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洗濯機の中の洗濯物、じゃなかった。「Manus」を触ったポエム

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ぼーっとTwitter見てたら面白そうな記事がスンッと流れてきたので読んで触ってみたよ、という話。インターネット老人なので、断固Twitter派です。時代は私を置いて先に行け、こっちは老兵だ。

▽該当Zenn記事(akinobukatoさん)
https://zenn.dev/acntechjp/articles/4f3961b19c46cd

凄そう(小並感)

「はえ~、また新しいClaudちゃんに近いエンジニアが喜ぶ感じのコード系が出たんかな」くらいだったんですけど、記事を読み進めていくと、なるほどな、と。こりゃまあまたすごいの出てきたなー、と私も思います。中国産生成AIは、やっぱ人口が多いだけあって数もたくさん産まれるし、産まれてくる速度も速いな~。ちょっと前にBaidu百度が、「文心一言」(Ermie Bot)とか出してなかったっけ?とマジで世の中の速度が早くて追い付くのも大変ですよね~…本当に…。全然ちょっと前じゃなかった…2023年とかだった、時の流れ爆速すぎる。怖い。
(https://x.com/Baidu_Inc/status/1636249164421152771)
零一万物(Yi)シリーズとかHunyuan(混元)もあるけど、本当にどんどん出てきて取捨選択もしていかないと情報を追うのにも一苦労ですね、本当に。
世の中見てると洗濯機の中の洗濯物の気持ちってこんな感じか?とかポエムってしまうね。

話がそれましたが、エンジニア視点だとやっぱログ見れる方が何やってるかもわかるから良いよね~なんて途中途中頷きつつ読んでました。(尚、エンジニアという職業名称付与されてのご飯食べてきた経験は私はないです、HAHAHA)

んで、まあ率直に言うと。
実務利用検討と考えた時にまあ今の日本(2025年6月末現在)だと結構難しいだろうな、と。
すごい。確かにすごい。
が、遊びとか研究領域的にとかの理由で触ってみるか、は全然あると思う。
記事引用させていただいたakinobukatoさん(https://zenn.dev/akinobukato)も市場調査兼遊び兼ワクワクで個人で触れていらしたし。
現実問題の「実社会」や「仕事として利用」となるとまあ、まだ判断は難しいっすよね、というジャッジになるだろうな~と。(敷居が高い高ーい、って印象を受けた)
少なくとも個人的に所属している会社とかに「Manusすげーぞ!これセキュリティの部署にかけあって使えるようにしようぜ!」は安易に言えんな、と。
既に研究とか実利用している会社や部署を批判する意図はないです。
ただ個人的に、どうなんやろって思ったって話です。業界にもよるだろうし。

なんで?すごいぞ?

使えたらかなり色々な企業の色々な部署が楽にはなる。これは確実。むしろ断言できる。それくらいすごい。
だけどまあセキュリティの本職の人間ではないけど以下の観点からまあ許可は難しいんじゃないかな、と。
すごいし、早いし、基本は無料で使えるから導入コストも安い!だけでツール導入は出きんよな、っていう話ですな。(ISMS系の部署で働いている人とかは理解してくれそうかな?知らんけど。私ISMSの担当じゃないし適当言ってます)

【個人的にここら辺の観点で無理そうというかしんどそう】

1.プライバシー・セキュリティリスク

企業データを預けて実務で会社名義で使う、導入はやっぱちょっと怖いよね。
Manusは中国発のプロダクトなので、クラウド上で外部にデータを預けることが前提となっとる。
機密性の高い業務で利用するには、データの取扱いやリージョン、ログ管理に慎重な検討が必要すぎる。
いやこんなん検討に検討を重ね検討を加速する、になっちゃうな。(この名言(迷言?)大好き)

2.エラー時のリカバリが難しい

そもそもこのManusが蓋を開けると「強いやつと強いやつをかけ合わせて作ったすげー強いやつ」なのだ。呪術廻戦の『問題児29人。ただし最強』と思ってくれれば良いです。よりわからなくなった?ごめんね。

何言ってんだこいつだと思う、まあ一旦落ち着いて以下記事を読んでから、続きを読み進めてくださいな。元記事英語だけど、chromeなりDeeplなりで日本語化して読んでくれださい。最悪AIに突っ込んで要約でも良いです。

▽HubSpotの共​​同創設者/CTOのdharmeshさん(https://x.com/dharmesh)がManusに言及している記事
https://simple.ai/p/the-manus-breakthrough-nobody-saw-coming

上記の記事を読んできたであろう人ならもう既におわかりだと思うのですが、Manusの中身は、Claudeに29個の精選されたツールへのアクセス権を与えたものというオチ。
「推論力のあるLLM」と「適切なツール」が組み合わさると何が起きるかの実例の話なのだ!という事をお話ししてくれる記事でした。
どこで死んでいるのか、わからなくはないだろうけど、じゃあで、利用者側で解決なんて出来ないよなって。
要は「Manusのどこかが死んだ、作業が止まってしまった!仕事が進まねぇ!」って同僚に言われたって、「さいですか」しか言えんってこと。
何時までに客先にレポート出さなきゃとか上司に見てもらわないと!とか、日常じゃないです?ねえ?って感じ。
AIリテラシー(ITリテラシーならぬね)の格差が既に出ていると個人の体感でも思うけど、AIに依存しすぎて、よくねぇパターンに陥りかねないよな~って。
これだけワンストップなので、他で一時的に死んだ場所によるけど、他AIや人力で賄い切れるかもわからんし。それも時間食うしな~とかとか。懸念しすぎかもだけどさ。

じゃあ別にClaudeちゃんのアプデ待つなり、それこそ他AIたちをかけ合わせるなり、他技術や個々人の開発環境整えての方が安全というか、1で言及した事も検討しなくて済むやんな、という。
むしろエンジニアちゃん達が社内で開発環境用のプラグインとか色々作った方が資産にもなるし、よくね?って個人的には思ってしまったりなんだり。(これはこれでまた別の労力が必要だけど、情報ポロリより心情的なストレスは無いよなって)

3.サーバー負荷とスケーラビリティの限界

2025年時点で招待制が一時停止されて今は興味関心がある人に公開はされたけれど、招待性の段階でリソース不足が問題になっている。元の会社がスタートアップだしここは仕方ないね!むしろいっぱい使ってもらえているから良いネ!ポイントだけど、スケールするためのインフラ整備がまだまだ未成熟というのも気になる。
akinobukatoさんの記事でも「イマイチなところ」の項目でも言及があったが、導入しても「待たされる」「安定しない」などの実運用に支障が出る場合は全然ありありのありなのだ。
俺たちは早く楽になりたいのだ……。常に現場猫状態なのだ……………。
とりあえず現場に放り込めば何とかなると考えている偉い猫にはわからんのだ…哀しい話、やめよっか…。

俺たちの物語は 
始まったばかりだ!!
 
          〜fin〜
※ここでいい感じのEDを流す

としたい所だが、まあ現場はそうもいかんよな。本当に。いや、本当にな。(すべての労働者に労わりの乾杯とハグをする図をここに挿入)

批判ばっかか?違います良いところやすごいところや学びもあるんですよ

批判ばっかりしていると、私のソーシャルクレジットが爆速で下がりそうなのと普通に「お、すごいやん」と思う事も書いておきます。なので勘弁してく(ここで一度文章は途切れている)

【個人的に感じる良いところ・すごいところ・学びになった点】

1.マルチステップ処理がすごい

chatGPT、Gemini、Claudeなどと根本として違うマルチステップがManusという一か所で完結する。
あっちいったりこっち行ったりとしなくて作業場所が一か所で済む。個人的にこの点というか設計超好き。一か所で完結させろーって思うもんな。
従来のLLM達よりも「継続的な思考・作業」が得意で、上手く指示を出せば()1人の社員に任せるレベルで出力まではもっていける。
「○○に関してWeb検索→PDF要約→グラフ化→HTML出力」という一連の流れを指示すれば、途中途中で人間が指示することなく終わる。
※でもまあ、正直プロンプト設計と構築で疑似的に似たような事というか、設計者の技量は相当問われるけど、思考を落とし込んで人間(指示を出している作業者)に要所確認して、進める、みたいなのは既にchatGPTsで出来るし(既に構築経験が私個人はあるので言えることかつ、AIにやらせることにもよるけど)、ここまで意思決定という人間の介入要素が少なすぎてAI判断なのは個人的には不安というか線引きや介入が出来るともっと助かるな、と思ったり。HTML出力の前に人間がOKかグラフの作り直しを指示、とかしたいよね、責任の所在が曖昧すぎるかもーっていう。Manusも一部介入は出来る感じだけど、そこまでは今回は研究してないですが、従来のLLM達(ChatGPT、Gemini、Claude)との住み分け要素でもあるとは思ってる。

2.エージェント設計の未来像を提示

個人的に遊び兼趣味兼仕事というくらいのスタンスで日々AI周りの労働をしているので、結構面白い視点のものが出てきたな、と。
マルチエージェントシステムへ向かう過渡期のショーケース的存在の実例を見れたのは良い学びになったな、と。
私もakinobukatoさんと同じく、個人でManusくんと戯れしてきました。
個人的にプロンプトエンジニアの年収相場をManusに聞いているスクショと私がコチャコチャとして最終的に出してもらったPDFの一部も添付しておきます。
身バレ防止対策したらわけわからん事になってるかもだけど、まあ…備忘録なので…許して。。。

▽Manusの実際の応答の一部

▽Manusに私のプロンプトコントロールのあれやらこれやらや体験ある業界を守秘義務オブラートにぐるぐるに撒きまくって伝えて「年収相場と市場価値分析」をしてもらって出力したPDFの一部抜粋



※念のため的な内容に関しての言及※
絶賛転職活動をぬるぬるしているので、あくまでもこの金額で探しているわけではないですし、市場価値を分析してもらってるだけです、悪しからず。
普通に今のやれてることで年収どこら辺狙いに行けばいいのかわからんくて普通に知りたかったので、興味関心と世の中で見るとどんな感じ?って疑問で聞いてManusくんに作ってもらった感じです。一部フェイク入ってるけど、流石にね。
あとプロンプトエンジニアだけで飯食っていく(多分私レベルでも下手したら数年後に食べられないと思っているので)予定ないです。
そして別にプロンプトエンジニアという名称付与されて労働していないっていうね。
出力してくれたレポートの内容の感想は「夢あんな~」です。憧れるよね、やっぱ。数千万プレイヤーってさ。あんまり年収で仕事を決める気はないけども。

3.他社LLMに依存しすぎない設計

良い点でもあり、悪い点でもあるが面白いな、と。
Claudeをベースにしつつ、LLM自体は外部製。これから考えられるというか、学べることはそもそもとして「独自モデルを作るのではなく、どう活用するかに集中」した結果生まれたもの、という事がわかること。
昨今世界でも新しいモデル作った!とか、特化型モデル作った!という話が多いが、モデルにこだわらず、“設計の良さ”で勝負する構造になっているのはすごい面白いな、と。
将来的にモデルを作成するノウハウ持ちの企業とか研究室との協業とかで、こういうかけ合わせビジネスは生まれるかも知れないな~なんて思ったり。相当レベル高いところかつ、資本(金)で買収で割と近いうちに世界で実現すんじゃねぇかな~。てかもうあるかもかね。
パーツのかけ合わせ(『問題児29人。ただし最強』)なので、どこかが死んでも付け替えるという継ぎはぎで延命も出来る、なるほどなあ、と。
その分、どこかのパーツが死んだ時にとんでもねぇ荒れ方というかお気持ちというかが飛んできそうなので懸念もまだまだあるけど、このManus1つからかなり学べる要素はあったな、と。

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