりやすい。最近はバイブコーディングと呼ばれるような、AIにノリで任せるコーディング手法もあるけど、なんとなくのまま進めていると、エラーが出たときに自力で解決できなかったり、根本的な理解が追いつかないまま先に進んでしまう。結局、自分の管理下に置けないコードが出来上がる。

現時点での自分の考えではあるけど、AIに任せるなら、その一つ手前で自力でコードを書いてみるということができている方が安全だと思う。 これは何においてもそうで、根本的な理解だったり、体験、経験、知識がないと先のことができない。数学で言えば、基礎基本や公式を覚えていないのに応用問題が解けるわけない、という感覚に近い。

だから、「なぜAIはこの答えを出したのか」「なぜこの質問に対してこのアプローチなのか」は徹底的に追加で聞くようにしている。時間があるときは自分でも別途検証して、プロセスごと理解することを意識している。

機密情報は渡さない

APIキーやパスワードみたいなものは当然渡さない。基本的には出さないのが無難で、このあたりはやっぱり最終的に人間が管理・統率すべきところだと思う。
これは次の「操作の権限」の話にもつながってくる。

操作の権限はちゃんと設定する

ファイル編集は自動でOKにしつつ、コマンド実行は都度確認する、みたいなバランスを取っている。

AIを使う環境やディレクトリ、何を編集するかによって、事前に権限まわりを設定しておくと楽になる。都度「これやっていい?」って聞かれるストレスから解放されるし、今回のような複雑なコードが発生しないある程度雑に任せられるものなら、些細な操作や許可ではあるけど、最初に設定しておくだけで体感がかなり変わる。

それに、権限設定はAIに任せる責任の範囲を決めることでもあるし、自分の最終判断となる砦を作ることでもある。
だから自分はデフォルトのままにせず、しっかり明記した上で、自分とAIの間にあるルールをお互いが認識するようなイメージで設定している。


便利だからこそ、どこまで任せてどこから自分でやるか。その線引きは意識しておきたい。

まとめ

正直、課金する前は「本当に元取れるのかな」と思っていた。でも実際に使ってみたら、得られたものは想像以上に大きかった。元取るどころかモチベーション爆上がり。クリエイティブ思考がかなり刺激されて、いろんなサービスやプロダクトを作りたくなったし、エンジニアとしてもっといろんなものを作っていきたい気持ちになった。これからガシガシ使っていきたい。

個人でやりたいことって「やりたいけど面倒」が多すぎて、結局やらないまま終わりがち。自分もずっとそうだった。
でも、その「面倒」の部分をAIに任せられるようになったことで、溜まっていたやりたいことがどんどん形になっていく。
この感覚はちょっと感動的ですらあった。

「とりあえずやってみる」の精神で課金して、リポジトリの構築からこの記事を書くところまで、全部1セッション(5時間)で終わった。

ちなみにこの記事自体も、Aqua Voiceで文字起こしして、それをClaude Codeに構成してもらったものがベースになっている。キーボードはほとんど使っていない。
ベースをもとに最終的には自分の手で書いているけど、構成や誤字脱字に関しては本の編集者のようにClaude Codeを使って校正してもらっている。

迷ってるなら、とりあえず試してみてほしい。
ビビる必要はない。きっと「もっと早くやればよかった」って思うはず。

参考

  • githubで人生を管理する - hand-dot
    • GitHubに「life」リポジトリを作り、日常タスクをIssueで管理・日記をマークダウンで記録するアプローチ。本記事のリポジトリ構成はこの記事に着想を得ている。

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