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InkscapeのBitmap Traceを使って電子署名用の画像を作成する
書類の電子化が進んでいますね。
海外向けの契約書などでは押印ではなく署名をする場合がありますし、日本の書類でも署名捺印というフォーマットになっている場合があり、そういった場合のために利用する画像が必要になる場合があります。
私はこれまで、電子署名の際に署名欄に表示する画像は、手書きの文字をスキャンしたものをGIMPのようなペイント系のソフトに含まれる前景抽出のツールなどを使って切り出したうえで、手作業で修正したものを使用していたのですが、Inkscape の "ビットマップのトレース" 機能を使うともっと簡単に高品位な署名画像が作成できることがわかりましたので共有します。
基本的な手順
- 手書きの署名をスキャナなどで取り込みます。
- Inkscape に画像をインポートします。
- インポートした画像を右クリックすると "ビットマップのトレース" というメニューがありますので、これを選択し、ツールを起動します。
- このツールは、画像からフィルタに基づいてパスを作成してくれます。
白い紙に書いた黒い文字の場合は、以下の設定で比較的高い精度で文字をパスに変更してくれます。
- パスができたら元となった画像は削除しましょう。
- (Optional) 抽出したパスはかなり細かいパスになりますので、必要に応じてパスの簡略化を実施してデータ量を減らします。一回程度簡略化をかけても多くの場合問題はありません。
以下の画像では上が簡略化前、下が簡略化後です。

ノードツールでパスの点の数を表示すると以下のような感じです。
- "フィルストローク" ダイアログを開いてパスの塗りつぶしの色は黒で少し透過する色にしておくと、実際に配置したときにそれっぽくなります (例:
000000CC※Inkscape では最後の2桁は Alpha Channel = 透明度の設定です)
これで、署名が拡大縮小が容易な ベクトル画像 として抽出できます。
必要に応じてこの画像をPNGなどのラスタ画像に変更して使ってください。
この手順は印鑑の画像作成にも使えます。
印鑑の場合は、フィルカラーをJISの電子印向けの標準色(朱色)にすると良いでしょう(例: D94236CC)
参考資料
公式のチュートリアルが十分わかりやすく解説しています:
YouTube ビデオで今回の作業を解説したものがありました:
印鑑の朱色については以下を参照しています:
利用した環境
$ inkscape --version
Inkscape 1.4.2 (ebf0e940, 2025-05-08)
$ sw_vers
ProductVersion: 15.7.1
BuildVersion: 24G231
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